しっとり…

【追記:iTunesで2曲共購入しました。
気になっていたサビの件、通しで聴くと納得できました。最後のサビのリピート時のみ、白玉のタメがあり、2拍分の拍の余りがそこで活きてきます。】

yuki

由紀さおりさんの新曲「愛だとか」が本日発売ですね!
PV(ショート)で試聴しました。PV制作は初めてだとか。



これくらいの音域で歌う由紀さんが好きです。長く歌ってこられた女性シンガーならではの滋味が溢れます。
ジャズっぽいコード感と歌謡曲をかけ合わせたような方向性に、テイチク移籍後のちあきさんを思い出しました。

サビの最後の終わり方が少し気になるけど、全体を聴いてみないとね。シングルなんて長いこと買ってなかったなぁ。B面…じゃなかったカップリングの「ラストタンゴ」はガラリと曲調が変わっているようです。
ちなみに2月27日発売予定だった洋楽カヴァーの新作アルバムは3月27日に延期されたそうです。

マルティノンのラヴェル

モーリス・ラヴェル(1875 - 1937)


例の発売日入手を逃した5枚組SACDとはこれ。ジャン・マルティノン&パリ管弦楽団(他)、ラヴェル管弦楽曲全集です。'74年録音、'12年リマスター。
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レコード、CD当時の音は聴いてませんが、こちらが最高の音質でしょう。でもかつてのEMIの録音は、何回磨いてベールを剥がしても、どこか独特の靄がかかっている感じがします。

マルティノンは先に出たドビュッシー全集(SACD)が良かったので、こちらにも期待していた(クリュイタンスにはドビュッシー全集が無いんですよね)。クリュイタンスより一世代後となるマルティノンの指揮は、さすがに精密さが増して、より繊細な演奏。

「クープランの墓」もクリュイタンスより精度上がっていますね。自分は何故こんなにこの組曲が好きなんだろうと思い返すと、おしなべて牧歌的な旋律が好きなんですね。ドビュッシーでも、大作の交響詩より小組曲が好きだったり。過去にフォーク・ソングでは、アイリッシュの素朴なメロディを集めたりと。

マルティノンが後進として演奏と洗練された解釈に磨きをかけているものの、一方骨太さではクリュイタンスに譲るといえる。同じフランス物でも、ドビュッシーに対してラヴェルの音楽性は、母方がバスク系の背景もあって、スパニッシュ要素があり、「ボレロ」「道化師の朝の歌」や「スペイン狂詩曲」あたりで、聴き手の好みが分かれそう。フランス籍のベルギー人であるクリュイタンスは、こうした民族要素をより客観的に捉えフランス風に溶け合わせていたのかも。

「ダフニスとクロエ」ほどの大曲となると、マルティノンはやや印象に乏しい感じがした。繊細な佇まいと、楽想のスケール豊かな展開を併せ持つ魅力は、去年初めて聴いて感動したモントゥー盤が忘れられない。

やっぱりラテン

ジム友さん達と話していて、「年末年始は、何してた?」と訊かれたので、「ずーっとギリシャ歌謡を聴いてた」と答えると、なんだか変わり者みたいに思われたみたい(笑)。

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ダラーラスの旧作を聴いています。2001年作『I ASFALTOS POU TREHI』は、2枚組のほう。
パーカッシヴな面をアピールしたサウンドだけど、ちょっとうるさいですね。当時のトレンドだったんだろうけど。これなら数年後に出た同じくスタジオ録音作'04年『君に捧げる歌には』のほうが打ち込みも少々入りつつ、自然体のアコースティックで、全体のバッキングの品がいい。

あまり好きじゃないなと思いつつCD1を流していると、ラストだけラテン曲が出てくる。こっちのほうがいいじゃないの!
やっぱりラテンの時のダラーラスって、他国の歌をうたう時のリラックスした気分が伝わってくるのは気のせい? テクニックは申し分無く、しなやか。
CD2のほうは、オールド・ライカのスタイルが入って、もう少し落ち着いて聴ける感じ。

http://youtu.be/CiKPEb9YopQ

ハリスの新作PV、追加解禁

ハリス・アレクシーウの新作『I TRIPLA』のPVが現在、全14曲中10曲アップされていましたので、こちらにまとめました。ギリシャ音楽に馴染みのない方も、どうぞご試聴あれ。

以前、ギリシャ歌謡は、日本のマイナー歌謡に似ている、と書きましたが、大きな違いとして、あちらは5拍子や9拍子が盛んに出てきます。
特に最初のPVは5拍子ですので、皆さん、一度、カウントを取ってみて下さい。そして、5拍子を膝で打ちながら、イントロのバック・ヴォーカルの♪ハッ、ハッ、ハッ~を同時に唱えてみましょう!



















