Kindleデビュー

既に本国では発売されているカーリー・サイモンの自叙伝『Boys in the Trees: A Memoir』、米Amazonでは全カテゴリーで41位にランクインしていた。彼女の生い立ちやジェイムス・テイラーとの関わりについて、今も関心を持っている人々が多いことに、彼女の'70年代をリアルタイムに知らない僕は、あらためて驚く。

日本では翻訳されないだろうから、洋書を予約しようとしたのだが、ハードカバーで3500円ほどもする。ふとKindle版をみると、1000円以上も安い。電子書籍。考えた事もなかった。
もう、何年まともに本を読んでいないことだろう。部屋にはまともな書棚もなく、置くところもない。過去に読了したミステリー本が点在している。

本は、幾ら愛着があっても、そうそう繰り返し総てを読み返すことは時間的に出来無い。せいぜい抜粋するまでだ。読み終えた途端、メモリアルとなり埃を被る運命をたどる。本は急を要さない限り、図書館で借りよう。
最終的に、洋書購読を目的に辞書機能を搭載した電子書籍を活用してみてはどうだろう。セール割引にて入手してみました。

kindle
▲購入機種はPaperwhite

まず驚いたのは、紙に印字したような印刷本と変わらぬ柔らかなディスプレイ。解像度も良い。スマホ使ってる人の顔色が一様に青白くなるような発光が感じられない。
決め手となる辞書機能だが、単語のみならず熟語や慣用句など、指で括って網掛けすればページ上に小ウィンドウが出て意味詳細が表示され、分厚い辞書ととっかえひっかえしなくても良いのは、とことんアホでズボラな自分には助かる。"her"や"them"など文中固有の目的語を挟んでいても、一括で括れば辞書機能で一般意味を当ててくれるから嬉しい。メモや付箋機能もある。もちろん文字ポイント、行間の調整も可。

カーリーのKindle版は日本では来月発売なので、それまでに一冊、自己レベルも考えずダウンロードしてみた(カズオ・イシグロ)。小説はシチュエーションと感情さえ掴めれば、なんとか読めそう。ただ、倒置の表現が多いようで難儀する。
安価な作品もあり、『老人と海』など50円。無料もある。カーリー一冊では元は取れませんからね。続けたいと思います。

続 マダム・クルーナー

miharu

レンタルしたのち、気に入ってあらためてCD購入したコシミハルさんのヴォーカル・アルバム『マダム・クルーナー』(2013)。この続編にあたる新作が最近発売されたのを知った。価格が4000円もする。なんで?と調べると、どうも今回は自主制作らしい。しかし、是非とも聴いてみたく、この際、ご本人のサイトから直接、サイン付き購入することに。

(レターパックライトで発送されたこの商品、到着を楽しみにしていたら、この件に限り誤配が発覚。ネット追跡では配達済みになってるから、おかしいと問合せたら、配達員が階を読み違えて投函してたのが判明。)

このCD、7インチの見開きジャケットなのだ。ドーナツ盤を思い出して、ワクワクするよ。美しい装丁。やっぱりアルバムはLPまでいかなくとも、これくらいのサイズがいいな。(CDは7インチのストッパー付き円盤型シートに留めてある。)
miharu2『Moonray/ムーンレイ』(2015)は、前作に続き、ジャズ・スタンダード、シャンソンの古い名曲を彼女自身(演奏も鍵盤楽器多種)とレザ・パネさんが主にアレンジ。

参加ミュージシャン:
フェビアン・レザ・パネ(P)
浜口茂外也(Perc)
渡辺等(b)
エリック・ミヤシロ(tp)
今堀恒雄(g)
山口新語(ds)
橋本学(ds)
細野晴臣(perc.mandora)

