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2019/07/31

ケンプのBDオーディオ

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Panasonic DC-G9 LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 2019.07

ホームベーカリー機を買い直したのをきっかけに、生パスタに初トライした。面倒臭がりなので、パスタマシンも予め用意。カットした後の麺を置く場所が無くて、もつれてまた固まりそうになったが、湯がきながら解けば何とか見栄えは保てた。第一弾はナポリタンで。

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ヴィルヘルム・ケンプのシューベルトのピアノソナタ全集が最新マスターでBDオーディオ発売されたのを知り、ボックスCDで持っていたが、期待して買い直してみた。ピアノソナタ以外の、即興曲等の音源も全て収録。

シューベルトのソナタは、ベートーヴェンほどがっつり聴く気になれなくて、過去のCD盤は熱心に聴かなかったが、さすがに空間性がマスターのまま伝わってくるようで、モヤーとした音から向上した音質だ。もちろん古い音源だから、これから購入検討の方は、過分な期待はするべきではないと思うが。

CD9枚分が一枚のBDで聴けてしまう。最近はブルーレイ・プレーヤーでSACDを聴いているが、操作性という点ではBDオーディオのほうが、ディスクチェンジも無いし、ケンプのリイシューに限っては、このほうがアーカイヴとしてSACDより適当なのかも。近々、やはりBDでリイシュー予定のベートーヴェン・ピアノソナタ全集にも期待だ。ケンプのピアノに最後は辿り着く。
2019/07/28

ブラームスのクラリネット曲

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FUJIFILM X-T30 XF35mmF1.4 R 2019.07

くだんの教員の件は、本人へのインタビュー記事により文章解釈の説明に終始していた。これをもって事態収拾となるか(なっていないようだ)。
遺族を始め関係者への配慮から記事掲載のタイミングが悪いとは、大方の反応だが、事件の全容解明していない段で、事件を予見していたかのような断言は、研究者としては手順ミスだと思う。
ついでに同教員の他のコラム『男に異見する女に未来は無い』(2012年)を、この機会に読んだのだが、受付け無かった。古臭すぎる。

世間が"なぜ、そんな先生を雇うのか"、卒業生・在校生らしき人が"恥ずかしい。私たちまで色眼鏡でみられる"と困惑していて、こちら、何処まで触れようか迷ったが、SNSでその背景について仄めかしておいた。余計、辛くさせるかもしれないが。
要旨は"経営者が学長を務めるのはまずい"ということ。経営者の関与は、(私物化による)教学の軽視の恐れがあるからだ。



最近、ブラームス嫌いから抜け出せそうになってきた。ブラームスの交響曲が重厚過ぎて陰鬱に感じられて、敬遠してきた。CDボックスでザンデルリングの有名盤を持ってるが、ろくに聴いてない。
一連のオランダのレーベルを聴き漁る一環で知った、アルノ・ピータース&ロイヤル・コンセルトヘボウのメンバーによる、このクラリネット・ソナタ他の弦楽編曲版、ブラームス攻略(?)の良いきっかけとなった。物悲しい旋律を吹くクラリネットの音色そのものが明るいせいで、室内楽級の軽めの厚みと相俟って、落ち込み過ぎない。
この盤をリピートしたのち、他のオリジナルのクラリネット・ソナタを試聴したところ、更に気に入って取り寄せ中だ。この流れで、あらためて交響曲のリスニングに取り掛かれたらいいんだけど。

以下、HMVサイトよりコピペ
【収録情報】
・ブラームス:クラリネットと弦楽五重奏のためのソナタ へ短調 op.120-1
・シューマン:クラリネットと弦楽五重奏のための幻想小曲集 op.73
・ブラームス:クラリネットと弦楽五重奏のためのソナタ 変ホ長調 op.120-2
編曲:ゲールト・ファン・クーレン
2019/07/25

ヤクの売人以下

元勤務先の現教員がやってくれましたわ。いつか内側から崩れ行くものが露見するのでは?と感じてたが、こんな形で・・・。
それにしても世間の反応はかなり厳しい。教員個人へはもちろんのこと、教員の所属先として大学も当然非難を浴びる。

いってみれば体質的には日大に近いものがあるともいえるが、日大のように隠蔽するでも無く、事象がダダ漏れになってるところは、むしろ同じ大阪の吉本興業とどっこいかも。


2019/07/22

ビゼーの真珠採り

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FUJIFILM X-T30 XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro 2019.06