ダラーラスの前作

こないだ、ヨルゴス・ダラーラスの前作'09年『GI' AVTO IPARHOUNE I FILI』は、僕にはとっつきにくくって…、と書いたが、久々に夜明け頃に聴いてみたら、良かったワ(笑)。なんでやろ、自分の感覚が変わってきたのか?
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元々、ロック系を多く聴いてきていないので、あの時点ではすぐに馴染めなかったのかも。
聴けるようになったのは、たぶん自分にとって意外なことだが、ブルース・スプリングスティーンなのだ。ボスが去年、トラッドっぽい曲をロック・サウンドにしたアルバムを知ってから、ブリティッシュ・トラッド・シンガーのジューン・テイバーがロックに挑むオイスター・バンドとの共演も聴けるようになった。
ハリスの新作もかなり沈痛なロック・テイストで、以前の僕ならちょっと無理だったかも。ロックへの扉を開いたのはボス!

このダラーラスの前作は、全面アコースティックなので、新作とサウンドの趣向がかなり違うので、好み次第ね。ロック系といっても、ラテン要素もあるしバルカン等々、実にカラフル。僕がちゃんと聴いていなかっただけね。
今じゃ、風通し良く聴こえるものだから、感覚って変わるものです。でも、10年前の声のほうが、もうちょっとスウィートだった気もする。というより歳と共にビターな渋さが増したのか。
聴く時間帯にもよるのだろうか・・・。

ダラーラスの新作(&旧作)

ハリスとガラーニのデュオ・ライヴ盤は、ハリスの代表作『祈りをこめて』から幾つかアレンジを一新していて興味深い。ただ、この盤でのハリスのヴォーカルは僕には少し受け入れがたい。クレジットを見る限り(ギリシャ語は全く読めないが)、3日分の録音データからのベスト・テイクが選ばれているはず。たまたま調子が悪いのでは無さそうなのだ。けれども中音域をしょぼしょぼ擦れ声で歌うハリスに、聴衆が寄り添うように斉唱する。ギリシャの聴衆は不満どころか、何十年と一線で頑張っているハリスを誇りにしているのだ。

他にもう一枚買っていたギリシャものはこちら。ヨルゴス・ダラーラス'12年末作『TI THA PI ETSI INE』。
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なんと作・編曲が、例のハリスの『祈りをこめて』のニコス・アンディパス。試聴すると、『祈りをこめて』のテイストがそのまま残っていて懐かしい。ダラーラスのアルバムは、歌が巧いのは十分わかってるし、もううちどめかな、と思いかけていたが、やはり購入。

聴き易いですね。メロディも分かりやすい。プログラミング・ライクな音づくりは、ハリスの時と同じ、淡い大理石のようなイメージで、少しひんやりとした感触。コード楽器は抑え目で、フィルインの時のギターの入り方など、『祈りをこめて』を彷彿とさせる。
興味あるCDなら、自ずとリプレイするもので、日本のファンの間でも評価の高かった3年前の前作をあまり聴かなかった僕には、今作のほうが合うみたい。

思えばダラーラスに関しては、ライカのアルバムで、どストライクの作品にあまり当たっていなかった気がする。手持ちは10作品くらいだが、どちらかといえばアナザー・サイドを見せたアルバムのほうに何故かハマっていた。最初に出会った『寂れた村』は、アルバニアの暗い旋律が、ダラーラスの鍛錬された節回しにピタリと合っていた。『ラテン』は、文字通りラテン・カヴァーで、本場ラテンよりソフトな持ち味で、ライカとも違って腰が緩む。
デュオのライカでは、前回記事にした『MAZ』のマリネッラとのデュエットが傑作。これはマリネッラの魅力がダラーラスの男を上げた面も大きいのでは、と思う。トルコ男性歌手にもみられる中性的な要素が、かつてかのカザンジディスと組んだ圧倒的なマリネッラの熟れたハーモニーによって、ダラーラスのヴォーカルを男性性たらしめんとしたのだ。この時のバンドはダラーラス側だろう。ティンバレスなどラテン・パーカッションをライカに用いるスタイルもまた、彼のヴォーカルに対して硬軟のバランスを取っている。
バラードのライカとしては『君に捧げる歌には』(アオラ)。汎地中海のスケールでサウンドも普遍的。

