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2014/07/22

一家の厭世

ミヒャエル・ハネケ監督の1989年テビュー作『セブンス・コンチネント』をレンタル鑑賞。ある一家の心中までの足跡を描く。

7th

"問い返しの監督"だなと思う。特典に監督インタビューが付いていたのは有難い。カンヌ初出品際、鑑賞者の大方の反応が、水槽の魚を死なすシーンよりも、我が子を死なせてしまうシーンよりも、現金を水洗トイレに流してしまうシーンに難色を示したというから、この作品のテーマを現実に示すようで興味深い。

家じゅうの物質を壊し、心中に備えながらも、最後に一台残ったテレビを一家が囲んで見ている様がなんとも皮肉だ。何処に住む誰にでも当て嵌まるかのように、序盤は家族の顔をなかなか映し出さない演出が、匿名性を醸し出していて良かった。

ただ、この日常生活のカットの連続に、観ていて飽きてしまって何度も一時停止した。もちろんその反復の規則性が、後の異様な展開に効果を顕わすのだが。ミステリーの手法を表層的にとりながら、テーマ構造を炙り出した『隠された記憶』は巧みだった。

検索画像より
7th

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