画角は広し、新世界より

twinbird103016先月だったか、タワレコオンラインでRCOのライヴシリーズのSACDの割引セールがあり、収録時間の短いアイテムを1000円以下で入手。ドヴォルザーク、交響曲第9番『新世界より』 ヤンソンス&コンセルトヘボウ管弦楽団(画像上)。
『新世界より』の手持ちは他にデッカ・サウンド(Boxセット)にコンパイルされたケルテス&ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のCDがある(画像下)。

  

  

有名曲のあまり気後れして通しで聴く機会が少なかったが、ヤンソンスは推進力が強過ぎないバランス感覚で、繰り返し聴きたくなる。拍手無しのライヴ録音の暖かみもいい。このレーベルからのヤンソンス録音は、かつてストラヴィンスキーを最初に買っていたのだが、その当時のオーディオ環境がよろしくなかったため、音が悪いと判断して早々に売り払ってしまったのだった。ネット取引した相手さんから「なんでこんな良盤を手放すの?」というリアクションがあった時は、解らなかったのだ。

3楽章なんて、まるで演歌みたいな主題が出てくる。それも北島サブちゃんが歌いそうな大陸的なタイプの旋律。
ケルテスのほうを今一度聴くと、スケールアップの感があるが、今の自分の感覚ではちょっと疲れるか。あまり急き込まない解釈のヤンソンスは、けして枯れた味わいでもないと思うが。

sumitomo103116

伝説好きは風に翻弄されろ

ディラン受賞を知って、気を取り直して早速Spotifyが特集したプレイリストで彼の音楽を聴いてみたけど、やっぱりあまり好きになれない。声質が苦手で・・・。若い頃のはまだ聴けるけど。数年前だったか、クリスマスソングを試聴した時も、受け付けなかった。
フレージングもどうもね。これは言葉のリスニングがダイレクトに出来ない人は、理解には遠いということなのだろうか。

ディランの動向のたび、ディランらしいという感想が散見されるが、彼らしさを見抜く眼も当然自分は持たず。いわゆるあのロックファン世代には、偽者も紛れてるんじゃないか?と思うことあり。Amazonなどネットレビューでミュージシャンの逸話を得々と並べ立てる方がいるが、それプレスリリース等のコピペなんじゃ・・・?、自分の耳でどう感じたか咀嚼の痕跡がどうも窺えない、そんな60、70代をときたま見かける気がする。まさか、その歳で主体性が無いってことはないよね?

「風に吹かれて」を初めてレコード入手したのは高校時代、ヴァンガードから出ていたジョーン・バエズの来日ライヴの2枚組LPだった。既に世代は異なる。同級生でバエズを買う人などまずいなかったはず。ディランについても。自分の場合、学校の教科書で習った「ドナドナ」がきっかけ。カセットテープのMTRで「ドナドナ」をセルフ・ハーモニーを足して吹き込んだりして遊んだものだった。その盤でバエズが歌う「風に吹かれて」はサビ部分だけ「♪いいかい坊や、お空を吹く 風が知ってるだけだ」という日本語歌詞だった。

 

年月は飛んで、ディランで唯一もってるディスクがこれ。『オー・マーシー』(1989)。発売当時の購入では無く、アイリッシュ・フォークに傾倒していた時期に、バエズとメアリー・ブラックが『オー・マーシー』収録の「鐘を鳴らせ」をデュオ・ライヴ盤『Ring Them Bells』(1995)で歌った。これが絶品で、ディランはこんな美しいメロディを書いてたんだ、と感心して探して入手したのだったが、本家は全然違ってた。以来、今日に至るまでほとんどリピートしていないという。

その後、メアリーがカヴァーした「Make You Feel My Love」に感激したり、確かにディラン作品にぼくは刺激されている。が、本人以外のパフォーマンスという条件で。ディランを取り上げるミュージシャンは数知れずだろうが、逆によくあんな本家の歌から、新たなフレージング解釈が出来るものだと思う。ともあれそのように迂回の形で、ほんの数曲きっかけにディランを遠巻きに絶賛する時点であった。

