Matapedia/ケイト&アンナ・マッギャリグル

Matapedia Matapedia
Kate & Anna McGarrigle (1996/09/03)
Hannibal
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いまだにどっちがケイト、アンナなのか、どっちが姉か妹か覚えられないまま。ルーファス・ウェインライトのお母ちゃんはどっちだっけ。まぁ、音楽が良ければいいのだ。

以前にメアリー絡みで、ケイト&アンナ・マッギャリグルの傑作ファーストをチラッとご紹介しました。今回ご紹介のアルバムは、1996年作で、通販のタムボリンさんを利用して初めて買った姉妹のCD。当時、店主さんが大プッシュされてた記憶があります。

ケイト&アンナのファンはほとんど70年代から入っている方ばかりだと思うが、僕はこのアルバムで好きになりました。この姉妹の紡ぎ出す音楽は摩訶不思議なところあり。同じアコースティック系でも、催眠的な魅力(魔力?)がある。まるで昨日見た夢の記憶を辿っていくかのような感覚に陥る。
素直なフォークソングとは一線を画した、カントリーやロックなどのテイストも混ざった、どこか一筋縄でないソングライティング。そして温かい何かに帰着するような郷愁感。

姉妹のヴォーカルの他、演奏楽器はアコーディオン、ヴァイオリン、ギター、ベース、バンジョー、ドラムスなど。

以下の映像は、ファースト収録の曲。とても美しいフォーク・セッションです。
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The Best of the Ka'au Crater Boys/カアウ・クレーター・ボーイズ

暑いですねぇ・・・。
ウチのねこは、グタ~っと仰向けになって寝転がっています。
飼い主が呼んでも、面倒くさがって、尻尾だけバッタバッタと揺らします。それが返事代わり。

以前ご紹介したハワイの男性デュオ、カアウ・クレーター・ボーイズのベスト盤は日本盤しかジャケ写をご案内していませんでしたので、あらためてUS盤ジャケットを。
kaau

US盤のみ収録の「Brown Eyed Girl」は、ヴァン・モリソンがオリジナルだと後で知りました。ヴァンのを聴いた時、「なんでハワイアンを歌ってるの?」

同じ夏でも、ハワイはカラッとしていて良いよなぁ。また行きたいなぁ。。
以下、US盤のみの2曲を。


3つの「ルージュ」

ルージュ ルージュ
ちあきなおみ (2000/10/21)
コロムビアミュージックエンタテインメント
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おかえりなさい おかえりなさい
中島みゆき (2001/03/28)
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
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夢中人~グレイテスト・ヒッツ 夢中人~グレイテスト・ヒッツ
フェイ・ウォン (2001/10/17)
ユニバーサルインターナショナル
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「ルージュ」を初めて聴いたのが、中学生の時。中島みゆきが他人への提供曲を自ら歌ったアルバム「おかえりなさい」に収録されていた。このアルバムにはオマケとして、「あばよ」と「追いかけてヨコハマ」のカラオケ・シングル(透明EP)が付属していた。

アルバム中の「ルージュ」は、女心を歌った詞は秀逸だが、楽曲としては地味な印象で、ちあきなおみへの提供曲だと後で知った。つまり、当時、巷でちあきの「ルージュ」が流行っていた記憶はない。みゆきの歌唱は、自作を慈しむようなシミジミとした語り口だ。

ちあきなおみの活動休止後、ブーム再燃となった6枚組CD「ねぇあんた」で初めて彼女の「ルージュ」を聴いた。一頃、友川かずきなどシンガー・ソングライターの楽曲を積極的に取り上げていて、その流れで、みゆきにもオファーしたのだろう(追記:リリース順は、友川かずきの「夜へ急ぐ人」の方が後」)。ちあきの「ルージュ」は意外にさらりと歌い流したように聴こえる。が、リフレイン毎に少しずつ歌い方を変えていて、やはり上手い。大ヒットに至らなかったのは、歌の実力を存分に発揮できるタイプではない、小粒な歌曲という印象にとどまってしまったからなのか。

以上の2曲は、70年代に発表されたもの。その後、時代を経て、この歌がリバイバル・ヒットとなるとは、思いもしなかった。フェイ・ウォンのカヴァー「容易受傷的女人(傷つきやすい女)」だ。
フェイ・ウォンのバージョンは、アジア広域で大ヒットしたそうだ。さらに他の歌手にもカヴァーされ、この人気を受けて、中島みゆき自身も初の香港公演を行った。

3つの「ルージュ」のうち、楽曲にスケール感を出したのがフェイ・ウォンだ。誰が、この曲を発掘したのだろう。間違いなく確信的に、この曲に汎アジア的な抒情を見出したのだろうと思われる。本家みゆきとちあきの歌唱は、あくまで当時のニューミュージックとしての範疇を超えてはいなかった。フェイの歌唱を聴くと、「ルージュ」がアジアンなメロディーだったのだ、と再発見した。

Sings the Duke Ellington Song Book/エラ・フィッツジェラルド

Sings the Duke Ellington Song Book Sings the Duke Ellington Song Book
Ella Fitzgerald (1999/03/23)
Polygram
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先日、真夏日のもと、畳屋の前を通りがかると、いぐさの匂いがして瞬間「涼」を感じました。香りで涼を感じるのもいいもんです。

夏の盛りには、エラ・フィッツジェラルドの「デューク・エリントン・ソングブック」はいかがでしょう。この乾いたジャズ・サウンドが耳に心地良い。涼を感じるというより、あえて炎天下に鳴らしてクールな気分に浸りたい。

本盤は3枚組だが、バラ売りや再編集したコンピレも出てるんじゃないかな。Disc3はリハーサル・テイク集なので、あまり聴いていないが、Disc1~2にかけては、名曲の嵐・嵐・嵐。「Caravan」「Take the 'A' Train(A列車で行こう)」「Solitude」「Satin Doll」「Sophisticated Lady」「It Don't Mean a Thing (If It Ain't Got That Swing)(スウィングしなけりゃ意味がない)」etc.etc.

