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2018/09/10

セクシズムより審判

【追記:本記事につき、違和感の元となった記事がこちらになります。
https://mariyoshihara.blogspot.com/2018/09/us.html
当初、一般人の記事に配慮するつもりで、リンク貼付を躊躇いましたが、
相当数のコメントが寄せられているので、参考までにお知らせします。】

うーん、大坂選手の優勝に感激した後、様々な報道や個人の感想をネット上で調べていたが、自分では全く感じられなかった視点で語られている現地在住日本人の記事があり、困惑してしまった。
現地では、セレナの主張する"セクシズムによる審判"との見方が圧倒的だと。ええっ、そうなの?と、海外暮らしを経験したことない自分には、寝耳に水だった。

逆に日本国内での報道は、ニュアンスがまるで違うと。たとえば、大坂選手がスピーチで語った"sorry"は、「ごめんなさい」と謝罪の意向を伝えているが、本当は「残念」という意味だと。
これについては、英語が苦手な自分は常から"I'm sorry"って、汎用性ありすぎ、と思ってた。WOWOWライヴの同時通訳では「試合がこのような終わり方になってすみません」と訳されていたけど?
国内報道では"謝罪"という単語が目に付いたが、大坂選手にとって、アンフェアな戦いをして勝ち得たものでは無いのだから、いずれにせよその点で"残念"とか"すみません"とか感じる必要など全く無いことは明らか。

問題は冒頭に述べた、セレナのセクシズムの持ち出しだ。やはり現地暮らしが無い自分には、肌で感じようもないことだが、少なくともスポーツの歴史に女性に対する偏見があったという認識はあり、ちょうど最近、かのキングの現役時代の物語が映画化され、まさにテニス界のセクシズムが描かれているらしい。

が、男女差別が、あの試合に影を落としていたと、自分には見えない。主審のカルロス・ラモスさんは、比較的他の審判より厳しいというイメージは普段からあった。審判も人間だから、個々に特徴はある。とりわけ誤審の少ない印象だった。
要はセレナの言い分としては、"私はコーチングを受けていない"というのが実質的な主張であり、これが認められなかったため、さらに激高、ラケット破壊以降・・・の行為へと自滅していったはず。

セレナはコーチングによる罰則について理解していなかった、という記述も他で見かけた。彼女の全試合を観てきていないが、このウォーニングを初めて取られたようなリアクションだった。
このコーチングに関するルールについて出典まで遡れないが、本質的に"紛らわしい行動"が最も選手側にとって忌避すべきもので、いずれの選手も、試合中、観客席の陣営と頻繁に目を合わすもので、そこへコーチが紛らわしいジェスチャーをしたならば、その時点でアウトと見なすのは妥当ではないか。

モラトグルー・コーチは米TV局ESPNでのインタビューで自らコーチングを認めたという。だから、この件はセレナ達が事後、中で話し合えばいいことだ。
しかし、このコーチ、"他の選手のコーチもみんなやってる"と言ったらしい。こうなると、セレナの、男性選手にはコーチングの判定をやっていないという言い分と、微妙に噛み合う側面が出てくる。しかしこのコーチの発言は、セクシズム批判の観点の立ち位置によるものでは無いだろう。

確かにもっと充実した内容で誰もが観戦したかった。だが、女性同士の決戦でセクシズムが審判に用いられたなら、主審は、セレナへのゲーム・ペナルティにより大坂にまるまる1ゲーム取得を認めただろうか? 大坂にも不満をもたらすジャッジだったと?

自分はあの試合中、セレナがもしあれほどの実績を築き上げた女王でなく、一選手としてならばという視点で見ていた。現地の感覚では、自らあれほどの騒ぎを起こしても、相手選手に「私のせいで迷惑かけちゃってごめんなさいね」と一言謝る発想は無いのだろうかと。
ただ、そこは勝負の世界、大坂選手にとって長年アイドルであったセレナがああした行為をしても、動じない。集中のみであった。一応ここ数年、自分はTVのみだが試合観戦を続けてきて、選手が激しい抗議をして、ラケットを折り、そこからまた立ち直って一気に勝利するというシーンも少なからず見てきた。特に海外選手は、そうした爆発力をエネルギーに替えて、のし上がるなど平気だ。つまるところ、セレナの勝利への執念、若手に対するプライドゆえ、人権問題の提言へと逸れていくのは部分的に同情してもいいが。意外には思うが、ルールの理解をセレナは今一度しておくべきだろう。ジャッジ後、セレナはコートのチェンジオーバーなど状況が分ってない様子だったから。それだけに"従うこと"自体、反発したのではなかったか?

翌日、セレナは大会側から罰金を科せられた。これについて、不当であるなら、大会の女性会長の意見はどうあるのか、また、表彰式に立ち並んだ女性レジェンド達にも尋ねてみたい。 
人権感覚でいえば、むしろ日本国内において、選手の肌の色をとやかくいう輩は論外。実際、WOWOWで視聴したのだろうか?と。ほとんど加入していない人口のほうが多いでしょう?

クリス・エバートが"ついに、セレナを倒す選手が出てきた"と実感したという。同感。

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