▼上記ライヴ盤とは別音源

ボヘミアン・ラプソディ

enipro1028このアルバムは、未だパッケージ販売されていないようですが、Spotifyでは聴けた。ハイレゾは先行販売されてるようです。Ilya Gringolts and Nicola Guerini and Prague Philharmonia 『Dvořák: A Bohemian Rhapsody』(2016)。



ジャケの雰囲気だけで選んだようなものだけど、これが良くて。ドヴォルザークについては、夏の終わりに初めて聴いた弦楽五重奏曲にハマって、あのスラヴ系の旋律の臭みをもっと味わいたいと思っていたところ。

【収録内容】
(1)「オセロ」序曲
(2)-(4)ヴァイオリン協奏曲 イ短調
(5)マズルカ ホ短調
(6)ロマンス ヘ短調
(7)「謝肉祭」序曲

ディスクを買うならPENTATONEに絞ろうと思っていたが、最近のグラモフォンも良い録音ですね。ヴァイオリンのイリア・グリンゴルツは、パールマンに師事していたそうです。

一聴惚れのエラ

harukas101816

エラ・フィッツジェラルドの録音は数多く、こんな名録音があると知らなかった。ジャケは見かけた憶えはあったが。『Let No Man Write My Epitaph』(1960年録音)。

  

ピアノをバックに歌う名バラード集は、エリス・ラーキンスとのデッカ時代の『Songs In A Mellow Mood』だけかと思っていた。今回のほうはポール・スミスとのデュオ。
HMVのサイトによれば、SACD化されてるんだね。思わずクリックしそうになるわぁ。我慢するけど。

【Analogue Productions から、ジョージ・マリノのマスタリングによるSACD (Hybrid Stereo)で登場。名ピアニスト、ポール・スミスとのデュオで、「Misty」、「Angel Eyes」、「One For My Baby」、「Black Coffee」といったスタンダードをゆったりと歌い上げた女王エラの知られざる名盤(Verve原盤)。時代を経てその好演ぶりが再評価され知られるようになり、エラの作品中でもとりわけ過小評価されていた隠れた一枚。】(HMVより)

プロデュースはおなじみノーマン・グランツ。知られざる、と書かれるほどだから、気づかなかったのも無理ないか。過小評価、なんてとんでもない。これ、すごい録音ですよ。

'82年5月、トロントにて

kao101216Spotify利用以降、ますますパッケージを手に入れる機会が減りそうで、今まで買った物は大事に振り返らなくちゃな、と思う。既にストリーミングで聴きまくって、ライヴだけ特定のアーティストに支払うという音楽ファンもいるのだろう。

          

こちらはこの夏発売を知り買った、フレンチ・カナディアン姉妹のケイト&アンナ・マッギャリグルのライヴ盤『Toronto, May '82』、唯一のライヴCDじゃないでしょうか。公式盤なのか分かりませんが、Spotifyでも聴けますね。
この姉妹はファースト盤を抜きにして語れないと断言してもいいだろう。それだけにその盤からのレパートリーを多く演奏した本ライヴは、スタジオ録音との比較が興味深い。ライヴではアグレッシヴな勢いが自然と醸し出ている。

ビブラートとも異なる、微細に震えたような発声(特にアンナ)が独特で、この個性を受け入れ喝采をおくるカナダのオーディエンスの度量も素敵。音質に関してはデジタルリマスタリングされているが、いわばFM音源並みでややシャカシャカしており、これ位ならストリーミング視聴で充分なアイテムかとも思う。

▼別ライヴ音源

フォークソング+サンバのリズム

izakaya1021161バーの閉店の挨拶文にガッカリ。正直に書いたのだろうが、サイトの今後更新予定はありませんという連絡以外に、特に来店客への想いも無く、自分のことばかり。「わずかの年月でしたが、お客さんとの交流の思い出を胸に・・・」とか触れておけば、また何かの時に万一どこかで繋がれるかもしれないのに(可能性は低いだろうが)。マスターに拗ねられちゃった感じだ。

