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2018/08/16

感応者たちは教える

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Panasonic DC-G9 LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 2018.07

新しいパソコンに替えたら、ブログの文字ポイントがヤケに小さくなってしまった。読者さんの手元では元々こんなに小さかったんかしら? それで新しいテンプレに変更しようとしかけたが、記事レイアウトがおかしくなってしまうので、やはり従来テンプレで続行します。小さくて見づらい方は拡大して下さいね。そのぶん写真はボヤけてしまいますが。

(拡大可)
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かねてから気になっていたネトフリ・オリジナルドラマ『センス8』シーズン1を一気に視聴。いやぁ、面白い! ネトフリは本当に凄いドラマ作るね。
地域・言語・文化・セクシャリティなど異なる男女8人が、テレパシーで繋がり、互いの能力をして窮地を補完し合いながら、ロボトミー実験を試みる組織の追跡を逃れるというストーリー。

粗筋をザッと文章にすると、よくあるSFアクションのようであるが、見せ方が進化しているというか、よくこんなの考えるなと感心する。
ポイントはセクシャリティを重用していること。いきなりレズビアン・カップルのディルドを使ったセックス・シーンに釘付け。このカップルのうち、白人女性ノミが後にロボトミー手術の危機にさらされるが、その際、母親が彼女に"マイケル"と呼びかけ、彼女は"その名前で呼ぶのはやめて"と遮る。
その時点ではピンと来なかったが、回を追ううちに彼女が女性を愛するトランス女性であることが理解できてくる。これは意外だった。このアプローチは、つまりトランスジェンダーにとって、どちらに見えるかという他者の不用意な先入観を省いた、演出の成功例といえるのではないか。(実際にトランス女性が演じてるそうだ。)

他のエピソードに登場する、たとえばメキシコのセクシー男優は、私生活では男性パートナーが居り、スキャンダルが漏れそうになった時点で、苦悩する彼に、先述のノミがテレパシーで繋がり突如現れる。トランスジェンダーとして味わった苦痛と、その後に得た幸せについて伝え、彼にアウティングを恐れない勇気をもたらす。・・・というふうに、知らない赤の他人同士が、感応しながら助け合うのだ。

感応者たちは場所移動も自在で、"面会"目的で相手の場所に瞬時に飛ぶことができるが、その姿は周囲には映らない。ヘテロの感応者同士のキスシーンで、第三者の目に一人でキスのパントマイムをしている滑稽な警察官ウィルには吹いた。

リアルに家族の理解を得られない孤独者や、また親の暴力を受けた子供たちが、ユーモアとアクションを交えたこのファンタジーでほんのひと時、救済を感じることが起こり得る見事な作品といえるのではないか。ぼくはB級といわれながら、評価高い映画『オーロラの彼方へ』を思い出す。あの作品も現実逃避だが、誠実な物語だった。

本作の、終盤、まるで全性愛のように8人が乱交みたいに絡み合うシーンに驚いた。人は生来、誰とでも繋がりうることを、このような手の込んだ仕掛けで提示してくる作品があるとは。これは既に配信中のシーズン2の視聴も楽しみだ。

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