アラウのショパン・ワルツ

テレ東の全仏錦織戦は前回からライヴ放送になった。が、今夜は別選手の先行試合が押して夜中になりそう。

chopinarrau数ヶ月前に試聴して即買いしたクラウディオ・アラウのとろけるようなショパン・ノクターン集に続き、ワルツ集を試聴したところこちらも素晴らしかったので、廉価盤入手。
この国内の廉価盤は今年リイシューされた盤よりも、2014年リイシューの在庫がまだAmazonにあり、そちらのほうが少し安い。音源は全く同じでしょう。

Appleでの音楽鑑賞は、ポピュラーはまだ妥協できるものの、クラシックはペラペラ・うすうすの音響にフラストレーションが溜まってしまう。特にピアノは、曲りなりに生ピに親しんできたし、ほんとの音からは遠すぎる、と。
このアラウは'79年から'80年にかけてだが、信頼のフィリップス録音、現在はデッカからの新装発売だが、ナチュラルで柔らかな響き。

第1番「華麗なる大円舞曲」は、これまで聴いてきた中で、最も地味に感じた。が、地味は滋味へ。けっして淡泊にならず、過剰なきらびやかさもない上品な解釈だ。知られた曲も多く、馴染みよい曲集。
時折、旋律の聴かせ方が、まるで対旋律を聴かせるほどの弱音ながら、じっくり惹きつけるなど、さすがの手練紳士。今の自分の感覚に一番フィットする盤だと感じる。

アメリカの歌謡曲?

テレ東で全仏の試合を放送してくれるのは有難いのだけど、ライヴじゃないのに滝クリさん達がわざわざ現地から司会だけ生放送してるのが不思議。

dawntimeどうやって此処に行き着いたのか、もはや覚えていない。「幸福の黄色いリボン」のヒットで知られるトニー・オーランド&ドーンの『New Ragtime Follies』(1973)。Appleにて試聴。これはツボに嵌りました。
まずラグタイムという文字に魅かれた通り、軽快な2拍子の序曲から盛大に。このアレンジがサービス精神旺盛で、しかもきめ細か。トニーのリード・ヴォーカルは何も考えないで歌っているようで、巧い。男女のお色気掛け合いもあり。

グループ結成の経緯は存じ上げないが、アメリカにおける歌謡曲というものが、ここに凝縮されているかのようなイメージだ。カントリーが基盤なのは違いないが、ダン・ヒックスがジャズ寄りなら、こちらはエンタメ寄り、みたいな感じかな。
特に本作は、コンセプチュアルな作りなので、「幸福の黄色い・・・」は入ってないが、ベスト盤を聴くよりも締まりがあって、聴き応え十分だ。残念ながら現在廃盤のようでダウンロードのみ購入可能。

ホベルタ・サー

同じスピーカーでディスクもストリーミングも聴ける環境になって便利だが、再生停止する際、PCとリモコンどっちを操作するんだったか一瞬考えてしまう。

robertasaブラジルの人気女性シンガー、ホベルタ・サーについては、タワレコの店頭で試聴したり、動画サイトで一部試聴したりしてきたが、アルバムの性格が毎回違い、オーヴァー・プロデュースを感じる部分もあって、一枚も購入したことがない時点。
Appleに再登録してフルで通して聴いた昨年発売の新譜、これがよかった。ミュージック・マガジンのベストアルバム2015のラテン部門でも3位に選ばれた『Delirio』。
門外漢なりに、この作品が彼女にとって一つの着地点になったのではないか、と思うほど深みを湛えた印象強さ。最後まで聴くとまた繰り返したくなる、仄暗いが確かな灯りを見つけたような、ジャケ通りのアコースティック・サウンド。ポップに変身せずに、こちらの塩梅で今後も継続していただきたいような。彼女のヴォーカルそのものの魅力を十分に分かっていない自分には、度々フィーチャーされる男性シンガーがメリハリを持って聴きやすい。シコ・ブアルキの他、ポルトガルのアントニオ・ザンブージョらが参加。
ストリーミングでもかなり録音が良いのは分かるので、ディスクならばもっと気持ちいいだろう。