軽快な曲が増えた。ボワ~ンと弾力あるアコースティック・コンボの柔らかい響きに乗って、コシさんの滑らかなフレージングが、耳元で呟かれるようにスピーカーから生々しく零れてくる。この日、雨だったが、何とも音楽に似合うじゃありませんか。
英語で耳慣れていた「ケ・セラ・セラ」や「I've got you under my skin」が仏語で歌われるのが新鮮。またアレンジが瀟洒で可憐なのだ。彼女のテクノ時代は知らないが、僕はこちらが好きだな。
トミー・ドーシー楽団については、僕もつい最近だけどコンピレーションCDを少し集めていたから、彼女のドーシー好きには甚く共感。
このアルバム聴くと、心から自分が楽しんでるのに気づく。ニコニコしてしまう。多くの人の耳に触れてもらいたいね。

(収録内容)
01. The nearness of you あなたのそばに
02. ‘S wonderful スワンダフル
03. Skylark スカイラーク
04. Qué será será ケ・セラ・セラ
05. A Paris ア・パリ
06. Stetson 7 3/8 ※オリジナル
07. Que reste-t-il de nos amours (I wish you love) 残されし恋には
08. Vous faites partie de moi (I’ve got you under my skin)あなたはしっかり私のもの
09. The way you look tonight 今宵の君は
10. I’m getting sentimental over you センチになって
11. Le marchand de Bonheur 幸福を売る男
12. Moonray ムーンレイ
13. La mer  ラ・メール

詐称癖の恋

引き続き、プライム・ビデオで映画鑑賞。2009年アメリカ・フランス映画『フィリップ、きみを愛してる!』、製作総指揮リュック・ベンソン、主演はジム・キャリーとユアン・マクレガー。

iloveyouジム演じる詐称癖の男は、服役中、同じゲイの男(ユアン)に恋し、出所後、二人は同棲生活を送るが、ジムの詐欺罪により、二人は引き裂かれる・・・。
面白い作品だったが、実話がベースだから、主人公の極端なキャラクターに釈然としなくても仕方無いか。

まず妻にカミングアウトした主人公の、正直に生き直す姿勢が、あんな豪奢なゲイライフに取って代わるのが謎。まぁ、好きな人に金を注ぎ込むパターンはストレートの男でもありがちだが、、。

同棲生活の、蜜月期間はあまり描かれず、ジムを軸としたスリラーに重点が置かれる。ユアンのほうはいわゆる専業主夫におさまった、夫の帰りを待つような日々で、完全に受け身の立場だ。これをいじらしいと見るとしても、パートナーの犯罪が発覚する動機となる存在で無いだけに、展開上の比重は占めていない。

ラストは、ユアンも観客も根負けする感じだが、恋愛の希望が、主人公の詐称行為の回転を単に加速させているようで、病的な怖ささえ感じるのだった。その後味悪さを救うのが、ユアンの驚くべき自然な演技。ラヴシーンとしては、序盤の服役中がきれいだったね。

愛のタイプライター

ある目的で、一ヶ月プライム無料お試しに登録。このサービス、なんかカラクリありそうで、ずっと避けてきたんだけど。Appleと同様、早速アカウントから課金自動更新されないよう設定。
音楽聴き放題も新しく始まったそうで、軽く利用してみたところ、曲数はまだまだAppleには及ばない。映画もそれほど無いが、幾つか観たいものはあった。まずは2012年フランス映画『タイピスト!』。

frenchloveラヴコメの王道を行くようなテンポとストーリーだが、タイプライターが題材になるとはね。早打ちの見せ場はどう作るんだろう、と思ったら、ボクシングさながらの応援合戦を演出、改行の"チン"という音はほとんどゴング。

田舎出の娘が地方都市の保険屋の男から、タイプの一本打ちから全指への猛特訓を受ける経緯は、飛躍しているようで、彼の復員を背景に、レトロなムードで納得させられてしまう。
ピアノレッスンを受けるシーンでヒロインが、好きな男性のタイプを訊かれ、客観的に答えてるうちに、いつのまにか彼を意識していたセリフに変わるのが巧い。家族とのダンスシーンでは一カ所のみヒロインがカメラ目線になるのがキュート。予定調和だが、どこか変な感じが軽妙だ。

それにしてもチャンピオンを決定する世界大会、言語差の条件は本当に公平に出来るものなんだろうか?

