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2020/12/30

肉体は魂の庭

救急車の音が再び日常的に近所を響くようになったが、府内の救急受け入れはどんな感じなのだろう。SNSでは開示請求の結果をマメに知らせてくれる人がいて、どうやら隣県の和歌山や兵庫へ搬送の患者数は全く把握されていないらしい。これでは医療崩壊を行政が認める事はない訳だ。コロナばかりに囚われていると思いがけず他の疾病や事故にかかってなかなか診てもらえない、といった想定もしておかないと。
それにしても53歳の議員が亡くなったのには驚いた。



アマプラで2003年TVドラマシリーズ『エンジェルズ・イン・アメリカ』を視聴。マイク・ニコルズ監督、アル・パチーノ、メリル・ストリープ、エマ・トンプソン主演で、時代は'80年代から'90年までのアメリカのエイズ禍。パートナーがエイズに冒された一組のゲイカップルの葛藤と、性的指向を隠してきた保守派の弁護士の夫婦の破綻模様を交えながら物語は、政治・宗教・環境問題などアメリカの背景を巧みに絡める。
常套的な表現で描かれる社会派ドラマかと予想していたら、特殊効果を駆使して天使の降臨などリアルに映され驚いた。元々、トニー・クシュナーの同名戯曲が原作らしい。
アメリカの歴史知識を最低限は持ってたほうが良さそうだが、少なくともローゼンバーグ事件を頭に入れておくだけでも、鑑賞出来た。ホモフォビアの悪徳弁護士演じるパチーノのエイズ闘病シーンが壮絶。実在の人物を基にしているとか。
反対にゲイ・コミュニティで生きてきたカップルのほうは闘病のなか、仲間の看護師が悶死した悪徳弁護士の病室からくすねた限定治療薬をもらって延命する。

後年発表された映画『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013)では、異性愛者の患者を主人公にアメリカを告発した実話だったが、以前にこんな画期的な作品が生み出されていたとは。よく映像化出来たものだ。
細部再見したいが、アマプラでは年末で配信終了。ドラマ内のセリフ"肉体は魂の庭"という一節が記憶に残った。
2020/12/27

2020年リスニング ベスト・アルバム5枚

20201226

今年は不意にレコード・プレーヤーを買い、続けてプリメインアンプを替えるという、巣篭もり年に相応しい(?)オーディオ環境になった。
このヤマハのアンプ(A-S801)、説明書をよく見るとやはり筐体を遮蔽するのはまずいようで、またラックから外して上置きに戻した。どうしてもこの一台だけずんぐりしていて他の機器と見栄えが揃わないが、ヤマハの開発者さんによると、ヨーロッパのユーザーは大きい物を好むが、日本のユーザーはスリムを好むので、国内向けに高さをこれでも抑えたほうらしい。だが音がとても良く、気に入っている。コスパ優先ゆえ細かいパーツなど、ちゃちい部分もあるのだが、家庭用でこれだけ鳴らせれば充分。以前の音響ストレスが解消できた。
ちなみに右端のパソコンの台座は、我が家の初代サラウンド用サブウーファー。廃棄寸前だったところ再利用。左端の三脚の上に載っている機器が、Ankerのモバイルプロジェクター、Nebula Capsule II。

さて、年間ベストですが、近年、サブスク試聴した上でのディスク購入が可能になり、普段の記事に挙げてきたアルバムは、いずれもお気に入りで、これ以上絞り込む意味も無くなってきたかな、という感じがしますが、恒例行事化してますので、中でも特に短期集中的にリピートしたアルバムのリストアップになります。

20201226(1)

(1)Peter Allen/I Could Have Been A Sailor(1979)
読者さんに教わったアーティスト。当時のAORファンの方なら既に押さえてるかと思いますが、Spotifyなどのファン登録数など見る限りでは、著名な故人にしては少数で、もっと思い出されてもいい存在。
次作のほうがヒット作になるようだが、AORに行き過ぎない、本作の立ち位置が好み。

(2)The Hi-Lo's/Back Again(1979)
以前からサブスクで気に入っていた。中古LPの帯にはスウィング・ジャーナル選定ゴールド・ディスクと記されていて、やはり評価高かった模様。この盤、オーディオテクニカのマイクロリニア針で聴くと、パキパキの最新録音のようで古さどころかゴージャス。非の打ちどころないジャズ・ハーモニー&オーケストラ。