エラは数々のソングブック集を出しているが、特にデューク・エリントン集を聴いてみたいと思ったのは、先に観たエラのドキュメンタリーDVDがきっかけだった。
移動中のツアーバスの中で、エラが何気なく歌い出した時、思わずミュージシャン達が耳を傾けたというエピソード。その時、バックに流れていた曲がララバイのような「Azure」。あらためてフルコーラスで聴いてみたいと思っていたのだ。
この「Azure」が入っているDisc2はジャズ・ギターを中心としたバラードが多く、特に気に入っている。

声域の広さ、音程の正確さ、フレージングの滑らかさ、管楽器を模したスキャットなど、ここで書くのも気が引けるほど、エラが素晴らしい歌手だということは、ジャズ音痴の僕でも分かる。
エリントン楽団は、他のオーケストラと違って民俗楽団みたいに聴こえるのだが、編成が違うのだろうか。特に弦楽器の使い方にそう感じるところがある。

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オクトーバー・ロード/ジェイムス・テイラー

オクトーバー・ロード オクトーバー・ロード
ジェイムス・テイラー (2002/08/28)
ソニーミュージックエンタテインメント
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ジェイムス・テイラーへの賛辞を音楽雑誌などで目にする度、コンプレックスめいたものを感じていた。ミュージシャンや評論家がこぞって褒め称えるほど良いとなかなか感じられなかったからだ。

カーリー・サイモンの元夫という単純なきっかけで、初めて買ったジェイムスのアルバムは「スウィート・べイビー・ジェイムス」だったと思う。もちろん彼のヴォーカルは、カーリーのアルバムでのデュエットで耳にしていたから、穏やかでいい声だとは思ったけど、一枚通しで聴くと平板な印象があり、あまり馴染めなかった。ギター1本を中心としたサウンドが地味に感じられたからだろうか。渋さが自分には理解できないのかな、と思うしかなかった。

その程度の感想しか持てなかった僕が、彼の2002年作「オクトーバー・ロード」を聴いて、とても気に入ってしまったのだ。彼の声質は変わらない印象のまま、サウンドの充実がバランス良く耳に心地良く届いたからかもしれない。

ジェイムスの音楽的変遷をリアルタイムに知らないが、彼の持ち味である穏やかでフォーキーな曲の他に、R&B、ジャズ、アイリッシュ音楽などが混合した要素が、ナチュラルかつ明確に各曲に打ち出されていて、職人芸だなと思う。

なぜか7月・9月・10月と月の歌が多く、8月だけがない。どの曲も好きで、草原に仰向けに寝転んで聴いていたい感じ。ドラムにスティーヴ・ガッド、ギターにライ・クーダーなどが参加。
ライヴDVDで、このアルバムの制作風景を少し垣間見たが、編集機能によって音楽の作り方が変わってきたような発言をジェイムスはしていた。やはりPro Toolsを使っているのかな?

以下は同アルバムより30秒ずつのメドレー試聴ができます。

To The End Of Your Heaven/ハリス・アレクシーウ

haris7


もちろん、ギリシャ語なんて、さーっぱり解りません。ハリス・アレクシーウのCDの歌詞カードを広げると、三角印や串刺し団子みたいな文字の羅列が・・・。
けれども、音楽は万国共通。ギリシャの歌謡曲は、日本のマイナー歌謡と共通するものがあって、親しみやすい。ハリスの情熱的で、放り投げるような歌声に、情の深い大人の味わいを感じている。

「To The End Of Your Heaven」は、2003年作。薄くテクノロジーを味付けしたアコースティック・サウンドで統一され、楽曲はヴァラエティに富んだアルバムだ。
アテネ・オリンピックの閉幕式で歌う姿を、TV中継で観た時は感激したものだ。国民的歌手だから絶対出演するだろうと予想して、深夜まで起きていた甲斐があった。(後で確認すると、開幕式でも歌っていたようだ。)

ハリスのようなポルタメントする唱法には、こうしたドラマチックで滋味のある曲が似合う。彼女が来日した時の東京でのライヴで、「シクラメンのかほり」を一部歌った音源を聴いた。誰がこの曲をハリスに引き合わせたのだろう。少々カタコトだったが、とてもよく合っていた。

本作のオープニングとラスト曲。

バート・バカラック・コレクション/ディオンヌ・ワーウィック

バート・バカラック・コレクション バート・バカラック・コレクション
ディオンヌ・ワーウィック (1995/04/21)
テイチクエンタテインメント
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生まれて初めて買った洋楽のシングルは、クリストファー・クロスの「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」だったと思う。その頃は、作曲者がバート・バカラックだと知りもしなかった。

バカラックの紡ぎ出すメロディーには舌を巻く。よくこんな曲が書けるものだ。
といっても所有アルバムは一枚だけ。彼の秘蔵っ子、ディオンヌ・ワーウィックの「バート・バカラック・コレクション」。収録25曲を聴けばお腹一杯になれる。
(長い間、ディオンヌはホイットニー・ヒューストンの叔母だと思っていたが、どうやら違うらしい。→ディオンヌ・ワーウィック

どれもいい曲だと感嘆しつつ、なかなか曲名と一致しないのだが、「恋よ、さようなら」「サンホセへの道」「小さな願い」「雨にぬれても」「ウォーク・オン・バイ」など好きですねぇ。ディオンヌは洗練されたそれらのメロディーを滑らかに歌いこなす。