ル・ビング

どうもテニスのTV観戦をすると自分の調子が悪くなるので、少し調べてみると格闘技などスポーツ観戦・ホラー映画鑑賞はストレス要因になりうるとか? 海外試合のライヴ中継を観ようとすると、たまに深夜に及んだり未明に起き出すため、そのせいかと思っていたが、神経に障るらしい。今夜、決勝戦だが諦められるだろうか。

bingfrench

1.2年ほど前、ビング・クロスビーにハマって、彼のアルバムを買い集めていました。こちらは記事にし忘れていた1953年パリ録音のシャンソン・アルバム『Le Bing』です。
ビングが家族を連れたプライベート旅行でパリを訪れた際、現地レコーディングを持ちかけられたとか。『薔薇色の人生』『ラ・メール』含む全8曲。
2013年にCDリイシューされた本作は、オリジナルが10インチだったため、ボーナス・トラックにはリハーサル含む15トラックも収録。コール・ポーター作「Allez Vous En」などが聴ける。
近年の一連のビング作品のリイシューは、彼の未亡人がプロデュースを精力的に行っていて、いずれもリマスタリング処理され、丁寧なパッケージ・デザインだ。

https://youtu.be/5mmq3nLQ4yg

優秀アルバム賞

今年のレコード大賞の優秀アルバム賞に、大貫妙子さんと小松亮太さんの『Tint』が選ばれたそうです。嬉しいね。
正直なところ、レコ大なんてまだあったのか、と思ったが、選考委員は意外とちゃんと聴いているんですね。そりゃ、世界に誇れるアルバムだもの。レコード店でも、ポップを付けてキャンペーンやって欲しいね。リリース後、月日が経過しても再注目される機会があるほどいい。

besttint

手放せない抜粋盤

frencfsound

数年前に完全収録リマスター盤で買い直した『ロシュフォールの恋人たち』のサントラ盤(画像右)、もとは『シェルブールの雨傘』のカップリング2枚組(左)で持っていました。
『シェルブール・・・』にはあまり思い入れが無く、目当ての『ロシュフォール』のほうはDisc2の途中からの収録で物足りなかったから、中古に出そうと思っていた。が、この国内盤、野口久光さんの解説付きで、『シェルブール』のシナリオが添付されているのと、『ロシュフォール・・』はハイライト曲のみながら、完全収録盤のようにセリフ付きで無いから結局聴きやすい。フィリップスの録音は元々良い音してるし。
というわけで、ダブリが生じつつやっぱり手元に置くことに。

https://youtu.be/4Y6feUFOhZA

ゴナ・テイク・ア・ミラクル(2)

HMVまとめ買い最後の3枚目は、ローラ・ニーロの『Gonna take a miracle』2010年リマスター&ボーナス・トラック盤です。Appleで聴いた時、手持ちの初回復刻CDより音質が上がっていたのを知って、半ば意地での買い直し。

laura

当初のCDでは、評論家さんが"無人島に持って行きたい一枚"に挙げられる理由がわからなかった。それほど音質が悪かったのだ。ただ、リマスター後も音割れ自体は修正できないので、彼女の初期作は、有名レーベルにも関わらず録音に意外と恵まれていない印象。
ファースト・アルバムと本作が好きだが、それ以外では画像右、過去に紹介済みのライヴ盤『ザ・ルームス・ディザイア』(2002)が、個人的おすすめ。ニューヨーク、ボトムラインでの'93年と'94年のライヴを2枚に収録。ピアノ弾き語りにバック・コーラスを付けた渋い編成で、演奏はもちろん音質が良い。ライヴハウス規模なので拍手もほとんど気にならない。Apple Musicのラインナップには無いので、あえてCD購入する価値も残っていると思います。

"組曲"の底力(2)