(3)Peter Allen/Taught By Experts(1975)
ブルックス・アーサーのプロデュースとロジャー・ケラウェイのストリングス・アレンジが秀逸。注目はダスティ・スプリングフィールドとレスリー・ゴーアのコーラス。彼女らが参加したトラックがとても気に入っています。

(4)Boz Scaggs/Fade Into Light(1996)
このアンプラグドのセルフ・カヴァー集は、日本独自企画だったようですね。まだ日本が外タレを高額ギャラでCM出演させたり出来てた時代だったのだろう。完璧に拘り過ぎない程よいテイクにリラックス感が伝わって、代表曲の網羅にかかわらず、ゆったり味わえる。

(5)James Taylor/American Standard(2020)
盤石のプレイによるカヴァー集。フォーマットを固めてサウンドのバラエティよりも曲調を淡々と演じる中から醸し出される表情の豊かさがいい。不変の溌溂としたヴォーカルは少々嗄れかけてきているが、今後のオリジナル作品にどのように投影されるか。

他に、ジェイムス・テイラーのワーナー初期ボックスLPの中のリマスター版『Sweet Baby James』が、CD復刻時から飛躍的に音質が上がったのが印象的。また、当時ブロガーさんの影響で購入したマリア・ジョアン・ピレシュ(ピリス)の後期ショパン作品集が、最近になってからのヘビロテとなりました。
2020/12/25

マティスのファースト

20201224

今年の冬は、使用頻度の低かったオイルヒーターを引っ張り出した。オイルヒーターは立ち上がりが遅いが、いったんぬくもると極端過ぎない暖かさが丁度いい。本来は一室に籠って使うのが理想的なのだが、猫ちゃんを締め出すわけにもいかず、ドアを開放して使うのでどうしても気密性がそがれる。それでも洗面所のドアをマメに閉めるだけでも、暖房機能は高まるようだ。立ち上がりだけ電気ストーブを併用すれば今のところ凌げる。
ここ数年、ガスストーブを使ってきたが、出先でふと気掛かりになった事が何度かあった。室内カメラを付けてスマホでチェックできるようにすればいいんだろうけど。私はWi-Fiオンリーの人なのであった。

エアコンは夏しか使わない。ムッとした風がイヤなのと室外機の音がうるさいので。ただ、室外機を使う時期のほうが、近所のパン屋の騒音が紛れるので、どっちもどっち。ゆうべ深夜の2時頃、突然機械が回り出す音に驚いて苦情を言いに行ったら、作業場からスキンヘッドのおっさんが出てきたので、まくし立てて止めさせた。
体にエネルギーが残っていたなら、こういう時、どう対処しようか何て言おうかあれこれ考えるのだが、いっそ疲れ切ってしまったほうが突撃できるもんだね。コロナ禍のお陰で面も割れにくいし。

ジョニー・マティスのボックスセットの全68枚をリッピングしてfoobar2000で絶賛シャッフル中。1950~2010年代まで10年毎のプレイリストを作って聴いてる。それくらい区切って聴かないと、聴きたい曲が巡って来ないほど。よくこれだけ録音したものだね。
特に初期の1950年代はジャズ基調のポピュラー歌唱がベトつかず爽やかで、後年ほどビブラートがいやらしくないのがいい。ファースト・アルバムはミゲリート・バルデースでお馴染みの「ババルー」も表情豊かに、若手のデビュー期とは思えない実力を発揮。
2020/12/22

オーボエの森の彼方へ

20201221

先日買ったポルトガル出身のマリア・ジョアン・ピレシュの38枚組ボックス、やっと一通り聴きました。レパートリーは古典~ロマン派を中心に、モーツァルト、ショパン、シューマンなど、ふんわり・あっさりしていて心地良いもの。通して聴いても全く疲れませんでした。
先の記事において、ベートーヴェンのピアノソナタだけやや違和感ありのように書きましたが、リスニングを二巡目すると彼女の解釈として好意的に聴けそうな気がする。

画像はシューマンのオーボエ(ダグラス・ボイド)とピアノ(ピレシュ)のための作品集。フルアルバムでオーボエのソロを聴くのは初めてで、新鮮。ヨーロッパの森の中を抜けて湖に辿り着くような絵が浮かぶ。シューマン、いいわ。落ち着く。