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(上段左『寂れた村』、同右『ラテン』、下段左『MAZ』、右『君に捧げる歌には』)

こうして振り返ると、ロック・ライカとしては、前作『GI' AVTO IPARHOUNE I FILI』(2009)はどうも僕にはとっつきにくい印象があって、一種のハードボイルド的な男らしさのイメージが浮かぶものの、ねちっこい節回しとラテン色を排したマイナー・キーは、パフォーマンスの素晴らしさには頷けても、やや厳めしい印象だった。(要するにこの人の真骨頂はレンベーティカなのだと思う。僕はレンベーティカを避ける傾向にあり。)
その点、今作はヴォーカルが中和されている。'92年のハリスと同じ、良い意味でギリシャの臭みが取れたのだ。好みをいえば、あともうちょっとスウィートな歌い口を持つ面があってもいいかと思う。しかし、畏れるべき63歳。
今作も膨大なダラーラスのカタログの一部として、いつでも取り出せる定番であるに違いない。ニコス・アンディパスのサウンドは夏に聴きたい感じ。『祈りをこめて』もよく夏の夜に親しんだ。

ギリシャ最高のデュオ・ライヴ

ハリス&ガラーニの新作ライヴ盤の中で、かつてのヨルゴス・ダラーラスとマリネッラとのデュオ・ライヴCD『MAZ』の曲をやっていて、懐かしくなって再び『MAZ』を一通り聴き返してみた。
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この2003年作品は、僕は数年前に入手し、ベスト・アルバム記事にもした。まるで闇夜に浮かぶ古い劇場で、ギリシャのシャンソンを一人で聴くような、大人の歌の暗い輝きにうっとりする。

先ほど、このライヴの映像を動画サイトで幾つか観たところ、マリネッラが妖しい魅力を振りまいて、自己陶酔のように体をくねらせて踊りまくっていた。その間、横でダラーラスが真面目に突っ立っているのが、ちょっと可笑しい。ダラーラスは照れ屋さんなのかな。

ライヴ録音に基づいたPVも発見。一発録りの迫力に溜め息。英訳字幕付き!

30年ぶりの共演アルバム

ハリス・アレクシーウとディミトラ・ガラーニの約30年ぶりの共演ライヴ・アルバムを聴きました。二人はギリシャ、ミノス・レーベルの看板歌手。二つのジャケ、あえて並べてみました(笑)。
左がスタジオ録音作'81年『TA TRAGOUDIA TIS HTHESINIS MERAS』、右が'12年ライヴ・アルバム『LIVE PALLAS(2CD)』。

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今回の2人のライヴ・アルバムについては、かねてから書いた通り、ハリスのヴォーカルの調子が冴えていないように感じて、試聴時点で購入を見送っていました。
が、ハリスの最新作が、やはりヴォーカルは衰えかけてはいるものの素晴らしいコンセプト・アルバムだったので、聴いてみたくなった。ここまで集めてきたしね。

ライブの2部構成をそのままCD2枚に分けて収録しているようです。CD1はガラーニ中心、CD2はハリス、と。全体的にメドレーで一気に演奏が進みます。
ガラーニはパワー・アップしてますね。'81年の共演アルバム以外にソロは一切知らないのだけど、不惑の熟女の風格で、ハスキーな声質への変貌は、なんかまるでギリシャのマリア・ベターニアみたいだな。と思っていたら、もろブラジリアンな曲を痛快に歌い飛ばす!

ハリスのほうは、試聴して感じた通り、ソロはちょっと痛々しい。過去の代表曲だとどうしても比較してしまうから。加齢のせいというより、太った事が原因じゃないかな。'07年の頃の映像から1.5倍くらい肥えている。ガラーニがその体重を活かしているのに対し、ハリスは節回しを崩しつつリズムが重たそう。これを枯淡の境地とは認めたくないなぁ。バンドも音の処理もすごく良いだけに惜しい。

でも、動画サイトにアップされた生映像を見ると、このライヴ・ツアーでの二人は和気あいあいとしていて、野外で風がきついと、ハリスはデュエット中にも関わらず、平然と舞台袖に引っ込んでストールを取りに行き、取り残されたガラーニが何やってんのよ?とばかりに突っ込むシーンがあって微笑ましい。