手堅く新鮮な活劇

『スポットライト 世紀のスクープ』を観逃してしまった。まだ上映中だがレイトショー料金でないと観る気がしない。TV放映を待つことに。

threedays先週末はラッセル・クロウ主演、ポール・ハギス監督『スリーデイズ』(2010)のTV放映を鑑賞。冤罪の妻を脱獄させ家族連れで海外逃亡を企む脱出劇。取り立てて派手なギミックは使わないが、テンポの良い活劇で新鮮だった。他キャラのエピソードに逸れることなく、一貫して主人公、ラッセルの視点でのカメラワークが集中を乱さず、狂気と信念が紙一重のアクション。

さらにその前週では、ウディ・アレンが古典劇を譬えに珍しくサスペンスものを手掛けた『マッチポイント』(2005)も観た。多作なベテラン監督だが、刑事登場シーンは軽妙だが普段から書き慣れていない感じが伝わってくるようで、得手不得手のはっきりした人だなという印象。スカヨハを起用した男女間の緊密なセリフはいつもながら見応えあったが。

サマー・オブ・'78の原曲たち(終)

barrycredit78◀バリー・マニロウ、1996年カヴァー・アルバム『サマー・オブ・'78』楽曲クレジット(拡大可)

最後にお届けするのは、本アルバム唯一のオリジナル曲、トラック(1)「サマー・オブ・'78/Summer of '78」です。
アルバムの序章ともいうべき本曲は、バリーの作曲によるもので(作詞はBruce Sussman)、小曲ながらジャズ・スタンダード集に忍ばせてもしっくりくるくらいの美曲。さすがのメロディ・センスです。
この曲のあと、ブランクを置かずあのバリー・ホワイトの「愛のテーマ」が続き、めくるめく追憶のラヴ・ソング群が流れます。
終曲の「切ない想い」のアウトロでは、この「サマー・オブ・'78」のイントロを連想させる4ビートがほんの少しぶり返し、見事にアルバムを完結させています。

https://youtu.be/3SU6lJQxiK8

それはまるで
永遠に続くかのような夏だった
冬を待たせたままで
音楽と情熱の夏は続いた
'78年の夏

夏と同じように
きみは突然に現れた パーフェクトな姿をして
夏が訪れたその日にね
きみを初めて目にした時にほくは音楽が聴こえたんだ
'78年の夏

ぼくらはフワフワと街を舞うようにして昼を過ごし
夜にはいつも満天の星空を眺めた
ラジオから聴こえる歌はどれも
ぼくらのために歌っているようだった

それはまるで
運命的な出会いをした
恋人たちだけのための夏
そして今 孤独な冬を過ごしながら思い出す
'78年の夏

【BMG国内盤対訳より】

サマー・オブ・'78の原曲たち(10)

summerbarrysign◀バリー・マニロウ『サマー・オブ・'78』ブックレット裏表紙より

まったりお付き合いいただきましたバリー特集も次回がラスト。こうして1曲ずつ取り上げると、20年前から手元にあるこのアルバムにこれまで以上の愛着が湧きました。以後、通常通り鑑賞アルバム1枚毎に一記事に戻しますが、本来そんなに手早く済ませるのはアーティストに失礼ですよね。
しかしこの時代、放っておいても四方からいい曲が流れてくる時代だったんだなぁ。今じゃ探さないとなかなか当たらない気がする。まぁ、探すのは楽しみでもありますが。

"ボードに向かって思いつくままにもっともすぐれたバラード・ナンバーを書き出してみたらこれらの'70年代のすばらしいラヴ・バラードになった。このアルバムはでも、'70年代に捧げたものじゃないんだ。偶然'70年代に生み出された、これら偉大な愛の歌へのトリビュートなのさ"【BMG国内盤解説よりバリーの発言】

第10弾11曲目は、トラック(11)「かなわぬ恋/Never My Love」。バリーのカヴァーは最初のAメロをヴァースのように聴かせています。
https://youtu.be/s0bkH-QSQXs

オリジナルは、アドリッシ・ブラザーズのドンとディックが書いたポップ・クラシックで、LAのソフト・ロック・グループの名門アソシエイションが'67年に放った全米第2位のヒット。以後もサンドペブルス('68年全米第98位)、フィフス・ディメンション('71年同第12位)、ブルー・スウェード('74年同第7位)、オリジナルともいえるアドリッシ・ブラザーズ('77年同第80位)らで繰り返しチャートを飾っている。【同解説より】