公約通り(?)、英字新聞を読み始めた。恥ずかしいくらい語彙力が貧弱なので、記事の脇の日本語の補助説明付記が助かる。週一発行なので、一日記事2-3本ずつのんびり読めばいいか。
同サイトでは同記事のネイティヴ音読ファイルも聴けるがスピードが速い。10回以上聴きましょうとある。音楽のようにリピートしないとなかなか入らないねぇ。

関西出身だけどこのまま関西に住んでて大丈夫だろうか?と思うこの頃、本日の極め付きの会見を見て、めまいがしそうになった。世の中のあれとこれが色々繋がっている・・・のがこれほど短期に凝縮して伝わってきた年も無いような。



届いたばかりで、まだ聴きかけですが、ビゼーのオペラ『真珠採り』(2SACD)、イイ感じ! 『カルメン』もかなり聴き易い作品ですが、こちらもエキゾチックでフォーキーな性格で、ワールド・ミュージックのリスナーにも受け入れられそう。PENTATONE発のアルバムは、Spotifyなどでもラインナップされているので、試聴できると思いますよ。
所有する『カルメン』のほうが1972年盤のSACD化なので、やはり新しさという点では、この2018年本盤はさすがの周到な録音技術力を感じる。明るくて解き放たれるようなムードだ。
2019/07/19

身近なオールド

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FUJIFILM X-Pro2 Carl Zeiss Touit 1.8/32 X-mount 2019.01

期日前投票に行ってきた。政治家は漢字が読める人がいい。・・・・って、どういう次元なんだか。
最近は国内ニュースに目を通すのもばかばかしくなってきていて、ならばいっそ英語を学ぶかと英字新聞の契約を検討。ネットニュースでも仕入れられるが、ペーパーで普段から目に付くほうがいい。
辞書を引くのが面倒なら、最近は音声認識で手早く調べられる。さらにSNSと併用すれば少しは向上するかな。



音楽ライターさんのツイートから知った国内のビッグバンド、ジェントル・フォレスト・ジャズ・バンド 。ライヴ・パフォーマンスもヴィジュアル含め徹底して楽しそうです。自分はSpotifyで画像アルバムを試聴。皆、若そうなのに統制とれてる。もっと知られたらいいのに。
日本語のトラックが出てくると、最初は違和感あったが、ハーモニー感覚はインスト同様に優れている。ただ、男性のヴォーカルが喉声で薄くて、ああ日本人の平坦な発声だな、と感じてしまう。ヴォーカルが入ると世代ギャップを感じるから、オール・インストのほうが好きかな。
2019/07/16

引き替えの理由

国内では2018年にデジタル配信によって初公開された米映画『Love, サイモン 17歳の告白』をWOWOWにて視聴。
主人公のサイモンは、幸せな家庭に育った平凡な高校生だが、ゲイであることを隠していた。ある日、学内交流サイトにハンドルネームでゲイ告白する者が現れ、サイモンはその同級生らしき人物とハンドルネームで交流始め、自己の生き様を探し求めていく。



後味の良い学園ドラマ仕立てで、良く出来ていた。前半のほとんどが、相手を特定できぬ同級生"ブルー"の返信を待つ主人公サイモンのソワソワした日常が描かれ、観ていてじれったくなるが、歩行中携帯利用する生徒達のスマホを取り上げる副校長のキャラクターなど、横やりシーンが軽妙なテンポを生む。
このかん、サイモンの"どうして異性愛者はカミングアウトする必要が無いんだろう?"という率直な疑問が、周囲の友達キャラに被せて脳内シミュレーションされるのが面白い。男友達が"俺、実は女の子が好きなんだ"と告げて、両親がのけぞるなど。
この前半、周囲の同級生男子に、"彼がブルーだろうか?"と勝手に思い込み繰り返し言い寄りかけるサイモンの行動は、異性愛者が同性愛者を割り出そうと外見判断で疑惑を向ける視線と変わらないように観え、筋書き上の納得はするが、少々不快感はあった。

ある日、学内パソコンで"ブルー"とやり取りしていたサイモンは、途中で人に話しかけられうっかり、そのまま席を外した隙に、同級生マーティンにWebメール内容を読まれてしまい、サイモンと仲良いガールフレンドとの交際を取り付けるよう、マーティンから脅迫を受ける。
この展開は軽妙に描かれ、サイモンの苦悩はさして表現されていないが、後に、マーティンが群衆の前で彼女に告白、ものの見事にフラれたザマが、学内サイトにアップされ、火消しに走ったマーティンが引き替えの話題として、サイモンがゲイであるとアウティングしてしまう。