他のディオンヌのアルバムも聴いてみたいのだが、結局この60年代の録音が一番好きなのじゃないかと、直感的に思う。ステレオ録音時代の到来による、オケ伴の極端なスピーカー左右への振り方がいい。
他のバカラック絡みのアルバムとしては、エルヴィス・コステロとのコラボ・アルバムを聴いてみたい気もする。

以下、収録曲を2曲。邦題「サンホセへの道」「小さな願い」。

How High the Moon/フランシス・ブラック

How High the Moon How High the Moon
Frances Black (2005/06/07)
Koch
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買ったCDは、仕事が忙しかったり、その時のタイミングによって一度流して、即座に気に入らなければ、いずれ聴き返そうと棚の隅に押しやってしまうことがある。
フランシス・ブラックのAl.「How High the Moon」も、その一枚。久しぶりに落ち着いて再度聴くと、あらためて良いなと思う。オリジナル・アルバムとしては最新。ジェイムス・テイラーの「Another Day」をカヴァー。

フランシスは、姉メアリーに比べると声に伸びはないものの、繊細な声質に違った味わいがある。どのアルバムも佳曲揃いで、アコースティックを基調としながら、少しずつアプローチを変えている。

本作は、かつてよりドラマチックなバッキングで、歌の「画」が浮かびやすい。静謐な夜の海に恋人同士でたたずむようなイメージが湧く。フランシスの選曲は、メアリーよりも親しみやすい歌謡性を感じる。姉妹の選曲の違いは興味深い。

そしてプロデューサーとしてデクラン・シノットが関わっている。メアリーとかつて盟友だったギタリストの彼は、もうメアリーと仕事をすることはないのだろうか。僕は、メアリーが歌うフォーク・ソングに柔らかいポップなテイストを施した彼のアレンジが好きなのだけれど。
フランシスのアルバムを聴くと、つい、この路線で今のメアリーが歌ったらどうなるかなー、と想像してしまう。

以下は、本作のボーナス・トラック。

ムーンリバーと私

洋楽で好きな歌は、沢山あるけれど、歌詞をいつのまにか覚えて、自分の身体の一部のようになってしまうほど、馴染み深い曲って何だろう。僕の場合は「ムーン・リバー」かな。

この歌を最初に誰から教わったのか。主題歌となり、オードリー自身がガット・ギターを抱えて歌った「ティファニーで朝食を」は勿論観た。
手持ちの所収アルバムは、イーディー・ゴーメ「恋のボサノヴァ」のボサノヴァ・バージョンとメアリー・ブラックの「暗くなるまえに」。
なぜか手元に、高校時代の音楽の教科書に載っていた、この曲の楽譜のコピーがある。では、高校の授業で確かに習ったのだろう。

数年前、小さなライブ・バーで「ムーン・リバー」を歌った。
持ち時間は、ここぞとばかりにオリジナルのレパートリーを披露していたのだが、ふと、この曲が歌いたくなって、弾き語ってみたら気持ちよかった。♪レインボウズ エンド の「ボウ」の箇所でついコブシを回してしまったのは、メアリーの影響だな。
作曲家ヘンリー・マンシーニのメロディーはもとより、コード進行がまた巧い。

この曲に匹敵する、自然に身についた日本の愛唱歌って何だろう。「みかんの花咲く丘」かな。川田正子さんの歌唱が懐かしい。いずれの曲もワルツだね。

By the Time It Gets Dark By the Time It Gets Dark
Mary Black (1994/09/15)
Grapevine
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メアリー・ブラックの国内盤はこちら

ラシーヌ VOL.5~カリブ海一周音楽の旅/カリ

ラシーヌ VOL.5~カリブ海一周音楽の旅 ラシーヌ VOL.5~カリブ海一周音楽の旅
カリ (2007/07/15)
ライス・レコード
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また、CD買っちまった。この間、中古屋に行って減らしてきたのに、同じ数だけ補充してら。
今日買ったのは、ワールドミュージック・ファン垂涎の待望アルバム、カリの「ラシーヌ VOL.5~カリブ海一周音楽の旅」。これ、とっても良いです。早速、お気に入りです。気持ちいいです。

VOL.1だけ元々、持っていました。インストものに興味がない僕が、マルチニークの音楽のツボにハマったアルバム。さて、マルチニークって何処だっけ??→マルティニーク
VOl.2も後に買ったけど、レゲエ色が強くなったのが当時は気に入らず、売り払ってしまった。現在、Vol.1と2がカップリング再発しているそうなので、買いなおそうかな。
そう思わせるほど、今回のVol.5はいい。Vol.1ではシンセの音が多少気になったが、5はほぼアコースティックで歌モノが多い。楽器群とゲストも多彩だが、嫌味に散漫になることもなく、タイトル通りカリブを一周したような、ほわーんとした太平楽気分にさせてくれる。やっぱり僕はコンガとアコーディオンの音が好き。どちらも習って、挫折したけど。

カーリー・サイモンが新作で歌っていた「さらばジャマイカ」も収録。この曲、ハリー・ベラフォンテが歌ってたらしい。カリプソ音楽を60年代に知らしめたのが、この人だったとは。ちょうどカリプソに再び興味が出てきたので、彼のアルバムも聴いてみよう。
芸名の「カリ」は、子供の頃、カリメロに似ていたことから付けられたあだ名が由来だったとか。日本のアニメは、カリブ海に浮かぶ小さな島にも浸透しているんだねぇ。