ヤマハのサイトにピレシュさんへの引退時の来日インタビューが掲載されていた。やはりツアーは苛酷そうだ。自分の批評は読まないぶん、他の演奏家よりストレスは少ない、等々。
今の若手は売り込み方を教授に教わるなど危険、という件、興味深かったので以下、引用させていただく。
【「辛抱して一度有名になれば、芸術家としてやりたいことができるようになると思う人もいるかもしれませんが、はっきりいってそんなことはありません。著名芸術家の一部はそんな風にふるまっているかもしれませんが、現実は違います。戦わない限り、何もできません。こんなことを言うのは心苦しいのですが、一度商業ベースの活動に乗ってしまえば、そこに自由はありませんし、真の芸術家として活動する余地も与えられません。私がたった一人でこの現状を変えることなど無理ですが、もし一緒に考えて行動してくれる人がいたなら、芸術家にとってのオルタナティブな活動方法を見つけて、若者たちの目を覚ますことができるかもしれません」】(ヤマハサイトより)
2020/12/19

バーホーベン監督の自国作

20201218
FUJIFILM X-T30 XF35mmF1.4 R 2020.11

アマプラ配信中の2006年映画『ブラックブック』を視聴。例によってプロジェクター鑑賞で。かつて大阪の千日前、国名小劇というミニシアターに何度か足を運びましたが、あそこのスクリーンのサイズと変わらないんじゃないかなぁ。近年は成人向け専門になったらしいけど。



監督は『氷の微笑』で知られるポール・バーホーベン。『氷の微笑』の後の作品『ショーガール』は、南街劇場だったかな、あそこで観て肩透かしだった憶えがあり、以降、この監督への興味は失っていた。
しかし、本国でオランダ映画史上最高の製作費を投じられたという、こちらの作品は見応えあった。ナチ占領下のオランダで、避難中に家族を虐殺されたヒロインが、助けられたレジスタンスのスパイ手先となり、復讐すべくナチ将校の愛人になる・・・。監督自身が戦時中、ハーグで大勢の死体を目撃して育ったという。

ヒロインがユダヤ人とバレぬよう金髪に染める際、ヘアまで染めるシーンを見せるのには驚いたが、この監督独特のエロス描写が発揮されている。将校を誘惑するシーンで特に気に入ってる箇所について書きたいところだが、品性を疑われそうなので止めておく。
やり過ぎとも思えるほど、二転三転する活劇で見せ場はたっぷりで2時間半、飽きなかった。
2020/12/17

マリナがリツイート

foobar2000でマイルス・デイヴィスの34枚組ボックスを聴いている。やはりボックスセットはPCオーディオのほうが手っ取り早く聴けて便利。パッケージの収納場所の如何で、聴く頻度が左右されるもんだね。複数枚を一つのプレイリストに固めて盛大にシャッフルする。

foobar2000にも、異なるアルバム間の音量を均一化する機能があるのでやってみたが、物理的には揃えられても、やはり質感の違いは修正できない。例えばベースが強調されたアルバムは、音が太く聴こえる分だけ、聴感的に音量が大きく感じられる。こうした差分は、解析では埋めようがない。なので、多種のアルバムをシャッフルするならば、普段よりボリュームを下げ目にして聴くしかない。

寝しなに聴く際、PCのスリープタイマーでなく、foobar2000の設定で現在プレイリストが一通り再生終わったと同時にシャットダウンしてくれるのがいいね(別途インストール要)。
ヤマハのアンプにも一応、自動オフ機能が付いてるんだけど、無操作の状態が8時間続いてやっとオフになるのだ。これではあまり節約にならない。なので、就寝中に気づいたらアレクサに声掛けて落としてもらうしか。それかいわゆるコンセント付きタイマーをアンプに噛ますしかなさそう。

20201216

先日、SNSで気まぐれにカタルーニャのシンガー&ソングライター、マリナ・ルセイユ(日本国内ではレーベルによってマリーナ・ロセールなど表記ゆれあり)のクリスマス・アルバムを推薦ツイートしたところ、なんとマリナ本人からリツイートいただいた。なんか、サインもらえたみたいで嬉しい。
以前も彼女にリプしてみたことあったんだけど、ダイレクトなリアクションは期待出来ず。今回の件であらためて彼女のアカウントにアクセスすると、自身の音楽に関する評価ツイをマメにリツイートしてらっしゃる。
恐らく、世界的にベテランのミュージシャンでさえ、演奏機会が減り、一方でファンの相手する時間が出来たのかもしれない。私のツイートは日本語での書き込みだったが、翻訳機能が付いてるのだ。さぞ、珍しがられただろう。彼女のファン達も連鎖的に私のツイに"いいね"をくれた。