ここから安穏に過ごせていたサイモンの学園生活が暗転、翌日登校すると周囲の好奇の目。これは辛い。以降、解決・回収へクライマックスとなるが、ストレートの鑑賞者が本作に理解を示しやすいのは、異性愛男子の脅迫目的が、サイモンの性的指向アウティングとの引き換えに好きな女子との恋愛成就であったこと、それによりサイモンが仲間達の恋愛を意図的に引き裂いたこと、それらの発端は私たちが性的少数者の存在を認めないことにあるからではないか?という自問にスムーズに持っていけているからだろう。

しかしドラマとはいえ、ネットでアウティングされた後、サイモン自ら声明を出し、相手の分からぬ君に恋したと告白、その彼との落ちあいまで公衆の面前で演じなくてはならなくなるのだから大変。このメール相手がだれなのか最後まで引っ張るのが仕掛けだが、いよいよ判明した相手といきなりキスするのがいささか奇妙に感じられるのは、こちらがSNS出会いなど考えられない古い世代の鑑賞者だからか? しかしこのプラトニックなシチュエーションが肉体興味の描写をおのずと削ぎ、清涼感のある印象付けた成功要因ともなり得たのだろう。
2019/07/15

ケンプを思い出して

kao190714
FUJIFILM X-T30 XF56mmF1.2 R 2019.07

毎年、ウィンブルドンの全日程の放送が終わる頃には、夜更かしが祟って自律神経に変調をきたした感じになる。他のグランドスラムも時差でTV観戦しにくい。唯一、楽なのが全豪なのだ。
今回は、特に男子シングルスが頂上決戦続きで見応えあった。ジョコビッチ、今年の楽天になんで参戦するのかな、と思ってたけど、オリンピックを見据えてのことなんだねぇ。



何故かシューマンづいてる梅雨。先日例年通り、ハスの花撮り目的に早朝開園の植物園を訪れると、何と一輪も咲いてないという異常事態。発育不良とのことらしいが、梅雨期自体がずれ込んだ影響でしょうかね。せっかく三脚まで携えたけど、自然のものなので施設を恨んでもしょうがない。

ジャケ画像はプレガルディエン父子の伴奏も務めたミヒャエル・ゲースのシューマン、「子供の情景」「交響的練習曲」他ピアノ・ソロのSACD。
現代の高音質らしいダイレクトに楽器の響きが届くクリアーな録音の印象とは異なり、ピアノ全体の音を空間に吸収させてから拾ったような、少し輪郭はぼやけるがドリーミーな音像に包まれる。
かつてのドイツ・グラモフォンのヴィルヘルム・ケンプのピアノ録音盤で聴いたような、懐かしい響きを感じた。柔らかいタッチも共通している。

そうそう、そのケンプ、SACDリイシューは無いのか?とやきもきしていると、来月にBDオーディオでベートーヴェンのピアノソナタ全集が出るそうです。待ちきれないぼくは、既に去年末に発売されたというシューベルト全集の同じくBD盤を注文してしまった。本来ならSACDで欲しかったが、BDプレーヤーを所有する今では、高音質スペックならあまり拘らなくなってきたかな。
2019/07/13

ハムレット・ピアノ・トリオ

nagai190712
FUJIFILM X-T30 XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS 2019.05

ゆうべのウィンブルドンのフェデラー対ナダル戦、見応えあり過ぎるくらいだった。フェデラーはナダルに全仏で圧倒されていたので、芝でもナダルにパワー負けするのでは?と予想したが、芝の王者は見事に攻略してくれた。最年長者のタイトルがまだまだ獲れそう。
このセミファイナルを観た後では、先の錦織選手とフェデラーの試合は子供と大人の差みたいに感じてしまう。錦織は紛れもなく上手なんだけどね。ビッグ3は、必ず錦織のリーチ不足を突いてくる。

画像のみ
hamlet190712

タワレコがオランダのChannel Classicsのセールをやっていて、SACD1枚1500円程度だったので、適当に編成の好みだけでセレクトしてみた。ハムレット・ピアノ・トリオ『メンデルスゾーン ピアノ三重奏曲第1番/第2番』。

メンデルスゾーンはロマン派の中でも技巧的な曲のイメージ。全体的に装飾過多気味で、難しい。学生の頃、タイトルに惚れて選んだピアノ曲『ロンド・カプリチオーソ』に手こずり、ガチャガチャのリズムで弾いていて、同級生に笑われた憶えがある。だからコンプレックスを感じる作曲家の一人なのだ。
本盤の2曲も、ベートーヴェンのピアノ・トリオに比べると、捻り込んだ小難しい印象。聴き始めは掴みにくいが、徐々に構造が見えてくると楽しくなっていく。