中島さんの『組曲(Suite)』を繰り返してる。「Why & No」って小学生にも受けそう。最後の吠えっぷりはキマりすぎて良い意味で笑っちゃう。「ライカM4」のクセの強い歌い口、日吉ミミがロックンロールしてるみたいだ。かつての「南三条」を彷彿とさせるこの曲を聴くと、みゆきさんと瀬尾さんの接点は、意外にもブルース・スプリングスティーンなのでは、と感じたり。

suitein

構成力の勝利ともいえるこのアルバム、テーマがあるとすれば"誰かが誰かを想ってる"で、曲同士が繋がっているのじゃなかろうか。「36時間」はまさに導入部としてふさわしい。長年叶わない事や、大切な人のことを集約して歌っている。
最後の曲だけ、素の彼女が顔を覗かせるのでは。【LADY JANE 大好きな男が/LADY JANE この近くにいるの たぶんここは知らないけど】(「LADY JANE」)。何やら実在の店らしい。

中盤、アゼルバイジャンが唐突に出てくる「空がある限り」、この日本人には馴染みの無い国、検索では新興国として華やぐ記事ばかりがヒットする。彼女は実は紛争を抱える国であることを知らしめようとしたのだろうか。「ライカM4」のカメラマンに通ずるノンフィクションの要素を感じ取るのだが。そして「もういちど雨が」の長旅にも。

「霙の音」は彼女の十八番ともいえる作品だが、珍しく長く連れ添ったカップルの情景を描いた。女の告白は、3コーラス目の、男の事実が動機となる。よって女の事実は本当か嘘かは聴き手の想像に委ねられている、ともいえる。
この曲に連動するのが「休石」で、かくれんぼの"もういいよ"の解釈に幅が出来そうだ。ヒールが登場することから、これも長く連れ添った男女の物語であろう。
"もういい"には受容と拒否の両方の意味にとれ、隠れた男が"もういいよ"と言った裏には、"もう責めるな"という、いつかのサインと重なる。女は労わる気持ちから、結局言うべきことを逃してしまった。言の葉は、時節的に枯れ葉と掛けているようにもとれる。愛情と諦観が複雑に混じった歌詞に感じた。

男性の一時の情熱は「氷中花」で描かれる。一人称が自在な彼女。ここで男性が主人公である意味は、「霙の音」の男女差の件とリンクしているように思える。
・・・とあれこれ考えだすと面白い。

ロドニーのファースト(2)

Apple試聴後の、HMVまとめ買い3枚のうちの2枚目がこちら、ロドニー・クロウェル『Ain't Living Long Like This』(1977)。

crowell

原版を使わなかったのか、アーティストの顔が赤黒く潰れてしまっている。内容を知るうえでの購入であるだけに、印刷が粗いとガッカリします。これはLP盤のリイシューだから仕方無いとして、ストリーミングが台頭した今では、CDに付属するメディアは丁寧な作りでないとね。

エミルー・ハリスのバッキングでキャリアを積んだ彼のデビュー・アルバム、内容はオーセンティックな、ポップテイストも含むカントリー。ライ・クーダー、リッキー・スキャッグス、エミルー・ハリス、ウィリー・ネルソン等が参加。エミルーは若いきれいなハーモニーを添えています。本人作を中心に人懐こいメロディばかり。

彼の'70年代アルバムはこの1枚のみで、その後の'80年代のほうがヒットしているのだけど、僕は'80年代録音は総体的に好かないので、こちらをとった。'80年代はドラムの音など、リバーブがゴッテリくっついてくどいんだよね。

カントリー界も競争が烈しそうだ。昔、同級生がバイトに行ってた京都のカントリー・レコード専門店の店主曰く、ナッシュヴィルでは歌いたい奴らが街じゅうに立って歌ってたらしい。あまりコテコテに嵌り切れない自分には、肉体派でもない彼の歌い口が素直で魅力を感じた。

"組曲"の底力

彼女が久々にやってくれました! 久々、というと失礼かもしれないけど、近年のアルバムは買い込んでは放置していたもので。今回の新作はトレイラーを聴いた時点では、前作に続きレンタルにしようと思っていたのだけど、先日のラジオ特集で試聴して気が変わった。レコード店に買いに行ったのは久しぶりだなぁ(しかもフラゲ)。ポスター貰っちゃった。

suite収録内容
1. 36時間
2. 愛と云わないラヴレター
3. ライカM4
4. 氷中花(ひょうちゅうか)
5. 霙の音(みぞれのおと)
6. 空がある限り
7. もういちど雨が
8. Why & No
9. 休石(やすみいし)
10. LADY JANE