その店があった当時、マスターに小馬鹿にされてしまったサンバ音楽。僕にしてみれば、同い年で音楽バーをやる人がラテンの一つも未だに聴かないなんて、という思いだったが、嗜好は人それぞれなので黙っていた。しかし商売を介しての会話なのだから、少しは気の利いたリアクションも欲しかった。

 

カエターノ・ヴェローゾの旧作を引き続きSpotifyで聴き続ける。『ビーショ』と同時代に録音された『ムイトス・カルナヴァル』(1977)。タイトル通り、コンセプチュアルなカーニヴァル集だ。
サウンド的には、バンド編成にサンバのリズムを付加したような、楽曲がコンパクトに分かりよく伝わる。いってみれば、リズム隊を外せば、これ、ほとんど普遍的なフォークソングといえるんじゃないかな。メジャー7thもほとんど入らないし。はっきりいってマスターがギター1本でやる自作とそれほど趣向は変わらないと思うが。でもサンバと一緒にされるとプライドが許さないんだろうなぁ。

ラ・メールの作者



もうすぐコシミハルさんのライヴ。今年の秋は例年になく観戦・鑑賞が続いたので、このタイミングでSpotifyの出現はありがたい。画像のシャルル・トレネ(Charles Trenet)は、この夏にHMVまとめ買いの折に併せて入手していたベスト盤。コシさんのクラシックジャズ&シャンソンのカヴァー集のライナーが動機でした。

「ラ・メール(La mer)」という曲を知ったのは数年前のこと、映画『裏切りのサーカス』のラストでフリオ・イグレシアスのヴァージョンが印象強く、てっきりラテン曲と思い込んでた(仏語なのにね)。それどころか、ネットで調べると本曲のアメリカ歌詞版は「ビヨンド・ザ・シー」で、ケビン・スペイシーがボビー・ダーリンへのオマージュで製作・出演した映画で歌われた曲じゃないですか! 僕はこのように、同じ曲なのに他の人が歌ったヴァージョンを別個の作品と捉えていることがままある。

作者でもある本家トレネは、クルーナー唱法で、ここ数年ビング・クロスビーを聴き込んでいただけに、比肩する素晴らしさ。実際、ジャズの影響も受けているのではないか。安定した声量で緩急や転調を使いながら様々な表情で歌い上げる。シャンソンには、曲の質と歌手の個性を合わせて受け入れることがあまり無かったが、この人に正統派の魅力を感じることが出来た。

chinden101816

ハー・トリオ

yamaha100結局、友人のバーは先月で閉店。どこまで義理立てすべきか迷いつつ足を運んでは、昔、頻繁にバー通いしてた頃の店々‐店の名前すら既に忘れてしまったが‐のマスターorママはプロ意識高かったよなぁ、と較べてしまってた。ライヴ・スペースの提供に関しては評価したいが。



サラ・ヴォーンはやっぱり'50年代、と確信するアルバムにSpotifyで遅まきながら出会った。『Swingin´Easy』(1957)。
もともと愛聴していたのは『ウィズ・クリフォード・ブラウン』(1954)で、他に後期のパブロ時代の盤も幾つか持っているが、最終的に「ウィズ・クリフォード・ブラウン」にいつも戻ってくる。同じような香りのスタジオ録音は無いのかな、とうすうす気にしていたのだ。本作、パーソネルは存知上げないが、いわばクリフォード・ブラウン抜きのトリオでのセッションみたいな雰囲気。

サラもエラもパブロ時代の盤も良いが、サラはどんどん貫禄が付いて、男性性が増し過ぎて聴こえてしまうので敬遠する。その点、エラはチャーミングだったが、クリスマス・アルバムとボッサ・ノーヴァのアルバムについては節回しが粘っこくて、言い方悪いが異色的な気持ち悪さを覚える。

