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2017/04/01

直情のムーンライト

apples170401

『ムーンライト』を初日のレイトショーで鑑賞。以下、ネタバレ記述を含みますが、内容的には大きな山が一つあるくらいで、読んでいただいても支障無いと思います。

へぇ、これがアカデミー作品賞なのか。というのが第一印象。こんな静かな映画が。次に、時代が変わったなぁ、ということ。監督賞に留まった『ブロークバック・マウンテン』は、もっと手の込んだストーリーの作り込みだった。それが今作の、キャラは内向きながら直情的なストーリー。映像は青を基調に、黒人の肉体が美しく映える。

主役男性は少年から大人まで3人の俳優に分担されるが、年長期を演じる俳優が最年少期の子役の面影があり、鍛え込んだ体型ながら、クセをきちんと演じていて一貫してみえた。
ポイントは、主人公が友達の少年と海で語らうシーンで、手淫を受けた後の、主人公の心の動きを敢えてカットしているところ。エンディングまで通して観た後に、観客に反芻させる唯一のトリッキーな部分。母親のヤク中に悩まされた環境が、彼の成長に影響を及ぼしたのは言うまでもない。それにしても脚本段階で仕上がりに確信が持てたのか?と疑うほど、淡々としたセリフばかりだ。

音楽はまるで『シングルマン』を髣髴とさせる。そしてハイライトというべきシーンでまさかのカエターノ・ヴェローゾ! 鳥肌が立った。
メタファーを探らずに素直に観られる。そんな作品が出てきたか、と。

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