以下は、本作以外からの曲。

モフー/サリフ・ケイタ

モフー モフー
サリフ・ケイタ、セザリア・エヴォラ 他 (2002/04/24)
ユニバーサルクラシック
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蒸し暑い夏ににわか雨が降ると、サリフ・ケイタの「モフー」を聴きたくなった。
サリフ・ケイタは西アフリカ、マリの出身。さて、何処だっけ??→マリ共和国
サリフのアルバムで最初に買ったのは「コヤン」だった。だが、当時はヴォーカルの強靭さが、キンキンして聴こえ、早々に中古屋に売り払ってしまったのである。
それから時を経て「モフー」を聴くと、随分サウンドも声質も柔らかくなったような気がする。聴き手の感覚も変わってきたのか。
女友達に聴かせると、「アフリカというよりヨーロッパの感覚が強い」と言っていた。サリフ自身、アフリカとヨーロッパ、半々の意識で作っているそうだ。
河内長野のラブリーホールのライブ、聴きに行けば良かったな。東アジアの雨の中でも、しっくりくる・・・。

本作①曲目。

Hafla/ハレド

Hafla Hafla
Cheb Khaled (2000/01/11)
Polygram Int'l
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難波まで用事ついでに、フラリ新星堂に立ち寄ったら、ワールドミュージック系のCDが一部50%引きになっていた。在庫一掃セールだろう。アルジェリアとトルコの2枚で、1600円也。

このうちのアルジェリアのライの王様、(シェブ・)ハレドの'98年のライヴCD、良かった~。なんでもっと早くに買わなかったんだろう。多分、フランスの会場だろう。
ハレドはフランスで大人気だ。You TubeのPVも沢山アップされている。
本盤のライヴはアルバム「ハレド」発売後くらいの時期だろうか。知っている曲が多かった。10年の経過をそれほど感じさせないのは、ハレドの歌の実力とバンドのノリがあるからだろう。花博ライヴの熱狂が懐かしい。

花博のライヴでは、ハレドが何者か分からないまま、カルチャー・コンサートでも観るような感覚で訪れた人も多く、バンドが始まると音量の大きさに驚いて、尻込みして出て行った客が多かったが、思わずノッて、僕等と一緒に踊り出す年寄りもいた。ハレドのグリグリコブシに捕まったら、もう逃げられない。

⑬のヴァース部分のハレドのコブシには思わず鳥肌が立った。聴衆も同じ箇所でリアクションしていた。聴覚で感動する喜びがこれだ。

以下は本作以外から。

上半期・よく聴いた5枚

台風は大丈夫ですか?こちらは暴風雨もなく、意外にあっけなく通り過ぎていきました。
今年も半年過ぎたところで、あらためて上半期に最もよく聴いたアルバム5枚を順不同でご紹介します。最近の購入分を基準にしているので、アルバム自体の発売年はまちまちです。

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①Sour Cherry & Bitter Orange/ハリス・アレクシーウ 2006年作品(ギリシャ)

今、ハリスの他のCDを専門店に注文中だが、入荷に相当時間がかかりそうだ。加えてユーロの高騰により、ますます入手しづらくなっている。国内盤で発売してくれないだろうか。
先日もご紹介したギリシャの歌姫、ハリス・アレクシーウは期待を裏切らない新作を、次から次へと出してくれる。このCDも一枚で4000円近くもしたが、確かなサウンドといつものブックスタイルのきれいな装丁に満足と納得。
いつものアコースティック・アルバムより、地中海広域に音楽の枠を広げたような民俗音楽の香りがたっぷり。聴いてて気持ちいい~。リュートやリコーダー、アコーディオンといった伴奏楽器がハリスのこぶしを引き立てる。難易度高いよ、この節回しは。サウンド・プロダクションがしっかりしているから、どのアルバムもコンセプトが明確でバラエティに富んでいる。そしてどれを聴いても、ハリス色なのだ。

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②at Christmas/ジェイムス・テイラー 2006年作品(アメリカ)

ジェイムス・テイラーの音楽を好きになったのは、ここ数年間のこと。実は、彼の声質はベタッとしていて、長年好きになれなかったのだった。自分のことを「ジェイムスちゃん」と呼びかける歌詞の妙味も英語がダイレクトに伝わらないためか、人々が賞賛するのがなかなか理解出来なかった。
きっかけは最近作の「オクトーバー・ロード」。このアルバムのサウンド質感が気に入り、いっきに好きになった。ノペッとした声を厚みのある暖かいサウンドで引き立てている。曲もユニーク。
「オクトーバー・ロード」の次作にあたる本作はクリスマス企画盤で、既出の録音も含めた編集盤だが、全体的にしっとりとバランスよい曲の配列。ジョニ・ミッチェルの「River」をカヴァー。「Jingle Bells」は、レゲエっぽく。一番好きなのは、やはり「オクトーバー・ロード」にオリジナル収録されていたジュディ・ガーランドの「Have Yourself A Metty Little Christmas」のカヴァー。アレンジがいいんだよね~
最近のジャケットは帽子が必須? 彫りの深い男前だね、JT。

van3

③Poetic Champions Compose/ヴァン・モリスン 1987年作品(アイルランド)

現在、ヴァンのCDは廃盤が多く、このアルバムはアマゾン中古では10000円もしていて、さすがに躊躇して他の情報を探したら、900円で買えた。
1曲目のアルト・サックスのインストがいきなり泣かせる。簡素なアコースティック・アルバムで、ジャケットのとっつきにくさに反して、メジャーで親しみやすい曲が多い。ヴァンのクセのあるヴォーカルはアドリブが多いが、コード進行など曲作りはオーソドックスなものだと思う。トラッド風の御伽噺~壮大な展開を見せる曲もあり、哀愁漂うリリカルな魅力が本作にはある。

omara

④Flor De Amor/オマーラ・ポルトゥオンド 2004年作品(キューバ)