後年ほど凄くなり過ぎない塩梅に独りで頷きながら、本作をリピート中。ストリーミング利用のデメリットは、ヘビロテする暇に他の盤も聴かねば、と何処かで焦ってしまうところか。

ビーショ

harukasu101616






















 

ディランがノーベル賞なら、カエターノも獲れるのでは?と思ったりして。そのカエターノが先日ライヴで、4曲は取り上げたアルバム。『ビーショ』(Bicho)(1977)。

1.オダーラ - "Odara"
2.トゥー・ナイラ・フィフティ・コボ - "Two Naira Fifty Kobo"
3.ジェンチ(人々) - "Gente"
4.オーリャ・オ・メニーノ(おちびさんをごらん) - "Olha o Menino" (Jorge Ben)
5.ウン・インヂオ(インディオー人) - "Um Indio"
6.オ・グランヂ・ボルボレッタ(大きな蝶) - "A Grande Borboleta"
7.チグレーザ - "Tigresa"
8.オ・リアォンジーニョ(レオンジーニョ) - "O Leãozinho"
9.アルゲン・カンダント(誰かが歌ってる) - "Alguém Cantando"

「オダーラ」はテレーザ・クリスチーナがダブル・アンコールの最後にカエターノのギターをバックにシンプルにやっていたのを思い出す。
「オ・リアォンジーニョ」は、11年前の大阪フェスでカエターノがギターのコードを忘れてトチッた曲だったかな。「ウン・インヂオ」は、今回のライヴのオープニングだった。数日後の東京のライヴでは、さらに声の出が良かったそうで、振り返れば大阪の序盤は、少々不安定でした。が、そこからすぐに絶頂だった。

フェスのキャパに比べれば、かなり小さかったNHK、しかも客は他府県からのほうが大阪人より多かったような。11年前に僕が誘って(有名人ならば)と、一緒に聴いた職場の知人は、今回来なかっただろう。数ヶ月前、友人のバーで、お気に入りのCDを持ち込むとかけてくれるというので、ブラジル音楽を流してもらったら、マスターが軽蔑半分の口調で隣の客に「こんな音楽、聴きます?」と振っていたのを思い出す。「いや、俺ラテンも聴くよ」と咄嗟に答えた客のほうが、よほど大人の対応だった。あの夜、熱狂していたライヴの観客、さすがにポルトガル語では僕は一緒に歌えなかったけど。

以下のビデオ、カエターノの公式で全視聴可能だけど、ついポチッてしまった。後日レビューします。

2016年の"昭和"

kao101316ほとんど邦楽にはそっぽを向いている僕ですが、Spotifyのおすすめプレイリストに"オーセンティック・カヴァーズ"というJ-popのカヴァー集があって、今のシンガーがかつてのヒット曲を歌っているのだ。
トップバッターの原田知世さんの竹内まりやカヴァー「September」が良かったので、早速、収録の新作『恋愛小説2~若葉のころ』を試聴。プロデュース&アレンジは、ギタリスト/作曲家の伊藤ゴローが担当。



1. September
2. やさしさに包まれたなら
3. 秘密の花園
4. 木綿のハンカチーフ
5. キャンディ
6. 年下の男の子
7. 異邦人
8. 夏に恋する女たち
9. 夢先案内人
10. SWEET MEMORIES

全曲、一緒に口ずさめるワ。もちろんアレンジは新たになっていて、限られた音数に、ダウナー気味のリズム、ボッサ・ノーヴァ感覚のコード進行に変わっていますが、いわゆるやりすぎ感はなく、少しずつパターンを変えながら、知世さんはそのまんま自然体で口ずさんでいる感じ。