【いつかぼくが心変わりして
きみを求めなくなるんじゃないかなんて
きみは訊く
そんなことはあり得ないよ
そんなことはあり得ないよ】

サマー・オブ・'78の原曲たち(9)

barryobiApple Musicに再登録したので、この機会にバリー・マニロウのフル・アルバムを集中的に聴いているが、やっぱり僕はこの『サマー・オブ・'78』が一番好きみたい。プロデュース兼アレンジ担当者が、歌モノのバンドのバッキングを熟知しているのが伝わってくる。

"今回の企画作品でバリーと組み、プロデューサーあるいはアレンジャーとして重要な仕事をしているのがマイケル・オーマティアン。ソロで、もしくはマイケル&ストーミー・オーマティアン名義でアーティストとしても活動。スティーヴ・バリらとダンヒルやABCといったレーベル諸作でミュージシャンやスタッフとしてポップ・シーンのきわめて意義深い作業に関わった人物。プロデューサーとしてのもっともよく知られた作品を挙げればクリストファー・クロスの一連の大ヒットということになるだろう。"【BMG国内盤解説より】

元歌巡り第10曲はトラック(8)「愛・ひととき/We've Got Tonite」。バリーのカヴァー動画がありませんので、オリジナルの2ヴァージョンを。
"「愛・ひととき」はもともと'78年の終わりから作者のボブ・シーガーのヴァージョンが全米ヒットとなった作品(第13位)。すばらしいロック・アルバムだった『見知らぬ街』からの3曲目のカットでそのころは「夜の果ての愛」と題された。'83年にケニー・ロジャースとシーナ・イーストンがデュエットでカヴァーした際にこの邦題がつけられ以降そちらで呼ばれることに。"【同解説より】

▼ボブ・シーガー

▼ケニー・ロジャース&シーナ・イーストン


【ぼくらには今夜がある
明日のことなんて考えなくていい
この瞬間を永遠にしよう
ぼくらにはそれができる
灯りを消して
ぼくの手を取ってくれ
ぼくらには今夜がある
一緒に夜を過ごしてくれないか】

インターネットラジオ、AirPlayを試した

応用が利かないアタマなもんですから、去年末にkindle購入にあたって導入したWi-Fi環境で、AVアンプからインターネットラジオを聴くことをやっと思い立った。
AVアンプは、2014年にハイレゾとSACD再生環境を作る目的でマランツ製品を入手。ヤマハのモニタースピーカーを通して音楽ソフトだけを聴く日常。

近年、試聴方法は動画サイトかApple Musicに決まりきってきて、元々FMラジオなど聴く習慣は無かった。近頃Appleも渋ってYoutubeを漁るケチケチライフ。
試聴方法を拡げる手は無いものかと思い、そこでインターネットラジオの件に気づいた。AVアンプのインターネット局リストは、vTunerラジオ局のデータベースサービスを利用できる。
アンプに使用ルータのパスワードを入力~Wi-Fi接続後、TVモニターに挙げられた局リストは、国別・ジャンル別から豊富だ。フォーマットはほとんどMP3のようですね。なので音質的には知れてる。

AVRADIO

このAVアンプ、AirPlay対応なのだが、僕はてっきり端末がApple製品で無いとこの機能は使えないと思い込んでた。WindowsのPCでiTunesを開くと、既にスピーカー選択項目にマランツ機種が表示されてる。なんだ、ヤマハのスピーカーに飛ばして聴けるんだ。ネットワークで音楽を聴く環境があっさり出来ちゃった。

早速Apple Musicに音質チェック目的も兼ねて再登録。フォーマットはAAC 256kbpsとのことだが、CDとの音質差は明らか。なんか、ホッとした。今まで買ったCDは無駄じゃなかった。聴き放題だとこれが限度か。何より音が薄いし奥行きが無くて軽い。ベールが何枚もかかった感じだ。CDで持ってる同じアルバムで比較すれば、スピーカー条件が同じなだけにその差は歴然。去年から、聴き放題の後でCDで買い直すなんて愚かかなぁ?、とウジウジしてたのは杞憂でした。というか、もっと前から確認できた筈でしょうに。