オマーラはいいよ~。先日買ったばかりのこのCD、ヘヴィ・ローテーションで聴きまくってました。ブレイクしたブエナビスタ・ソシアル・クラブからのソロ・アルバム「オマーラ」よりも、コンガのリズムを中心とした軽めのバンド・サウンドで、佳曲ぞろい。特に最初と最後の曲は、蜃気楼にキューバを見たような映像が浮かぶ。女性コーラスを強調したためか、パーソナルな大人の魅力が醸し出されている。
他の古いオマーラのCDも幾つか買い漁ったが、レコード会社が国営で、ブロデューサーやエンジニアが限られていたためか、ベテランの彼女の良質なアルバムは90年代以降あたりからと見受ける。80歳になってもエレガントな美声を聴かせ続けて欲しい。

taeko

⑤Boucles d'oreilles(ブックル・ドレイユ)/大貫 妙子 2007年作品

タワレコで試聴して、衝動買いしたアルバム。ファンの間ではダブリ曲が多いとの指摘もあるようだが、彼女のアルバムを持っていない僕には、好機にして好盤。あたたかいカルテット&ピアノ&アコベのぼわーんとした質感と妙子さんのヴォーカルがとてもとても心地良い。このアルバムをきっかけにライブも初体験。姿勢の良い、凛としたお方でした。ピアノのフェビアンさんは他のアーティストからも引っ張りだこみたいだ。
初めは「彼と彼女のソネット」から入りましたが、今やどれもイイ曲です。

なんとカーリー・サイモンのカヴァー新作が選外になってしまった。やはりオリジナルで聴きたいのと、ヴォーカルの衰えに不安を少々感じている。本国公式HPによれば新しいプロジェクトが始動しているそうなので、久々にロック&ポップスを期待したい。

Social Studies/ラウドン・ウェインライトⅢ世

Social Studies Social Studies
Loudon Wainwright III (1999/07/13)
Rykodisc
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ルーファス・ウェインライトがすっかりカリスマの如く、もてはやされているが、僕はお父っつぁんのラウドン・ウェインライトⅢ世の若々しいヴォーカルのほうが好きだな。息子ルーファスの鼻にかかったようなウェットな声は、ちと苦手。

ミュージシャン家族達が集合して作られたケイト&アンナ・マクギャリグル名義のアルバム「マクギャリグル・アワー」がきっかけで、ルーファスとラウドンの歌声を初めて聴いた。その後、同タイトルのライヴDVDを観て、安定したギター・テクニックでパキッと若々しく歌う正統派フォークのラウドン・ウェインライトⅢ世が気に入った。

どのアルバムを買えば良いのか分からず、当時の最新だった作品が、この「Social Studies」。いかにも風刺に満ちたジャケット。一番左は奥さん殺しの嫌疑がかかってた有名なスポーツ選手? 手前は例の疑惑のスケート選手? 背広のおっちゃん二人が誰だか分からない。政治家かな。

輸入盤なもので、歌詞内容を把握する努力もしていないが、曲目も「O.J.」だの「Y2K」だの、フォーク川柳みたいなものか。しかし当世の話題を盛り込みつつも、音楽そのものは、ちゃんとした正統派フォーク。
で、なんだかんだいってラストのシミジミとした「Pretty Good Day」が一番好きかな。

機会があれば、次はケイト&アンナの傑作ファーストに入っていた「スイミング・ソング」の本家ラウドン・バージョンが聴けるアルバムを探してみたい。かわいい曲なんです。
以下の曲は、本作以外から。

ネフェリス通りにて/ハリス・アレクシーウ

Odos Nefelis '88 Odos Nefelis '88
Haris Alexiou ()
Pms
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ギリシャのハリス・アレクシーウのアルバムをこれから聴いてみたいと思う方がおられたら、ギリシャの香りがたっぷり味わえるアコースティックでしっとりした、この作品を推薦します。

「祈りをこめて」、「永遠の想い」とエレクトリック・サウンドでインターナショナル・ポップとしての歌の実力を見せたハリスが、アコースティック・バンドによる、聴きやすいアルバムを久々に出した。古巣のミノス・レコード時代よりも、洗練された音になっている。

ハリスの魅力は、やはり歌心。ハスキーで弾力のある歌いっぷりで、ラフなようでも、ちゃんと押さえが効いてる。ベテランゆえの聴かせ方だ。情熱的でありつつ、聴衆への気配りも兼ね備えた抑制ある歌手は、そうはいないものだ。

本作はギターとピアノのアルペジオが印象的。全編しっとりした中で、民族的なメロディーの④は9拍子(4拍子+5拍子)が軽快で好きだった。ハリスのCDはほとんどブック・スタイルで、ページをめくりながら、ジャケット写真そのままの音楽に浸れる。この臭みのある歌謡性がいい。

ギリシャの聴衆は良く盛り上がり、歌手に合わせて皆で一緒に歌う。若い女性ファンも多いようで、ハリスは憧れの大人の女性なのだろう。



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Canta en Espanol/イーディー・ゴーメ

Canta en Espa醇ool Canta en Espa醇ool
Eydie Gorme Y Trio Los Panchos (1990/02/05)
Sony
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イーディー・ゴーメはボサノヴァが一番似合う、と先日書いたが、もう一つ似合ってた。本作の「Canta en Espanol」だ。トリオ・ロス・パンチョスとの共演作。

最近ラテンに夢中だが、よくよく思い返せば、高校時代からラテンの血は身体の中に流れていた。
同級生達と下校中、立ち寄ったレコード屋で、皆がツェッペリンやヴァン・ヘイレンの棚に群がってワイワイやっていたとき、1人離れて、フリオ・イグレシアスのコーナーを見ていたのが僕だ。それに気づいた同級生の白い眼! もっと昔に生まれていたら、連中だってきっとマンボとかがカッコイイと思えたはず。

スタンダードを歌うイーディーは、あまり好みではなかったが、スペイン語で歌う彼女は、ラテンのほのぼの感がよく滲み出て、哀愁の中にホッとするものが。こうした小編成による緊密さが好きだ。ずっとテーブルの傍に来て歌ってて~、って感じ。

ラストの「Amor」は、それこそフリオから習った歌。懐かしい~。以下の映像(静止画)を眺めながらどうぞ!
♪アモー アモー アモ~~
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また、過去のイーディーの記事にセブンスターのCMでかかっていた「The Gift」のリンクを追加しました。フルで聴けます。古い人ならご存知のはず?!