パーソネルは以下
ハムレット・ピアノ・トリオ
・パオロ・ジャコメッティ(ピアノ)[エラール1837/コレクション・エドウィン・ベウンク]
・カンディダ・トンプソン(ヴァイオリン)
・クセニア・ヤンコヴィチ(チェロ)
録音2014年
2019/07/10

ジョアンのサウダージ

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FUJIFILM X-T30 XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS 2019.07

ジョアン・ジルベルトさんが亡くなったんだね。特にここ数年、イリアーヌ・イリアスやらジョン・ピザレリのアルバムを聴いて、やっぱりジョアンのパフォーマンスっていいなぁ、と気づいてきてた。ヴォーカルがエレガントなんですよ。小声で丁寧に歌ってるだけじゃないんだね。

最初に買った盤が、当時新作だった1990年代の『Joao』。しかし、渋過ぎて聴く頻度は低かった。それ以前は、いわずとしれたヴァーヴの有名盤『ゲッツ/ジルベルト』を大学図書館で聴いてはいた。でも思い入れるほどでもなかった。イージーリスニングと捉えてたんじゃないか。
後年、就職して職場先輩からもらった『ジョアン・ジルベルトの伝説』、初期アルバム数作をコンパイルした編集盤(非公式?)を何年も放置した上で、やっと拾い聴きして、ああ楽しいわぁ、と気づき始めたという。



訃報が回った日、音楽ライターの松山さんが"最高傑作は『三月の水』(1973)"とツイートしてた。ぼくも同感。オーケストラ等の一切を排した単独演奏の極み。このアルバムと同時期にミウシャとスタン・ゲッツと組んで同じような選曲で別録音したアルバムがあるが、単独演奏のほうがいいんじゃないでしょうか。

ピザレリは同じくギタリストである父とタクシー乗車中、ジョアンの『AMOROSO(イマージュの部屋)』を聴いて感銘を受けたそうで、実際自らフル・ボッサ・ノーヴァのアルバムで「Estate(夏のうた)」など取り上げています。が、このジョアンの'70年代半ばの録音、ヴォーカルのコンディションが悪そうです。豊饒なオーケストラをフィーチャーし、名盤の誉れ高いのですけど。
2019/07/07

シューマンの未完成交響曲付き

▼四天王寺の七夕
temple190706
FUJIFILM X-T30 XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS 2019.07

この盤は海外マケプレで注文後、到着を待つ間に国内HMVでバーゲン価格になってて少しショックだったが、とても良い盤で満足している。ショーンヴァント&オランダ放送室内フィルのシューマン交響曲全集。



先日聴いたばかりのMTTのシューマン交響曲全集よりいいと思った。まずテンポ感が好み。それになんといっても録音の質感に断然優れている。小汚い和室がホールになる! もうクラシックはChallengeレーベル一本で聴こうかな。ここまでの聴感は過去に味わった事がない。
4番の初稿版は初めて聴いた。線が細い編曲で、改稿後のほうがハーモニーに厚みがあるが、初稿版ならではの透明感がバランスを少々欠きながらも純粋に伝わってくる。単純に版の違いを聴けるだけで嬉しい。

シューマンの交響曲を初めてお聴きになる方は、まず3番"ライン"あたりが分かりやすいでしょう。ヨーロッパの大河を思い浮かべればスーッと入り込めます。次が4番かな。他の作曲家に比べてもかなり憶えやすい。他収録に未完のツヴィッカウ交響曲など。
2019/07/05

モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ

june190704
FUJIFILM X-T30 XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro 2019.06

ウィンブルドンTV観戦で更新が遅れました。今のところ錦織選手はストレート快勝で体力温存中。既に男女ともにトップ選手の早期敗退が相次いでいるので、大坂選手のこともそっとしておきましょうよ。

鼻の治療は3ヶ月経過したところでラストスパートに来たのか、親玉みたいな膿が出てきて、以後は体がとても軽くなった。ずっと五十肩だと諦めていたが、鼻からくる肩凝りだったんですね。



こちらはレイチェル・ポッジャー(バロック・ヴァイオリン)&ゲイリー・クーパー(フォルテピアノ)による、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ第1集。
こちらのレーベルはChannel Classicsといって、Challenge Classicsと紛らわしいですが、やはりオランダ産。こちらは残響多めで、音像がダイナミックな印象。大きなオーディオルームで聴くとより合いそう。

