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2014/07/16

白短パンのワル

『ピアニスト』『愛、アムール』に続いて、オーストリア映画監督ミヒャエル・ハネケの1997年作品『ファニー・ゲーム』をレンタル鑑賞しました。

funny

別荘にたどり着いた仲睦まじい親子3人の元へ、卵のお裾分けを頼みに若者が訪れる。当初、礼儀正しかった若者は、次第に不遜な態度を取るようになり、そこへ新たに二人目の男が加わり、家族皆殺しを宣言する。

これ、面白かった。"理由なき暴力"をメタフィクションのような手法により描写。殺人シーンそのものは一切映らないのに、犯人の二人組が家族をネチネチ蹂躙するさまが惨たらしく、生々しい。
時折、主犯格の男が振り向き、カメラ目線で観客に向かって目配せをしたり、「どう思う?」といった問いを向けてくる。これにより緊張していた鑑賞者は、(そうだ、これはフィクションなんだ)と束の間、我に返るが、終盤において、これが逆手に取られてしまう。犯人は再びこちらを向き、「これじゃ劇場用映画の尺に足りないだろ?」と、犯行までの時間稼ぎをするのだ。

演劇のように密度の高い演出だが、舞台で再現不可能な逆回しテープ挿入など、人の神経を逆撫でしつつ、映像を観る者の欲求について問い返されてしまう。派手なギミックも使わず、意表を突かれる1時間40分。監督も役者もすごい。

コメント

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Re: 『卵下さい』

こんばんは。

> 気味(黄身)の悪い映画でしたね~。
> ま、これは冗談ですが(笑)

ははっ、気楽に観たらとんでもない目に遭う作品ですね。
スリラーの表現方法としては古典的ですが、観客を強く意識した作りでした。

ハネケ監督って女性に容赦ないですね。殺人シーンで唯一映されるのが
最後の嫁だけなんですよね。しかもあっけなく(笑)

のちに『ファニーゲームUSA』というハネケ監督自身のリメイクが
脚本をほぼ変えずに作られたそうです。

『卵下さい』

気味(黄身)の悪い映画でしたね~。
ま、これは冗談ですが(笑)
普通の感覚で見ていると、むごいとしか言えません。
サイコパスを描いた作品かな~と思いながら見ました。

普通のモラルなり、常識や感情が通じない人もいて、そういう人に現実に直面したら、どうしますか?
と問われているような感じがします。