操作するとiTunesとAVアンプで連動してて感動~。なんだか幼稚なユーザーですね。でも、やっと少し理解しました。

サマー・オブ・'78の原曲たち(8)

そろそろ羽毛布団を仕舞いたいのだけど、羽毛布団でトンネルを作ってやると、飼い猫が喜々として入っていくので、そのままに。潜り込む時の後ろ姿が可愛い。

バリー・マニロウの2014年作品に『My Dream Duets』というアルバムがあって、てっきり過去にデュエットしたシンガー達との録音をまとめた編集盤かと思っていたら、なんと既に故人となっているシンガー達のヴォーカル・トラックを抽出して、バリーがヴァーチャル・デュエットするという、驚きの企画アルバムなんですね。
部分的に試聴しましたが、サッチモやダスティ・スプリングフィールド、ホイットニーらのヴォーカルに、新たに演奏を施して、あたかもリアルタイムであるかのようにバリーがハーモニーをダビングしています。こんな企画が実現できるのも大御所バリーの実力ゆえ、ライセンスの処理等もクリアできるのでしょう。

バリーのカヴァー・アルバムの原曲巡り第8弾は、トラック(9)「秋風の恋/I'd really love to see you tonight」。まずはバリーのカヴァーから
https://youtu.be/821z7hDsfUM

オリジナルは'76年秋にイングランド・ダンとジョン・フォード・コーリーが放った名ポップ・ソング。テキサス州オースティンで'60年代の終わりから活動していた彼ら、イングランド・ダンは本名イングランド・ダン・シールズで、やはり男性デュオとしていくつもの名曲をヒットさせたシールズ&クロフツのジム・シールズの実弟。全米最高第2位のこのヒットを皮切りに'79年ごろまで忘れ難いナンバーをチャートに送り込んでいる。【BMG国内盤解説より】
いまのところ、一連の原曲を辿る中で、僕がオリジナル盤の購入の第一候補にしてるのが彼ら。


【一緒に住んでくれって言ってるわけじゃないんだ
きみの人生を変えてしまおうなんて気はない
ただ 暖かい風が吹いて
星もきれいに見えるから
今夜はどうしても
きみに会いたいんだ】

サマー・オブ・'78の原曲たち(7)

最近、"神対応"とか、やたら"神"を冠して讃える傾向があるようだけど、あれも引っ掛かる人には引っ掛かるみたいだよ。あるミュージシャンのライヴが素晴らしく、「まるで神様みたいだった」とつい口にしたら、気まずい空気が流れ(これもタブーなのか)と焦ったことがある。つまり"神技"という単語自体、あってはならないのだろうか。神曲ですって? いえ、しんきょく、です。

そのダンテ、じゃなかったバリーの'78年をテーマにしたカヴァー集からは、トラック(6)「ジ・エア・ザット・アイ・ブリーズ/The Air That I Breathe」を。
https://youtu.be/8GTqjjR_f_E

オリジナルはアルバート・ハモンドのペンによる作品で、「安らぎの世界へ」の日本タイトルで知られたザ・ホリーズの代表曲のひとつ。ホリーズはイギリスのマンチェスターで'62年に結成されたバンドで'66年の「バス・ストップ」から合衆国でも折からのブリティッシュ・インヴェイジョンの一派として成功を収めている。この曲は彼らの'74年のヒットで全米第6位を記録。【BMG国内盤解説より】
バリーのバージョンに慣れてるせいか、ホリーズのイントロに違和感が。作者アルバートのバージョンもYoutubeにあります。


【ぼくは呼吸できるだけの空気があればそれで満足なんだ
そして きみを愛することができればね】

サマー・オブ・'78の原曲たち(6)

summeroflabel引き伸ばし記事などと言うなかれ、バリー・マニロウの'96年発売カヴァー集『サマー・オブ・'78』の原曲を辿る特集は、後半に入りました(全11回予定)。