「年下の・・・」などは、レイジーなムードで驚き。曲に合わせて"WOW!"とコーラスするつもりで構えていただけに。すっかりソロ・ヴォーカル向けの作りになってます。
「異邦人」はどうするのかな、と期待したところ、ボッサ風にサックスのオブリを交えた中庸的なアプローチで、これも新鮮。要所で知世さんのファルセットが効いています。
大貫さんのカヴァー「夏に恋する女たち」では、意外にもリズム・セクション抜きで、アルバム中かえって際立つ。
「夢先案内人」、これまた大胆にコードを変えて印象的に。いずれも原曲当時の直球のフォーキーなタイプの楽曲が、いやみなくお洒落なミデイアム・テンポに仕上がっています。楽しめた。ラスト・トラックだけでもサックス抜きにして、ストリング・グループを薄く入れたら、グレードアップしそう。
そうして逆に、あの時代の、萩田光雄氏のスペクタクルな「異邦人」のアレンジなどに、再び焦がれたりもするのでした。

ピアノマン・レガシー

sunflower

カエターノの余韻を未だ感じつつ、Spotifyをあっちこっち飛びまくり。
Apple Musicと同時に利用していないので、はっきり言えませんが、Spotifyのほうが低音がよくきいてる気がします。そのせいか音質自体こっちのほうが良いような。
他に些細な点だが、アーティスト別にオリジナル・アルバムとコンピレーションがきちんと分けられているのがいい。オールディーズ時代のシンガーなど、胡散臭いコンピが多数混在すると、聴く気が失せるから。ウィンドウをクローズしても、また再生途中の曲の続きから聴けるのもよし(Appleではリセットされるよね?)。ちなみに私はPCのみで利用。



ビリー・ジョエルについては『ニューヨーク52番街』以降、リアルタイムに好んで聴いていて、初期は「ピアノマン」以外、ほとんど知らないのだが、2012年に2枚組で新装発売されたという『Piano Man 2 Cd Legacy』のディスク2のライヴ録音が凄い。本編のスタジオ録音より、演奏も音の鮮度もいいのだ。スタジオ・ライヴだったようだが、すっかりドーム級のライヴが連発されるようになった今、拍手まばらなオーディエンスの普通の反応が信じられないくらい、まだ爆発的ブレイクを迎えていない時期のビリーの淡々とした高パフォーマンスは驚異的なまでに老成している。このライヴ音源が一番好きになってしまいそう。MCと曲のトラックが別々に区切ってあるので、余分なトラックが好きに削げるところもCDと違って、ストリーミングの良いところか。



ビーチボーイズの初期アルバムは、多少ジャケットが似通っているせいもあって、どれが一番好きか自覚が無かったが、何枚か聴いた中で、『サーファー・ガール』がとりわけ完成度の高さを感じた。「イン・マイ・ルーム」が収録されているのがポイント高し。「スワニー川」を若者らしい遊び心に替えた歌詞も。メロウさとポップさを明確にアプローチしたサウンドは、全く古さを感じません。「サーファー・ムーン」など、歌詞ディスプレイも眺めながらうっとり。近年の新装リイシューにより、モノとステレオ・ヴァージョンが併録されているが、オリジナル発表のモノのほうが、よく締まって聴こえる。

チャブーカ・グランダ

kaochair1Spotifyの無料試聴制限時間にあっさり達してしまい、プレミアム契約してみた。初回30日間無料で、課金前に切れば無料のまま済むらしい。
たぶんAppleの時のように、入ったり出たりを繰り返す利用になると思う。そうしたほうがSpotifyの場合、未契約の期間もプレイリストはそのまま月間無料サービスを挟んで利用できるからいいんじゃないか。

なんとなくだが、Apple Musicが"Appleのコンテンツを利用できます"的な感覚に対し、Spotifyは"音楽ファン集まれ"的なダイレクトな印象。ラインナップについては、どのみち新規で聴ける曲が山ほどあるのだから、拘らないかな。歌詞の反映(一部対応)はいいね。