その、マリナのクリスマス・アルバム、所有のジャケ(画像)は、ワールド・ヴィレッジからの新装ジャケで、オリジナル・ジャケでの試聴がSpotifyで可能。内容は同一。

2020/12/15

ピレシュのBOX~foobar2000活用

20201214

マリア・ジョアン・ピレシュのボックスが到着。久々のクラシックのディスク購入。丁度今年の秋に、グラモフォン全録音のボックスが発売されたのを知り、飛びついた。
彼女のボックスセットは同レーベルから先に、ピアノ・ソロと、それ以外とに分けた各ボックスが出ているのだが、アルバム単価に換算するとこのボックスのほうがお得。ただ、全体の価格としては、あと数千円安ければ有難かった。
何十枚もあるCDの、まだ序の口あたりを聴いているが、安定したデジタル録音の質感が良い。今のアンプに変えなければ、出会う気がしなかったアルバムだ。彼女の、自然と共生したような力の取れた柔らかい打鍵の響きに魅かれる。
今、ベートーヴェンのピアノソナタ「月光」が流れているが、ヴィルヘルム・ケンプに馴染んできた自分の耳には、比較的モーツァルト寄りの演奏に聴こえる。彼女はベートーヴェンのソナタ全集は残していないようだ。整然とした曲想の掴み方に女性的なデリカシーを感じる。一方、左手にあまり重心がかかっていない印象で、その点は、男性的な体重の乗り方が欲しいようにも感じる。

先週末から活用始めたfoobar2000をきっかけに、8TBの外付けHDDにCDをDSFファイル化して落とし始めている。基本的に、手持ちディスクはプレーヤーで再生、容量的にもレンタル分のみコピーする判断だったが、お気に入りの所有ディスクくらい落としておいて、好きにシャッフルしようと。
そうして作業しながら、ふと思い立ったのが、ボックスセットを積極的に取り込んだらいいのでは?と。棚の奥に仕舞ったまま、なかなか聴く機会の無いCD群があるのだ。また、ボックスの仕様で蓋が開けにくいとか、そんな理由で平らに聴いてあげていなかったり。それの解消にもPCオーディオは役立つ。
ただ、クラシックのピュア・オーディオ再生が、PCオーディオではどうなるのか。ディスク再生では、プレーヤーとアンプに装備されたピュア・オーディオ切り換えにより音質が純化するのだが。そのへんが自分は理解出来ていないのと、クラシックはあまりシャッフル再生する機会が無いので、別にリッピングしなくてもいいかな、と。
このfoobar2000は設定項目が豊富でまだ使いこなせないが、ひとまず、別途PCM音源もDSDに変換して聴けるよう設定した。DSDに統一しないと、DSFファイルに落としたCDよりも、ダウンロード購入したハイレゾのPCM音源が劣化した音質に聴こえてしまうのだ。
2020/12/12

foobar2000+YAMAHA Steinberg

この秋に設置したヤマハのプリメインアンプの内臓DACの活用目的で、foobar2000を利用開始しました。以前、一旦インストールしてみた事はあったけど、使いにくそうに感じて止めたのだった。
再インストールにあたり、ディスプレイのカスタマイズが出来るColumns UIを知り、こちらも併せてインストール。

リッピングしたファイル(自分は主にDSF、FLAC、AIFF等使用)には、古いCDからの音源が多くアーティスト、楽曲名が自動取得できない。そこでMp3tagというタグ作成ソフトを見つけて、こちらも俄かにインストール。このソフトを使って、フォルダ(音源ファイル)を呼び出すと、簡単にタグ取得できた。

▼Mp3tagを使ってタグ取得処理
20201211
タグ取得後、いざアルバム毎のフォルダを、foobar2000に追加。アートワークも含め、ダイレクトに反映しました。

▼foobar2000にフォルダを追加
20201211(1)
デフォルトではディスプレイにおいて、再生中の曲目が分かりづらいので、再生マーク(▲)印を表示するようカスタマイズ。他にサイズ調整など、いろいろやれそうですが、面倒臭いので今のところこれで充分。
肝心の音は、ヤマハプリメインアンプの内臓DACでも充分満足できる音質。2014年にヤマハが初めてDAC内蔵した製品で、DSD11.2未対応だが、自分の耳では違いなどきっと判らない。