バリーのアルバムはこれしか持っていないと書いてるように、現在、彼のオリジナル・アルバムは一枚も持っていません。むかし『2:00 Am Paradise Cafe』(1984)は持ってた筈なんだけど、手放してしまったようですね。たぶんサラ・ヴォーンとのデュエット曲を聴いて、やっぱりサラのほうが上、と思ったからじゃなかったかな。他に『ヒア・アット・ザ・メイフラワー』(2001)もあったな、力作だけに手放したのは早計だったかも。他にライヴDVDも一本だけ過去に持ってました。いずれもショウマンシップのイメージが、慣れていない僕にはとっつきにくかったようです。
今回、年代別カヴァー・アルバムを試聴始めたところ、'70年代にあたる『Greatest Songs of the 70's』(2007)の後半部にバリー自身のヒット曲「コパカバーナ」などのアコースティック再録トラックが網羅されており、これが良い感じだった。やっぱりオーケストラが入らないのもいいよ。

さて本日、第6弾はトラック(4)「アイ・ゴー・クレイジー/I Go Crazy」、例によってバリーのカヴァーから
https://youtu.be/93G5tZkTRBc

オリジナルはミシシッピー出身のシンガーソングライター=ポール・デイヴィスによる'77年から'78年にかけてのヒット。全米チャートに40週間ランクされるという当時としては大変な記録を作った(最高位は第7位)。所属のバング・レコーズがそのころ日本の会社と契約がなかったためこの曲を含む名盤『SINGER OF SONGS-TELLER OF TALES』(米Bang 410)も国内発売がなかった。日本で「アイ・ゴー・クレイジー」が多くの人々の耳に届くのは田中康夫の小説『なんとなくクリスタル』が映画化された際にそのサウンドトラックに収録されたときであった。【BMG国内盤解説より】


【たまらない気持ちになってしまう
きみの瞳を見つめると
今でもたまらない気持ちになってしまう
くすぶっていた炎が燃え出して
ぼくの心を焦がす
それはぼくの心のずっと深いところにあるんだ】

サマー・オブ・'78の原曲たち(5)

こうして一連の記事を書き始めると、国内盤の解説は有難いですね。特にこういうカヴァーものは。
第5弾は、アルバムのトラック(2)と(3)を続けて。

(2)「インタールード:愛のテーマ/Interlude:Love's Theme」は、僕がこのアルバム発売・購入時点で、唯一予め知ってた曲。オリジナルはバリー・ホワイト率いるラヴ・アンリミテッド・オーケストラが'74年に放った全米No.1ヒット。日本でも航空会社のTV-CMに用いられておなじみになったインストゥルメンタル・ナンバーの佳曲。

バリー・マニロウのアルバムでは、オリジナルまま冒頭のみ挿入されています。以下はフルで


このオーケストレーションをイントロ代わりにして、マニロウのカヴァーでは(3)「リミニッシング(追憶の甘い日々)/Reminiscing」を続けて歌い出します。うまく繋がっていると理解したのは、今回それぞれのオリジナルをやっと聴けたから。なるほど~、と頷けます。
この(2)から(3)にかけてが、本アルバムの中で最もアップテンポな曲で、以降はバラードずくし。この「リミニッシング」のオリジナル、リトル・リヴァー・バンドは'70年代のオーストラリアを代表するポップ&ロック・バンドでウェスト・コーストのサウンドに通じるさわやかなポップさを魅力として日本でもよく知られた。'78年のアルバム『夢追人』からの彼らの最大のヒット(全米第3位)。
バリーのカヴァー動画は見つからず、爽快なオリジナルをどうぞ。【記事中、BMG国内盤解説より引用しました】


【ふたりが年を取ったら
こっそりと踊ってみよう
公園を散歩して
思い出にひたってみよう】

サマー・オブ・'78の原曲たち(4)

長い花粉症歴の中で、今年ほど楽な年は初めて。しかし自分は5月がピークで、花粉予報が無くなる頃からが最も酷い。それでも、ここ数年、体調の変化について小まめにメモを取って調整を取ってきたのが実ったか。いずれも薬の服用を完全に避けるのは不可能のようです。

summeroflabelバリー・マニロウの1996年アルバムをきっかけに、'78年前後のポップ・バラードの原曲を辿りながら、オリジナル・アーティストのアルバムも試聴し始めていますが、皆さん鎬を削ってたんだなぁ、と。テクノロジー以前の'70年代サウンドは好きですが、やはり売れるためには色々やらなくちゃいけなかったんだろう。それが痛いほど伝わって、今の自分の感覚で聴くとちょっと疲れるのが正直な感想。そういう意味では、バリーの本盤は当時から20年近く経った楽曲の良さが、忙しく無く届くのが嬉しい。