男の子のように/カーリー・サイモン

Boys in the Trees Boys in the Trees
Carly Simon (1990/10/25)
Elektra
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カーリー・サイモンの大ファンだが、彼女の傑作アルバムってどれだろう。
元々幅広い音楽性を持ち(幼少時、ガーシュウィンやロジャース&ハートが自宅に訪れるような恵まれた家庭に育っている。)、アルバムの性格も個々に違うが、全盛期の'70年代の中から一つ選ぶなら、上記の邦題「男の子のように」かな。色っぽいジャケットもいい。プロデューサーはアリフ・マーディン。

①はマイケル・マクドナルドとの共作「ユー・ビロング・トゥ・ミー」。タイトルの意味そのまんまの歌詞内容で、当時の夫ジェイムスに宛てているとしか思えないのだが。
♪あなたが他の人にモテるってこと、何も今さら証明しなくていいのよ
私にはわかるから、ダーリン、私にはそれはよーくわかってるのよ
彼女に言っておやりなさい、私があなたを愛してるんだって・・・・(対訳:山本沙由理 より)

②は表題作。幽玄な雰囲気の佳曲。④の「愛をいつまでも」はエヴァリー・ブラザーズのヒット曲を、ジェイムスとカヴァー。⑤はアフリカン・リズム的なプリミティヴでユーモアのある曲。
⑦はB面トップにあたる曲で、「ユー・ビロング・トゥ・ミー」と対になるタイプの曲。⑨の淡々とした中の、たおやかなカーリーのヴォーカルが色っぽい。⑩はジェイムス作のR&B。⑪はラストにふさわしいララバイのようなワルツで締めくくられる。

同アルバムから以下の曲を30秒ずつ試聴できます。

トリオ2/ドリー・パートン、リンダ・ロンシュタット、エミルー・ハリス

トリオ2 トリオ2
ドリー・パートン、リンダ・ロンシュタット 他 (1999/03/25)
イーストウエスト・ジャパン
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このアルバムは美しい。好んでよく聴いた。
ドリー、リンダ、エミルーの各ソロ・アルバムは最低でも1枚ずつは持っているのだが、結局3人が集まったこの「トリオ2」を最も愛している。ハーモニー・ワークがきれいなのだ。
ニール・ヤングのカバーや、エミルーがドロレス・ケーンのアルバムで共演した「ユール・ネヴァー・ビー・ザ・サン」を収録。

リンダ・ロンシュタットを好んで聴く大方のリスナーは、彼女の'70年代のロック&ポップスから入ってきていると思うが、リアルタイムでなかった僕にとっては、メキシカンやジャズ・スタンダード、そしてこのカントリー・アルバムのような、ルーツ・ミュージックが主にきっかけになっている。

私的に最も好きなヴォーカルはドリー・パートンかな。エミルーの声は、か細いようでもライブ盤を聴けば、しっかり歌っているのが分かる。
このアルバムでは、リンダに比重がかかっている。実際、彼女の別ソロ・アルバムと重複する曲が多い。この後、リンダドリーを除いて他の2人がアルバムを制作しているそうだ。リンダドリーをハミゴにしたのかどうかは分からない。

前後して「トリオ(1)」も購入したが、まだちゃんと聴いていない。ついつい手に取るのが、こちらの「2」のほうだ。

Like an Old Fashioned Waltz/サンディ・デニー

Like an Old Fashioned Waltz Like an Old Fashioned Waltz
Sandy Denny (2005/06/07)
Island Remasters
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ジャケ買いをしたアルバムだったが、多少の予備知識はあった。元フェアポート・コンヴェンションの女性ヴォーカル、そしてメアリー・ブラックが敬愛するイギリスのシンガー&ソングライター。
初めに中古LPで買って、CDで買い直したが、レコードで聴くほうがしっくりくる。まさにオールド・ファッションな暖かいサウンドなのだ。

ブリティッシュ・フォークはほとんど知らないのだが、アイルランド系に比べて何処となく湿っぽい音の感触イメージを持っている。サンディー・デニーに感じる魅力は、その熱を感じるヴォーカル。歌心の熱が伝わるのだ。
残念ながら30歳そこそこで、彼女は自宅の階段から転落して亡くなってしまっている。ということは一種、哲学的ともいえる楽曲の数々は、ほとんど20代で作られ、歌われているのだ。

'73年録音の本作はしっとりしていて、ストリングスが充実。他人の曲を2曲歌っているが、リラックスしていて、自作に見られない味わいを聴かせる。シンガー&ソングライターが他人の曲を歌うと、別の新鮮な側面をうかがわせることがしばしばある。