今作で興味深いのは、金管群の導入。これはガラーニ側のバンドだろうか。過去の代表曲が金管のソロとリズムで洗練され、華やかに彩られた。

↓一回通り聴いた時点で、イチ押しは以下2曲。これだけでも買って良かったと思った。

「酸っぱいチェリーと苦いオレンジ」ライヴ

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ハリス・アレクシーウの近年のスタジオ録音作の中でも、とりわけ名盤の誉れ高い'06年『Vissino Ke Nerantzi/酸っぱいチェリーと苦いオレンジ』の中の、何曲かのライヴ映像を見つけましたので、トラック順にまとめました。このアルバムでは民族楽器が多用されていましたから、映像で確認する価値もあります。
このアルバム発表後にTV番組で特集されたライヴでしょう。これも名作といわれる'07年のマノス・ロイーゾスのトリビュート・ライヴ・ソフト『Odeio Irodou Attikou 2007 Live』の直前の映像という事になりますね。
とにかくギリシャの聴衆のリアクションがすこぶるよくて、若い女性客も目立つ。ハリス、素敵です・・・。

Track(1)Vissino ke nerantzi


Track(4)Ta stafilakia


Track(7)Irtha xana


Track(8)Isos

24+(1)の歌謡

ハリス熱が再発して、旧作を一つ買い足しました。'77年作『24+(1) TRAGOUDIA』。Amazonでこの作品が1点だけ売られていたので。

TRAGOUDIAは何の意味か、中村とうようさん編集の国内ベスト盤解説で確認すると、『24の歌謡』と訳されていました。LP盤では2枚組。
今回、+1となっているのは2005年のミノス旧作の一斉リマスター発売に伴って、1曲追加したものと思われます。この一連のリマスタリングの出来はとても良いと思います。細かい事いえば、ブックレットの裁断がきたない。雑ですね。スリーヴ・ケース付きは初版だけだったのか、今回は付いていませんでした。

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本質的に音楽性は全く変わっていませんね。アラブやトルコの影響を受けながらもギリシャのワン・アンド・オンリーとして我が物にしているところが凄い。日本の場合だと、あちこちの音楽に食指を伸ばしても、あくまで幕の内風にヴァラエティの一種としてしか取り込めないような気がする。

ベスト盤やライヴ盤で先に親しんでいる曲も幾つかあって、馴染み良い。ある意味、初期に遡るほど、ハリスの歌声は濃くなる。これも普通だと、デビュー時ほど、まだ幼く、物足りなかったりするものだが。体ごとぶつけるようにゴリゴリ喉を鳴らして歌う様が愛しい。
ヨルゴス・ダラーラスも1曲入っています。昨日・今日と歌われてきた歌は、数十年後も歌われている。

ハリスの新作は、E.ギターの導入が上手い。ライカはロックとも違和感無く混ざり合う。国際デビュー以降は、比較的女性らしさを強調したスマートなプロデュースだったが、ここへきて初期のような野太さに回帰しているようにも聴こえる。ヴォーカルは衰えているはずなのに、一気に聴かせてしまう気迫。お婆ちゃんになっても付いていきます。

『24+(1) TRAGOUDIA』の一部試聴ができます
http://www.music-bazaar.com/greek-music/albums/view/id/46064/name/23-TRAGOUDIA

ハリスへの想い(3)

今年もよろしくお願いします。

ハリスの旧譜回顧3日目。
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今回ハリスもダラーラスも3年ぶりのスタジオ録音となりましたが、これほどインターバルが空いたのは初めてでは? やはりギリシャ危機の影響だと思いますが。
ハリスの新作、日本語訳作ってもらえないかな。大意だけでも構わないから。
そこで思い出すのが、中村とうようさん。没後に掲載された機関誌の連載の最後記事は、このハリス・アレクシーウだったそうです。あの方の心の中に最も残したアーティストはハリスだった気がしてなりません。

KRATAI HRONIA AVTI I KOLONIA(1990)より

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Kita Mia Nihta by Haris Alexiou on Grooveshark

国際デビュー以前、本国でいかにスター歌手の存在であったかが、この力作からも充分窺えます。ジャケ写は作詞家、作曲家と共に。

PARAXENO FOS(2000)より
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Na Ime Kala by Haris Alexiou on Grooveshark

ギターとピアノのみの『Whispers』リリース後、続けて同年リリースされた本作には驚いた。当時の先端をいくインターナショナル・ポップ。斬新なアレンジに驚かされました。

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 シャケ/YASUHISA

Author: シャケ/YASUHISA
男性 昭和40年代生まれ

愛猫カオ(ロシアンブルー)と同居
常にマイブームがないと生きていけない

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