さて、第4弾はトラック(10)「サムタイムス・ホエン・ウィ・タッチ/Sometimes When We Touch」。先にバリーの歌唱から。
https://youtu.be/84KlkbaC4rY

このオリジナルは'77年から'78年にかけてのヒット。作者でもあるダン・ヒルはカナダのトロント出身のシンガーソングライター。繊細で優しく、そしてときに現実を厳しく描写した作風が大いなる才能を示していた。その後も映画『ランボー』シリーズのテーマ曲を歌ったり、'87年にはヴォンダ・シェパードとのデュエットで「とまどい」を全米第6位のヒットにしている。【BMG国内盤解説より】


【ふたりが触れ合う時には
とても正直にはなれない場面だってある
そんな時ぼくは目を閉じてしまう
死ぬまできみを抱いていられたらいいのに】

サマー・オブ・'78の原曲たち(3)

一枚だけ持ってるバリー・マニロウのアルバムは1978年頃ヒットしたポップス・カヴァー集『サマー・オブ・'78』(1996)。こうして記事にしながら、あらためて聴くとやっぱりバリーのヴォーカルっていいじゃん、とディスコグラフィーを調べると、'50年代、'60年代、'70年代、'80年代と4世代別のカヴァー集が続々出てたんですね。
いずれも昨晩からYoutubeでランダムに試聴してみたんですが、フル・オーケストラのアレンジにバリーの歌い口が、自分の好みからは少し逸れるみたい。ミュージカルっぽい壮大な味付けがどうも苦手なのだ。シナトラ集には興味が出てきたけれど。
このアルバムだけを買ったのは、本能的なチョイスだったのか。ストリングスは控え目、シンセの音色やアレンジは流行り廃りがあるから、今では古く聴こえる部分もあるかもしれないが、あくまでバンドを主体としたバランス感覚が好き。
バリーのファンらしき人の本作の感想など読むと、地味目で物足りず、もっとステージで高らかに歌い上げる感じが欲しい、とあって僕の好みとは対照的。年代別カヴァー・アルバムよりも選曲からして渋くて、とてもいいと思うけど。元歌を辿りながら気づいた事だけどね。

さて、そのバリーのカヴァーからオリジナルを訪ねる第3弾はトラック(5)「はるかなる想い/When I need You」です。先にバリーのカヴァーから
https://youtu.be/JxGZ57c-UY0

オリジナルは、キャロル・ベイヤー・セイガーとアルバート・ハモンドの共作による名バラードで、イギリスのアーティスト=レオ・セイヤーが'77年に全米No.1に送り込んでいる。"第2のエルトン・ジョン"的な存在だったセイヤーが名匠リチャード・ペリーをプロデューサーに迎えて発表したアルバム『恋の魔法使い』は、彼の最大のヒット作となりそこから2曲目のシングルがこのナンバーだった。【BMG国内盤解説より】


【愛がほしい時には
ぼくは両手を差し伸べる
するとそこには愛がある
こんなにもたくさんの愛があるなんて
ぼくは知らなかった
それは夜も昼もぼくを暖かく包んでくれる】

サマー・オブ・'78の原曲たち(2)

barrysummer'70年代ポップスの美しいバラードが詰まったバリー・マニロウのカヴァー・アルバム『サマー・オブ・'78』(1996)、元歌巡り第2弾はトラック(7)「ブルーアー・ザン・ブルー/Bluer Than Blue」です。まずは、バリーのカヴァーから
https://youtu.be/ZrUN4EV9Yvo

オリジナルは、当時「哀しみの序曲」と題されたシングル盤発売もされたヒット('78年全米第12位)。曲を書いたのはランディ・グッドラムだが歌ったのはマイケル・ジョンソン。コロラド出身のジョンソンは一時ジョン・デンバーと共にフォーク・グループの名門チャド・ミッチェル・トリオで活動していた。【BMG国内盤解説より】