カエターノの旧作を聴き漁るには、いい機会。その中からわざわざ手持ちにあるCDと同じアルバムを聴き直していた。スペイン語の古謡などを含むカヴァー集『粋な男』からの選曲を中心としたライヴ録音『Fina Estampa Ao Vivo』。
スタジオ盤、ライヴ盤ともに持っているのだが、中でも表題曲「Fina Estampa」が僕のお気に入りだった。優雅で小洒落たワルツの旋律が素敵。
その曲のオリジナルに辿り着いた。ペルーの女性作曲家、チャブーカ・グランダ。以下は自身による歌唱。カエターノの緩急付けたアレンジも良かったが、テンポを変えないで歌う本家も魅惑的だ。

情緒で遊ぶ(2)

mandaiなに?このトロピカルな朝は? カエターノのライヴ明けの目覚めの感覚は爽快だった。聴覚に浴びたシャワーは、これほどメンタルに及ぼすものなのだろうか?
あらためて『リヴロ』など聴き返していたのだが、CDの音の何とペッタンコの味気無い音よ。今回のライヴはNHKのホールトーンも良かったな。

中原仁氏のブログにて、昨夜の大阪ライヴの終演後に掲出されたセットリストに、アンコールの曲目を加えたリストや、曲にまつわる資料が読めます。
(セットリストは、僕も帰り際にしっかり撮影しておいたのだけど、いまどき、ツアーの終了を待たずにどんどんネットにアップしてるものなんですね。)



今日、セットリストにならって動画サイトで検索すると、さすが大御所、全曲聴けました(しかも各年代さまざまな録音が聴ける)。半分以上は前もって認識のある曲でした。
かねてからうすうす切望していたのだが、1990年代終わり頃に出たライヴビデオ『Prenda Minha』、DVDリイシューしてくれないかな。CDはもちろん、VHSでも持っていたのだが、このテープ、デッキに吸い込まれたまま出て来なくなっちゃったんだよね。絵的にも優れた作品だと思うし、パーカッション&ブラス・グループが充実してる。チェロのジャキス・モレレンバウムの参加の頃。

以下はいずれもPrenda Minhaから


情緒で遊ぶ

カエターノ・ヴェローゾの大阪単独公演をNHKホールにて鑑賞。※以下、公演内容、一部曲目に触れています。
caetanoosaka
良かった・・・。数日後の東京でのフェスのチケがまだ取れるなら行ける人は行ったほうがいい。というか、今夜の観客、関東の人も結構来てたんじゃないかな。

開演時のカエターノの登場からスタンディング・オベーションという大歓迎ぶり。まずはテレーザ・クリスチーナが10曲ほど、ギタリストをバックに歌うという、予想以上の出番に感激。これは新作のカルトーラのカヴァーのライヴ盤を予習しておくべきだった。彼女について、まとめて触れておくと、この後のアンコールで、カエターノとギタリストとのツイン・ギターをバックに歌ったほうがお似合いでした。彼女はリズム・パターンが入るほうが軽やかさが活きるんだよね。この点、CDで聴いた予測通りでした。

さて、本編のカエターノ、弾き語りのセットは予想以上の充実内容で、こんな素敵な74歳、自分の周囲には居ないよ。ギター一本と歌で、知らない曲があっても互いの情緒でシェアできる魅力が、彼にはあるんだよねぇ。
『リヴロ』からの「Minha Voz, Minha Vida」は私的に嬉しい選曲。同収録の「Os Passistas」はブラジルならではの上下行のアクロバティックな旋律性が楽しい。

caetanoosaka1

公演中に、ふと思ったのは、やはり同じブラジルのサッカー選手と相通じる遊び心を伴った職人気質であることだ。ボール一個でとことん遊び尽くせる彼等のように、今夜は思いがけずシンプルなセットで様々な表情に触れられ大興奮でした。シメの定番はどうやら「チエタ」のようですね。

caetanoosaka2

Spotifyで再考する

mandai2

Spotifyを一日利用した時点で、まだラインナップの把握も出来ていないが、Apple Musicがスタートした頃と同様に、ディスク購入との住み分けを考え直してみた。

mandai1以前は、ストリーミング・サービスで試聴して気に入ったアルバムからチョイスして、年末などの節目にまとめてCD購入するなど、あくまで音質優先にしていたが、ここで割り切ってSpotifyにあるアルバムは、Spotifyで聴き続けようではないか、と。つまり聴き放題にあるものは、CD購入しない、という普通の考え方。