元はシェリング&ヘブラーの録音が好きだったが、ピリオド楽器による盤は初入手。このような古楽器はまさにSACDなどの高音質向きなんじゃないでしょうか。ちょっと現代の感覚では未完成とも思える音の強さ。逆に繊細さを聴き取れれば虜になりそう。フォルテピアノって、全く触ったことがありません。バロック・ヴァイオリンも、今とどう仕組みが違うんだろう。

全8集で、CDだとボックスセットが出てるようですが、SACDはバラ売り。既に廃盤のようで入手困難な模様。こちらは中古で買ったんですが、最近、入手方法に関する記述について、ちょっと困ったことがありました。
SNSで、SACDの情報を積極的に発信してる方の考えでは、"中古はアーティストに実入りが無いのでお勧めしかねる"とのこと、それ解るんですが、やはり人それぞれでしょう。知らないアーティストを中古で気に入り、後に発売日を心待ちにして新品を買うこともありますし、中古も二次的であれ普及する手だてには違いないですからね。屈託なく安く手に入ったと記述している自分は軽率かしら? アーティストをダイレクトに応援するなら、やっぱりライヴでしょうね。
2019/07/01

二重の権利

june190630
SIGMA DP2 Merrill 2019.06

WOWOWオンデマンドでは番組編成外のネットでのライヴ配信や、見逃し放送の録画を楽しめるのだが、大きなTV画面で視聴したい人には、AmazonのFire TV Stickを使うと観られるらしいのだが、ウチのTV画面サイズ、パソのモニターと大して変わらないというw



劇場鑑賞機会を逃していた米英映画『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』(2017)をWOWOWオンデマンドにて視聴。1973年、往年のテニス男子選手ボビー・リッグスの挑戦を、ビリー・ジーン・キングが受けて立ち、世紀の男女対抗試合が始まる…。

そう、WTAという女子のテニス・ツアーは、このキング夫人の設立が起こりなんですよね。映画の序盤は、これに至る経緯として、当時の大会運営トップ(もちろん男性)が、女子の賞金を男子の8分の1に定めたところが、発奮のきっかけとして描かれる。

女子テニスの賞金引き上げ、ひいてはウーマンリブを引っさげたツアー中のさ中、彼女の、夫が居ながらも同性愛指向の面が挿入される。レビューなど幾つか拝見するには、この美容師の女性とのラヴシーンが少々くどい、との感想が見られたが、このシーンを多めに盛り込んだのは、映画の主旨が、女性の人権運動に加え性的少数の件を、事実上は並行して描くことが困難だったからではないかと思われる。

実際、キング夫人は、相手の美容師から'80年代に入ってアウティングされた時点では、「自分がレズビアンであるはずはない」、「男嫌いの女など大嫌いだ」と主張していたそうです。なので本編は未だ公に出来ない個人的なエピソードとしてしか描写しようがなかった時代。
後に、キング夫人はカミングアウトしているので、その後のLGBTQの人権向上への貢献など調べればネットで見つかると思いますが、映画鑑賞後、この、彼女の当初のレズビアンに関して拒絶した回答内容を知り、個人的に過去に観た映画『ブロークバック・マウンテン』の拙宅での感想につき、ちょっとした論争になった件を思い出します。

当時、拙宅に反論してきた自称ゲイさんが、「当人は必死に嘘を付いて隠してるものなんです。」と言い張った。でも、『ブロークバック…』の'60年代のカウボーイ主人公は、かつて寝た同性相手に「あらたに女が出来たんだ」と嬉しそうに告げるシーンがあります(こちらはフィクションだが)。嘘を付く必要のない相手にどうしてでしょう?
今回の、キング夫人の拒絶発言を目にして、彼女が初体験当初の未だ無自覚な状態で、後に相手女性からアウティングされた時点では、嘘をつく意識も無く真っ向から否定していた可能性を考えました。同性とセックスした客観的事実があるのに、本人は有り得ないと断言する。そこには背景がある、という事が、かつての自称ゲイさんには、幾ら言っても伝わりませんでした。

1973年、男と女しかいなかったきつい時代。助演のアラン・カミングが終盤おいしいところをさらってくれる。「僕たちがありのまま生きられる時代は来る。それまで、今は君の勝利を祝おう」(うろ憶え)。

意外に笑えた箇所が、劇中のマーガレット・コートが、キング夫人に同行する美容師を見て「あれは愛人よ」と、見抜くところ。このアンチLGBTQのレジェンド、コート夫人は、これらの人々を誹謗するメッセージを近年でも出しています。

※キング夫人、コート夫人の映画本編外の事実関係の記述については、サイト『石壁に百合の花咲く』の当該記事を勝手ながら参考・引用させていただきました。