バリーのカヴァー・アレンジはストリングスを抑え気味に、ほぼオリジナルを踏襲しているようです。マイケル・ジョンソンのヴォーカル、いいですねぇ。解説にあるようにマイケルはデビューはフォーキーなアルバムで、以降AORに傾倒しているようですが、その後もギター・プレイを活かしたカントリー系のアルバムなど様々なコンセプトで出ていて、安定したヴォーカルを聴かせています。


【ぼくはこんなにもブルーで
どうしようもなく悲しい
きみだけが
この悲しい部屋を明るくできるんだ
きみのいない人生は
ひどくブルー】

サマー・オブ・'78の原曲たち(1)

barrysummer

いつかバリー・マニロウが1970年代にヒットしたラヴ・ソングをカヴァーしたアルバム『サマー・オブ・'78』(1996)のオリジナルを1曲ずつ訪ねてみようと、思っていた。
今時、動画サイトですぐに試聴出来るのだから、構えるほどの作業では無いというのに、発売から20年も経ってしまっていた。
バリーのヴォーカル、歌心溢れるが僕はめちゃくちゃ好きというほどでもなく、実際、所有する彼のアルバムは、この一枚だけ。もしかしてオリジナルのヴォーカルを聴けば、そっちのほうが好きになるかも。
それで、ようやく始めた元歌巡り。気に入ればそのバンドのベスト盤か、収録アルバムを買ってから記事にしたいところなのだけど、その段まで及ばず、ひとまず本命の曲を自分用に貼り付けました。以後ランダムに連載する予定。

今回は、その『サマー・オブ・'78』の全12トラック中、ラスト曲「切ない想い/Just Remember I Love You」を対で。
まずは、手持ちのバリーのカヴァーから
https://youtu.be/id0bnFi8CRM

このオリジナルは、ファイアフォールの'77年ヒット(全米第11位)。元フライング・ブリトウ・ブラザーズのリック・ロバーツや、ジョジョ・ガンやスピリッツに在籍していたマーク・アンデス(後にハートに)らを中心としたメンバー。【BMG国内盤解説より】
バリーの年月を経た落ち着いた転調込みのアレンジを聴いてから、今日知ったばかりのファイアフォールを聴くと新鮮。元は西海岸らしいミディアム・テンポだったんだね。


【ぼくがきみを愛しているということを思い出してくれれば
きっと大丈夫
きみの悲しみも
消えてしまうかもしれないよ】

テンプルマンのプロデュース

去年の夏からCDを整理し始めて、いまだ作業が終わらない。枚数は少ないんですが、今一度、一枚ずつプレイしながら残すか判断しているので。
以前は置き場所を分散していたのだけど、そうすると隣の部屋に置いてるCDとは疎遠になりがち。一か所に棚を寄せて、保管枚数はその一角に留めることにした。既に満杯だが、今後買い足すなら、愛着の薄い盤から売り飛ばして入れ替えるつもり。

toolong

2008年頃だったか、ヴァン・モリソンの中古CDを集中的に集めていて、このライヴ盤『魂の道のり』(1974)もその一つ。まとめて集め過ぎて、これはちゃんと聴けてませんでした。テッド・テンプルマンのプロデュースだったんだね。
テンプルマンのプロデュース作品といえば、僕が真っ先に浮かぶのはカーリー・サイモンの『Another Passenger』(1976)。このアルバムから、ベスト盤に選曲されることはほとんどない代わりに、トータル性に優れていて、彼女のアルバムの中で最も好きなほど。

ヴァンの本ライヴは今時の前面にせり出るような音像では無いが、これはこれで当時の雰囲気が良く伝わる名録音。ライヴ盤発売を念頭に置いたためか構成力に長けてる上に、やはり圧倒的なパフォーマンス。6月に別日程のライヴ音源を追加した拡大盤がリリースされるようですね。

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sake moge Flickr(オリジナル写真集)                   ●手さぐりのリボン結び(オリジナル楽曲集)

プロフィール

 シャケ/YASUHISA

Author: シャケ/YASUHISA
男性 昭和40年代生まれ

愛猫カオ(ロシアンブルー)と同居
常にマイブームがないと生きていけない

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