こう変わってきたのも、SACDを重宝したいからだ。ディスクの存在を否定するのではなく、より高音質のディスクに集中して蒐集できるようになるのでは、と。丁度PENTATONEクラシックのSACDに嵌っている今、明快な答えを出しやすいのだ。
おかしなことだが、自分はポピュラー中心の音楽生活だというのに、高音質アイテムに限ってはクラシック優先なのだ。そうして篩いにかけた結果、Spotifyでは手に入らないポピュラー音楽のアルバム、発売日が待ち遠しいお気に入りアーティストの新作CDのみが、別途購入となる。

いまのところだが、基本試聴は広告付きでも聴き続けられそうな気がする。PC用スピーカーで聴くぶんには音質も問題無し。SACDかSpotifyか、という選択肢になれば、迷いが無くなるというもの。国内SACDはバカ高いが、輸入盤なら、良心的な価格で手に入るしね。
(ちなみにPENTATONE発のアルバムは、Spotifyでは一部の試聴が可能になっています。)

Spotifyで聴くカエターノ

ようやくSpotifyが日本上陸ということで登録、二日後に招待コードが届き、早速使ってみました。
kao160929インターフェースは、この類の音楽サービスを幾つか渡り歩いていれば、すぐ慣れそうだ。広告付き無料聴き放題で試しているが、何曲かに一度短いCMが入る程度で、これならおいおいディスクを一枚決めて買う目的の自分には十分だ。はっきりいってAppleはもう使わなくなるんじゃないか。ラインナップは現時点でAppleより少なめの印象で、国内アーティストの有無は基本的に同じらしい。



数日後に公演迫るカエターノ・ヴェローゾのアルバムから、持ってない近作を試聴。'90年代からリアルタイムに聴いてきた僕は、『セー』から聴かなくなったんだよね。今一度、再聴してもその辺りのサウンドはエレクトリック寄りで、ラテン色が薄れるから敬遠する。以降もセー・バンド(カエターノの息子絡みだっけ?)による続編、ライヴ盤が続いたが、今年初め、ジルベルト・ジルとの二人だけのアコースティック・セット・ライヴ盤が、代表曲を網羅した70代にして活気溢れる充実のデュオを聴かせてくれる。
ところで今回の公演の形態は不明。まさかセー・バンドでは無いと思うが・・・。テレーザも加わるならばトラッド系も期待して良いかと。

P.マルティーニの新作発売は11月

poire201609

オレゴンのピンク・マルティーニから新作『Je Dis Oui』のインフォ・メールがあり、Amazonでは11月18日発売(輸入盤)となっています。サンプルが下記リンクより試聴できます。
フレンチ・アルバムかな?と思いましたが、収録リストを見ると、相変わらずスタンダード、言語は混然としつつ、きっとトータル性に優れた洒落た内容でしょう。ヴォーカル・メンバーのチャイナ・フォーブス他、ゲストにルーファス・ウェインライトなど多数の模様。



https://soundcloud.com/heinzrecords/joli-garcon

Pagination

Utility

別宅のご案内

sake moge Flickr(オリジナル写真集)                   ●手さぐりのリボン結び(オリジナル楽曲集)

プロフィール

 シャケ/YASUHISA

Author: シャケ/YASUHISA
男性 昭和40年代生まれ

愛猫カオ(ロシアンブルー)と同居
常にマイブームがないと生きていけない

月別アーカイブ

全記事(数)表示

全タイトルを表示