(ジャケ撮影地は中部国際空港セントレア)

デビュー40年にあたる、41枚目の新作『組曲(Suite)』は、先行シングル、提供曲、夜会曲無しの純オリジナル・アルバム。こんなの'83年『予感』以来じゃないかな。特に夜会曲が入ると、場面性ばかりでシチュエーションが単曲では伝わりづらかっただけに、今回は思考停止に陥らずに聴ける。
タイトル面だけでも、(4)と(5)、(6)と(7)が繋がっているのが分かる。特に(6)のアゼルバイジャンと女満別に住む二人の関係性は一切、こちらに解らないが、続きの(7)と組んで聴くと、背景らしきものが見えてくるような気がしたり。この深読みしたくなるストーリーテリングが彼女を聴く醍醐味だと思う。

さらに、従来の彼女のアルバムは何故かサウンドがギンギラ・ギスギスしていて、わざわざLAで録ってきた割に損してる感じがしていた。前作から国内録音に戻って、国内ミュージシャンとのセッションに帰ったのが良かった。やはり幾らジェイムス・テイラー達と組んだような凄腕ミュージシャンを起用しても、作風自体がウェストコーストとは異なるからね。
マスタリング・エンジニアの変更も、品質を上げているようだ。彼女のヴォーカルはかなり扱いにくいと思うが、ヒステリックにならず表情豊かさが伝わってくる。アレンジは、リピート回数を減らし、大サビでコード楽器を削いでスリムにしたのが良かった。曲作りそのものに新味は無いが、長短調を巧みに入れ替え、夜会から身に付けた一度間の上げ下げによる転調技も使う。

各曲のフレーズを一部引用
(1)【追いつめられた心たちよ 36時間に来ませんか】
(2)【愛と云わずに互いの心に手を触れて/白日のもとに文(ふみ)を書く】
(3)【こいつが撮るのはレンズの手前 カメラマンの涙だけ】
(4)【君の無い夏ならば 氷の中咲いている】
(5)【あなたが酔って眠る時には/芝居の布団を掛けたくなかった】
(6)【あなたにたどり着かないのは まだ寂しさが足りないのでしょう】
(7)【悲しみを拭い去る奇跡はないのかな】
(8)【もしかしたら世の中はそういうものかもしれないなんて/"そういうもの"なんてあるもんか】
(9)【私はヒールを脱ぎ捨てて 後悔坂を這い登る】
(10)【愛を伝えようとする二人連れが ただジャズを聴いている/愛が底をついた二人連れも ただ聴いている】

FAMEの発掘音源

先日の4枚組『フェイム・スタジオ・ストーリー』、大のお気に入りで、引き続きKentレーベル(Ace)から出ているコンピレーション『HALL OF FAME』も聴いてみました。1964年から1972年の音源が全24曲。

famevol1

これはシングル・アーティスト中心の発掘音源集だそうです。ソウル初心者の僕には、初めて知るアーティストがほとんどですが、当時はアルバムを出せるアーティストは限られていて、こうした2曲入りの45回転盤のみの音源が多数残っているようです。
とにかくこの一連のコンピ、驚くほど音が良い。過去に買ったフィル・スペクターがらみの'60年代集CDと聴き比べると、その差は歴然。リマスタリングの仕事が良いのもありますが、元の音がぶっといのは、やはりフェイム録音の特長でしょう。名立たるミュージシャンがわざわざアラバマの田舎のスタジオまでやってきた理由が、分かる感じがする。

ブックレットの裏表紙には2010年現在のフェイム・スタジオの写真が
スピーカーはたぶん、ウチのと同じ・・・
fame2010

収録曲については既に『フェイム・スタジオ・ストーリー』で耳馴染んだ曲も幾つか流れるが、いずれも別アーティスト、シンガーによるもの。ダン・ペンが手掛けた作品が多い。
なんかドーナツ盤が欲しくなるね。この時代のソウルを当面シンガーを特定せず、V.A.のコンピでランダムに聴き漁っていこうかと思う。