KORGのDACと聴き比べてもDSD再生など音質差は感じない。KORGはUIが使いづらく、どういう訳か異なるフォーマットをランダムに聴こうとすると、都度デバイスを見失って音が再生できなくなってしまい、不便を感じていたので、以降はfoobar2000に固めて再生しようかな、と思い始めている。
2020/12/10

シェリング&ヘブラー再聴

自衛隊の看護官の応援要請の件は、後から要請があった旭川のほうが先に派遣決定したようだ。なんでも防衛関係者の話によれば、大阪はいきなりとんでもない数の応援をリクエストしてきたらしい(関西ローカル番組の内容を上げたSNSからの情報より)。
先ほど、和歌山県のホームページで仁坂知事の本日付けのメッセージを読んだのだが、県から大阪への看護師派遣の経緯など書かれている。やんわり調子だが、府に対して思うところ大いにあり、といった印象。何より、和歌山県知事のコロナ対策に関するスタンスが実直で、至ってシンプルなのだ。言葉遣い一つとっても、まるで大人と子供の差。

20201209

ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン)とイングリッド・ヘブラー(ピアノ)のモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集は愛聴盤で、最初にヘブラーのモーツァルトのピアノソナタ全集を気に入ったのが入手のきっかけ。いずれもザ・フィリップスといってもいいような、1970年代当時のアナログの清楚な質感が漂ってくる。

フィリップスのクラシック・ボックスは2個所有していて、画像左端が第1弾として発売されたボックス(既にデッカに吸収されているがフィリップスのロゴを再現してのリリース)。真ん中が、このボックスに収録された彼らの選集。これを聴いて、さらに右端の全集(4CD)を追加購入。軽く流すだけでも実に気持ち良い優秀録音・演奏。
この後、彼らのベートーヴェンのソナタ集が、国内タワレコ企画でリイシューされてたのを知り、こちらも手に入れたのだが、惜しくも1曲のみマスターテープ起因による音飛びがあり、どうにも耳障りなので、こちらはDSFに落としてからゆくゆく手放すつもり。演奏が良くても録音の瑕疵は繰り返すたび、ドキッと脅かされるのでイヤなのだ。
2020/12/08

初期のスタイリスティックス(2)

20201207

動画のストリーミングを再びプロジェクターで鑑賞するようになり、しばらく寝かせていたネットワーク・プレーヤーが復活(画像ラックの最上)。この機器、当初はDeezerをオーディオ出力する目的で買ったものだったが、すっかりBluetoothのレシーバー用に落ち着いてしまった。プロジェクターの内臓スピーカーも悪くないが、やはりオーディオ用スピーカーとサブウーファーに飛ばしたほうが迫力あって楽しい。
音楽ストリーミングの再生自体は、KORGのDACで充分きれいに鳴るので、ネットワーク・プレーヤーはもう要らないかな、と下取りを思案した事もあったが、PCオーディオ再生では、パソコンのファンの音がうるさく感じる事もあるので、ネットワーク・プレーヤーでの再生手段としての可能性も残しておいたほうがいいかと。
機材一台追加ということで、もう一段、同じサイズのラックも追加。当初、アンプの放熱のため、アンプをラックの上に載せていたが、どうもレイアウトがまずいので、一旦ラックに収めた。アンプの天板とラックの隙間が狭くて放熱が心配だが、しばらく様子をみてみる。

先日、1枚だけ試聴したスタイリスティックスの初期盤、ちょっと予想と違うとの感想を記事にしたところ、ファースト・アルバムをコメントでお薦めいただいた。早速試聴(私のコメントレスでは、ファーストはサブスクのラインナップに無い、と答えましたが、Spotifyとアマプラで聴けました)。内容的に断然、こちらのほうが良いと感じて、すぐに中古CDで求めた(画像)。音質も良い。
グループ初期のプロデューサーはトム・ベル。数年前、ボックスを買って特にハマったジョニー・マティスの1973年アルバム『I'm Coming Home』でやっと自分の記憶に刻まれたソウル・プロデューサー。ソウル音楽なのですが、フォーク寄りのゆったりしたテンポで、どこか懐かしさが感じられる。
マティスのアルバムとスタイリスティックスの本アルバムは、ほぼ同時代の録音であるのが、サウンドから直ぐに窺える。ホーン・セクション、マリンバあたりのアレンジが同じで、符割りの独特さもベルの一貫した個性だ。
先に聴いたマティスのカヴァー「Stop, Look, Listen」が、スタイリスティックスではファルセット発声のハイトーンでキーも高めに、異なった味わいが楽しめる。
最初に試聴した次作『Round 2』よりも、遡って聴いたこちらのデビュー作品のほうが中味が煮詰まっててずっと好印象。日本語のライナーノーツを後で読んで納得したのだが、ベルは彼らの初期で売れっ子になり、多忙となったらしい。『Round 2』は他人曲のカヴァー集だが、このころ既に手が回らなくなっていたのではないか? それでカラオケのような淡白な作りになったのかもしれない。尤も『Round 2』も、ディオンヌのカヴァー収録により彼らの代表作となっているようだが。