HAWAIIAN VIBES~BEST of KA’AU CRATER BOYS

HAWAIIAN VIBES~BEST of KA’AU CRATER BOYS HAWAIIAN VIBES~BEST of KA’AU CRATER BOYS
カアウ・クレーター・ボーイズ (1997/06/04)
トライエム
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だいぶ前に、歯科通院していると書いたが、実はまだ通っているのだ。4ヶ月目。ほぼ一日おきの通院。一通りメンテし直してもらう経過上、これだけ長期化しているわけだが、痛感したのは顕微鏡で丁寧に根の治療をする医者がベストだ。これがおざなりだと、後々化膿して結局再治療の憂き目にあうのだ。かつて通った医者はどこも肉眼治療だった。今の医者は治療費もかかるが、しっかり根の清掃をして、薬を充填し、あらためてレントゲンで確認してくれるから、安心できる。

今日、歯の一部分の抜歯があり、辛かったのだが、術後から急に鼻の通りがよくなった。歯が鼻を悪くしていたらしい。ここ数年の慢性的な蓄膿の原因は歯だったのだ。風穴が空いたみたいに、術後の出血と穢い膿が逆流するように鼻から出てきてびっくり。身体の中はパーツとパーツで繋がっているとつくづく実感。

キタナイ話でしたので、爽やかなハワイアン音楽を。
カアウ・クレーター・ボーイズは、とっくに解散しているハワイの男性デュオだが、僕のお気に入りで今でもよく聴く。ハワイのレコード・ショップであれこれ試聴して一番気に入ったのが、彼らのCDだった。

上記の盤は、日本発売用に独自編集されたものだが、真のオススメはThe Best of the Ka'au Crater Boys / Ka'au Crater Boys。特にUS盤しか収録されていない「You Don't Write」は大好き。ギターとパーカッションを基本に、簡素ながらよく練られたアレンジで、丁寧に聴かせる。二人のルックスはこわもてだが、音楽はかわいい。幼なじみだそうで、ハモリもバッチリだ。
以下2曲を。
1曲目はそのお気に入りの「You Don't Write」。2曲目は、シルヴィ・ヴァルタンの歌唱で先に知っていたけれど、彼女がオリジナルなんでしょうか?


エラ・アンド・ルイ/エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング

エラ・アンド・ルイ(紙ジャケット仕様) エラ・アンド・ルイ(紙ジャケット仕様)
エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング、エラ・フィッツジェラルド 他 (2004/09/01)
ユニバーサルクラシック
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オールタイムで聴くことのできるアルバムはそんなに多くはない。大抵は、アルバムには一貫したコンセプトがあり、リスナーは嬉しい気分の時、また、ちょっと落ち込んだりした、その時々によって聴きたいアルバムを手にする。

「エラ・アンド・ルイ」は、どんな時間・気分・場所でもピタリとくる大らかなフィーリングで満たされている。まるでルイ・アームストロングとエラ・フィッツジェラルドが少年と少女に戻ったような天真爛漫さで、キラキラしたデュエットを聴かせてくれるのだ。明るいけどしっとりしているから、哀しい時でも1人で聴いていられる。

このアルバムのことは学生時代に試聴したきり忘れていたが、iTunesがきっかけで、ダウンロード購入。にも関わらず、タワレコでこのCDのでかジャケ盤(いわゆるLPサイズのジャケット再発)を目にした途端、また購入。名盤については、こういう重複買いをついついしてしまう。そのうちカーリーの紙ジャケ盤が再発されたら、きっと買っちまうんだろうな。

クリスマス・プレゼントに僕の好きな藤城清治の影絵本をくれた人へのお返しに、このCDを贈った。どんな時でも聴けるし、ジャズの定番だから多少趣味が違っても大丈夫かな、と。

真昼の空の下でも、ひとりぼっちの夜でも、機会があればどうぞ。

コレクティッド/メアリー・ブラック

Collected Collected
Mary Black (1994/06/13)
Grapevine
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(メアリー・ブラックの日本盤CDご購入の方はこちらへどうぞ)

アイルランド旅行は、行き帰りの際の一泊ずつしか予め予約をしていなかった。滞在中の行き先は決めていなかった。
ふらり訪れた東海岸のウィックロウという土地は、こじんまりとした美しい家並みの町。ベルファスト出身のヴァン・モリソンがアメリカからの帰郷の際、自宅購入の候補地にしていたという。

当時はインターネットがなかったから、着いた駅最寄の宿泊案内所でこちらの条件を提示して、適当なB&B(ベッド&ブレックファースト)を紹介してもらう。
案内所でもらった地図の指定どおりに真っ直ぐ歩くと、きれいな邸宅が見えてきた。ここが当夜の宿だ。
老姉妹とおぼしき2人の女性が営むB&Bは、海沿いに建ち、隣りはゴルフ場。庭に囲まれたとても穏やかで素敵な環境だった。ダイニングのラジオからはのんびりカントリーが流れていた。

落ち着いてからは、海沿いのウィックロウ城跡や丘を散策し、小さな店でアラン・セーターを買ったら、それだけですっかり疲れてすぐにベッドに突っ伏してしまった。
忘れられないのが、明くる日の早朝、トイレの窓から見た東海岸の朝焼け。絶景だった。トイレから見るのがもったいないくらい。

ここが初めて利用したB&Bだった。ベッドも快適で朝食もおいしかった。
出発の際、ガイドブックに書いてあるとおりに、幾ばくかのチップを枕元に置いておいた。
今しも立ち去ろうとすると、階上から"Japanese gone?"という声が聞こえ、老女達が慌てて降りてきた。お金を忘れているわよ、と僕に言うのだ。
いえいえ、それはチップですよ、というと「まぁ、私達にチップを?」と2人してとても喜んでいた。飾り気のない人柄だ。
ついでに列車の時刻表を確認させてもらい、いざ、スーツケースを転がせた。