マリア、モライスを歌う(2)

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夏場にAppleで聴いて気に入ったアルバムを4点、HMVまとめ買い購入手続きしていたのですが、1点だけ入手困難による入荷遅れが続き、キャンセルして残りの3点が到着しました。
ちなみにキャンセル商品はグスタボ・サンタオラヤの『ロンロコ』。インストなので購入は迷っていたが、入手困難と分かっていたので遅延をある程度見越しての注文だった。結果、4点セット購入の割引扱いのままで3点を入手。

3点のうちの一つが、マリア・ベターニア『QUE FALTA VOCÊ ME FAZ』(2005)。ヴィニシウス・ヂ・モライス曲集。題名は"貴方を失いとても哀しい"という意味だそう。恐らく追悼の意味も込めた制作なのでしょう。
既に記事済みですが、このCD、実際入手してみて大満足。臨場感溢れる肉厚な録音で、マリアのヴォーカルが目の前に居るかのよう。パーカッションの低音もしっかりしてる。

Apple試聴時、このアルバムの前後の彼女の作品も聴いてみて、いずれも良かったのだが、特に本作はオーケストレーションが素晴らしい。やはりアルバムのグレード感が上がる。アレンジ自体、洗練されてる。そのうえ名曲「フェリシダーヂ」が入ってるしね。
渋くてゴージャスなサントラを聴いたような豊かな気分に。数多くのアルバムとコンサートをこなした風格が、実にリラックスして伝わってくる。

Twilight Zone

来年も吉田美奈子さんと森俊之さんのDUOツアーが決定したそうです。スケジュールがすごい(コチラ)! 今年だけでもタフだなぁと感服していたのに。それにあのプログラムでこの料金設定は良心的だと思う。

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こちらは美奈子さんのライヴ直後に購入していた彼女のリマスター旧譜『トワイライトゾーン』(1977,2014)。マスタリングは実兄の吉田保氏が担当されています。代表作と知りつつ今年やっと入手したが、聴きやすい自然な音質で、ヴォーカルが真っ直ぐ出てくる。

DUOライヴのMCで黄昏時が好きだと言ってた、それが最も強く反映したアルバムかもしれない。スロー~ミディアム・ナンバーの傾向。ホーン・セクションのアクセントがクール。特に彼女のワルツ曲は好きなんだよね。

どの曲もハイライトだが、「恋は流星」など、シンプルなモチーフがイメージを広げ、管楽器ソロのリレーが美しい。この時代に日本でこれだけやってのけた人って、他に居たんだっけ?

民謡"レット・イット・ビー"

先日行ったフランキー・ギャヴィン含むEireのライヴ、不思議な客筋だった。50-60代が多いのは分かるが、大抵お連れさん同士で挨拶し合ってた。カントリー、ブルーグラス系の同好会か何かが在るのだろうか。大阪、意外に広し、なのかも。

ちなみに、関西人の微妙な質の違いについて以前少し触れましたが、"関西人の見分け方"などでググッていただくと、面白い記事が出てきます。神戸人で無い兵庫県出身の自分は、神戸人の気質にも当たらないですけど。尤もこれらは一概には言えませんし、最終的にはパーソナリティの違いですね。

anthem

デ・ダナンのアルバムについては『ボールルーム』をイチ押ししましたが、こちらも薦めておきます。1985年『Anthem』は、例外的にドロレス・ケーンとメアリー・ブラック、二人のシンガーが共に参加した今思えば贅沢なアルバム。よく知られた曲が入ってますから、とっつき良いでしょう。「ダニー・ボーイ」はここでは「Anthem for Ireland」として。

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 シャケ/YASUHISA

Author: シャケ/YASUHISA
男性 昭和40年代生まれ

愛猫カオ(ロシアンブルー)と同居
常にマイブームがないと生きていけない

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