▼(3)Betcha by Golly, Wow
https://youtu.be/HxZ83WxhMnU
2020/12/05

偏屈女の心

20201204
FUJIFILM X-T30 XF35mmF1.4 R 2020.12

最近、救急車の音がとんと聞こえなくなった。コロナ以前のほうが、当たり前に毎日通っていた。これが逼迫状態という事なのか。
近所に重症センターが完成したが、エクモは一台も無いらしい。この機材を扱える医療スタッフを確保できなかったからではないかと推測するが、何でもこのセンター、容体が安定した患者を受け入れる施設らしい。では重症の人はどちらへ?? 和歌山県からは看護師派遣を協力してもらえたが、まだまだ不足、現在自衛隊に交渉中らしい。兵庫は施設・人員ともに整い済み。



HBO制作ミニシリーズ・ドラマ、『オリーヴ・キタリッジ』(2014)をアマプラにて視聴。主演はフランシス・マクドーマンド。1シーズン限りの全4話をまとめて観たが、これは、原作の訳本も読んでみたくなった。ニューイングランドに暮らす、数学教師の中年女性オリーヴが主人公。田舎町の些細な出来事をきっかけに、人々の機微を卓越した脚本と演技で描いた。
人をムッとさせるのが上手な奴は、ぼくの周りにも沢山いたが、この主人公の偏屈ぶりは厄介で、人の好い夫につれなく、周囲に常につっけんどん。だが、人命に関わる瞬間では、他人であっても懸命に働きかける。

このフィクションから短絡的に解釈するには、彼女の気難しさは父親の遺言無き拳銃自殺が元なのではないかと。自身も年を重ねるに従って、日々の鬱屈が表出。危機を孕みつつ伴侶と添い遂げながらも、常に父に対する謎を抱えて苦悶してきた。しかし、齟齬のシーンが可笑しい。相容れぬ他者との関係は辛いが、それも縁という他ない。救われぬようで救われるように感じた作品だった。
2020/12/03

フランクの懊悩



今月からアマゾン・プライムに加入。実は今までお試しでしか利用した事なかった。当初は中途半端なサービス内容の印象だったが、随分コンテンツが充実したようだ。早速、アマゾンのオリジナル作品を視聴開始。久々にNebulaのプロジェクターで映写して鑑賞したのだが、大写しは楽しいね。もっと高級機も出てるけど、手持ちのもピント良くなかなかの高画質。アプリもいつのまにか使いやすくなっていて感心。不満があるとすればマゼンタ系の色調が、ややきつい事くらいか。

映画『フランクおじさん』(2020)。
1970年代、サウスカロライナの田舎町で育った若い娘ベスが、ニューヨークの大学の准教授の叔父フランクを訪ね、彼のゲイライフを垣間見る序盤から、彼の父(ベスの祖父)の訃報により、二人の帰郷ドライブの旅。そこへフランクのパートナーであるアラブ男性が合流して・・・。

最近、典型的な美男の配役でないゲイ男性役が起用される傾向になってきたのがいいね。かつて拙宅は映画ブログがメインで、当時『ブロークバック・マウンテン』の話題の際は、女性鑑賞者がほとんどで、まだ美しい異性をダブルで観賞できる喜びを兼ねてた部分もあっただろう。
LGBT等の作品がネトフリなど配信形態を通して多く生み出される事により、典型的な役柄に留まらず、まさに多様な個性を重用した幅広い物語が視聴できるようになっていくのは喜ばしい。

同級生とのセックスを目撃した家長の言葉は息子(フランク)に重くのしかかる。集まった親族の前で読み上げられた亡き父の遺言は、息子への処刑だった。
カミングアウトの物語は、いずれも家族の理解の度合いがラストを左右する。本作では、ハッピーエンドも現実的な描かれ方でイージーでは無いのが好印象。もし、家族が無理解だったなら、その家族の良識を疑えばいいのだ。