赤毛のサァール/ドロレス・ケーン&ジョン・フォークナー

Sail 遵マg Rua Sail 遵マg Rua
Dolores Keane & John Faulkner (1993/01/05)
Green Linnet
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FC2のブログの音楽ジャンルのスレッド一覧を見ると、どれもこれも流行りのアーティストばかり。ワールド・ミュージックのスレッドを立ててみた。
多分、投稿する人、少ないだろうなぁ。

至福を味わえるアルバムはそう多くないが、ほぼ全曲アイルランド民謡が収録されたドロレス・ケーン&ジョン・フォークナーの「赤毛のサァール」は、外つ国の我々日本人にもその瞬間を与えてくれる。

イングランド人のジョンと、アイルランドのゴールウェイ出身のドロレスは当時、夫婦で演奏活動をしており、まるで円満な生活を反映したかのような充足感に満ち溢れた音楽だ。ドロレス・ケーンのアルバムは全て持っているが、今作が最も甘美さを湛えているように思う。
現在、残念ながら夫婦は離婚しているが、その後も共に活動をしている。しかしドロレスの声も衰え、最近作の情報は聞こえてこない。

ドロレスはトラッドを叔母のリタとサラから口承で教わっている。ふだんCDやTVなどのメディアから耳コピするしかない我々にとっては、素朴にして豊穣な音楽環境に憧れを抱く。今作には叔母のヴォーカルも収録されている。

映像は、(向かって左から)エミルー・ハリス、メアリー・ブラック、ドロレス・ケーンによる美しいハーモニー。

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Flor de Amor/オマーラ・ポルトゥオンド

Flor de Amor Flor de Amor
Omara Portuondo (2004/07/13)
World Circuit/Nonesuch
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ラテンにすっかりハマッてしまった。
前回、オマーラCD紹介記事を書きながら-フルーチェを食べながら-、久々にオマーラのしっとりした歌を聴いていると、あらためてキューバ音楽っていいなぁ、と。

そして一気に、遡るようにここ数日の間、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ関係のCD・DVDをレンタルしてきて一通り聴いたのだが、どうやら僕は、このオマーラ・ポルトゥオンドに限って好きみたいだ。

映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の中で、オマーラより露出の多かった老齢の男性歌手、イブライム・フェレールも驚くほどピュアで伸びのある声質だったが、ソロ・アルバムを通しで聴くと、ややプロデュース過多な印象を受けた。もっと素朴な方がいい。(といっても、イブライム他、ブエナ・ビスタ関係のミュージシャンはここ数年の間に、軒並み亡くなってしまっているようだ・・・)

オマーラのほうは公式サイトを見ると、最近でもバルセロナでライヴを行っているようだし、元気そうだ。1930年生まれだから、今年で77歳!

彼女の良さを再認識し、2004年発売の最新アルバム「Flor de Amor」を早速買って聴いているところ。基本的に前回ご紹介したソロ・アルバムの路線と大きくは変わらないクラシカルで上品な味わいのある編曲と歌唱だ。アコースティック・サウンドは贅沢で気持ちいい。
前回のブエナ・ビスタのレコーディングでは、天井にマイクが取り付けられ、クラブで聴くようなムーディーな残響が施されていたが、今回のはダイレクトに録られている分、壮大ではない代わりに親密さのあるサウンドに仕上がっている。

いずれにしてもオマーラのヴォーカルがすべてだ。彼女の抑制の効いた艶のある声ひとつで音楽が引き締まる。キューバの大人の魅力を感じたい方には、迷わず彼女のCDをお薦めします。

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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・プレゼンツ・オマーラ/オマーラ・ポルトゥオンド

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・プレゼンツ・オマーラ ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・プレゼンツ・オマーラ
オマーラ・ポルトゥオンド (2000/06/21)
ワーナーミュージック・ジャパン
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いまフルーチェを食べながら記事を書いている。時々、フルーチェをドカ食いしたくなるのだ。特に、オレンジ味。これだけを買いに、スーパーにダッシュすることもある。
箱の裏には4人分と記しているが、牛乳と混ぜたボールごと一気に食したい衝動に駆られる。・・・とりあえず小分けにするか。でも、きっとすぐにお替りしてしまう。

オマーラ・ポルトゥオンドは、来日当時すでに70才になっていたと思う。キューバを代表する女性歌手である。
歌手の歌声は加齢とともに次第に衰え、かすれて伸びがなくなったりするものと思っていたが、このオマーラは年齢を全く感じさせないほど、艶やかでたっぷりとした大らかなヴォーカルだ。
しかも、大歌手にありがちな押し付けがましさなどなく、抑制が効いていて何度も聴きたくなる。

きっかけは、キューバの老齢ミュージシャン達を描いたという「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。ヴィム・ヴェンダース監督のこの映画を僕は未だ観ていないが、ここに登場するオマーラのソロ・アルバムが発売されると知って、女性ヴォーカル好きの僕は、こちらに飛びついたのだった。

ボレロ、マンボ曲などを主に歌っている。他にジョージ&アイラ・ガーシュウィンの代表曲「The Man I Love」をスペイン語で。陽気で、哀調を帯びたキューバ。控えめなストリングスとラテン・バンドを従えたオマーラの歌唱はエネルギッシュで、そしてとても上品だ。

来日時は河内長野市内のホールで聴いた。本当に元気な女性で、足を上げまくって歌いまくっていた。陽気な普通のおばちゃんだ。お婆ちゃんにはとても見えない。僕も友達と腰振って踊ったね。
彼女の歌を聴くと、年の取り方は自分次第なんだ、って思うよ。

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sake moge Flickr(オリジナル写真集)                   ●手さぐりのリボン結び(オリジナル楽曲集)

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 シャケ/YASUHISA

Author: シャケ/YASUHISA
男性 昭和40年代生まれ

愛猫カオ(ロシアンブルー)と同居
常にマイブームがないと生きていけない

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