ザ・チーフタンズ来日

週末、ザ・シンフォニーホールでザ・チーフタンズのコンサートがあるのだけれど、行けそうにない。チケットはまだ残っているようだ。ゲストは元ちとせらしい。

アイルランドの長寿バンド、ザ・チーフタンズについては以前の記事でも、ヴァン・モリソンがらみで触れた事がある。グラミー賞を何度も受賞している民族バンドで、初めて購入したアルバムが、クリスマス曲を網羅した「The Bells of Dublin」だった。親しみやすくて、入門用にはいいと思う。

The Bells of Dublin The Bells of Dublin
The Chieftains (1991/07/01)
RCA Victor
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イリアン・パイプ、ボーランなどの民族楽器編成が特徴。(打楽器のボーランは、過去に趣味で習い始めたが、すぐに挫折してしまった。)インスト・バンドであるが、大御所シンガーをゲストに迎えた企画アルバムも数多くある。マリアンヌ・フェイスフル、スティング、ジャクソン・ブラウン、リッキー・リー・ジョーンズ、矢野顕子、等々。

ライヴには二度ほど行ったが、ダンサーを迎え、アイリッシュ・ダンスも披露される。あの「リバーダンス」で繰り広げられた、いわゆるタップダンスである。これもいつか習ってみたいのだが。

The Chieftains(アイリッシュ・ダンスを交えたライブ映像)



The Chieftains(アイルランド風景とメンバー・ソロ映像)

大阪市内の靭公園近くにある「羽山料理店」に女友達と行った。ここも旨かった。3品注文しただけで、腹いっぱい。僕はアイルランド贔屓にちなんで、ギネスをもう一杯。

彼女は今夏、一人で東欧へ旅行するらしい。ポーランド・チェコ・ハンガリー・クロアチアなど。旅の経験は彼女には適わない。
僕の場合、コンサート鑑賞目的がないと、海外旅行に行く気がしない。観光目的だけでは、つまらない。実際、ガイドブックの写真のほうがキレイだった、なんてガッカリする事もあるだろう。コンサート・ツアーを追っかけながら、ついでに観光すればいいのだ。まぁ、そんな旅程に賛同する人もいないから、一人旅となるわけだが。

一人旅は身軽で、旅程変更も気ままに出来るが、デメリットを感じる時もある。税関だ。
僕のような年代の単独旅行は、チェックされやすいらしい。ツアー客に紛れて後に続いたら僕だけ遠目から止められる。前もってマークされるらしい。
オランダ帰りの時は、「なぜ、オランダだけ旅行されたんですか?」と割りとしつこく質問された。オランダでは一部ドラッグが合法だ。だから不法所持していないか調べられるのだ。「メアリーのコンサートを追っかけてたから」と答えても通用しない。オランダへ旅する人なら、大抵は、ベルギー、ルクセンブルグなどベネルクス三国をついでに回ってくるのが一般的だから。
スーツケースを開けられたって他愛もないものである。ゴロゴロ転がり出したのは、ゴーダチーズ・検疫済みのチューリップの球根・ミッフィーちゃんの木靴・ゴディバのチョコばかりである。
「行っていいですよ」とにこやかに放免してくれた後も、係官は立ち去る僕の後姿まで見ている。フラフラ歩いていないかチェックしているのだ。まぁ帰国時は、頬からも無精ひげがボサボサに生えて、かなり怪しい風貌になっていたのは確か。

オーストラリアでは、入国時に単独検査を受けた。「あなたは、あっちね」と人気ない淋しい検査場所へ連れて行かれるのだ。オーストラリアは食料持ち込みにうるさく、申告していなかったカ○リーメイトが取り上げられた(後で返してくれた)。
入国目的をしきりに訊かれた。コンサート目的と答えると、自分がミュージシャンと間違われてしまい、メアリー・ブラックのチケットを提示すると、「こんな人知らない」と余計怪しまれてしまった。そのうち係官が3.4人も集まってきて「メアリー・ブラックって知ってるか?おい」などと、首を捻り合っている。アイリッシュの歌姫を知らぬ税関のオージーどもめ!
しかし、運良くチケットに前座として国内シンガーのシェーン・ハワードの名が小さく載っていて、「あっ、俺知ってる」と叫んだ係官が何やら歌い出した。「ああ、その曲なら俺も知ってる」と他も続いて合唱しはじめ、最後は和やかなうちに放免となった。

ノー・フロンティアーズ/メアリー・ブラック

爽やかな夏

とても気分を変えたい気持ちなので、メアリー・ブラックの音楽を。「落ち込んでいる私に、夏があなたを届けてくれた」っていう内容の歌。
近々、海外追っかけの記事も書きます。

Summer sent you/メアリー・ブラック

コンフィダント・絆/作・演出 三谷幸喜

  • 2007/05/20 00:43
  • Category: 演劇
いやぁ、面白かったです。どう面白いのかを、どう文章にすればいいのか・・・。
現在、シアターBRAVA!で上演中の「コンフィダント・絆」、友達に誘われるまま、観に行きました。三谷幸喜作品の舞台鑑賞はこれが初めて。

パリの共同アトリエを舞台に、4人の画家と1人のモデルによる、恋と画才を巡る確執などを描くコメディー。出演は中井貴一(スーラ)、寺脇康文(ゴーギャン)、相島一之(シュフネッケル)、堀内敬子(ルイーズ=女性モデル)、生瀬勝久(ゴッホ) 。

絵心のない僕でも、そこそこ画風の違いくらいは分かる、実在の有名画家達である。
パンフレットは購入しなかったので、作品に関する資料は全く手元にないが、キャラクター造形は、パロディー化しつつも、忠実に再現されているようだ。

スーラ役の中井貴一は生で見るときれいな面立ちをしている。ところがその端整なイメージは、舞台進行とともにとことん奥ズレしていき、可笑しくてしょうがない。俳優って凄いねぇ。
5人の各登場人物にスポットを当てるエビソードが均等に用意され、ドタバタ劇のようでも、最後にはいい塩梅に収束されていく。三谷作品については、ほとんど知識がないが、作風には昭和の匂いがする。最近の邦画も、昭和モノが多いらしい。平成と違い、昭和にはジェネレーション・ギャップのない笑いがあると思う。

3列目ど真ん中の座席だったので、役者の表情がよく見えた。その分、構図がつかみにくいが、芝居はやっぱり近いほうがいい。
前半部だけでも満足するほどの充実作品。どうやって台本を書くのだろう。客席には笑いが満ち溢れ、満場の大喝采だった。

ドリスからエラへ

学生時代に知り合った友人が、ドリス・デイとエラ・フィッツジェラルドのファンだった。
ドリス・デイについては、僕は高校時代に1枚だけベスト盤LPを買って、愛聴していたが、エラ・フィッツジェラルドは学生の頃に聴いても、まだぴんとこなかった。恐らくアドリブの効いたジャズ・ヴォーカルは、ポピュラーばかり聴いていた僕には覚えにくく、一緒に合わせて歌いづらかったからだと思う。まだまだジャズにはついていけなかった。

その友人が、「エラに較べればドリス・デイはそんなに歌が上手くない」と評するのが、理解できなかった。日本人には馴染みやすいチャーミングな歌声とメロディー。ドリスの場合、ジャズ・ヴォーカルではないのかもしれないが。
ドリスの僕の推薦盤は、全編アンドレ・プレヴィンのピアノ伴奏が洒落た「デュエット」。たまにベースとリズムが入る曲もあるが、ほとんどステレオの右には、ドリスの歌だけ・左はピアノだけの、簡素なアルバムである。CD化は待望だった。

Duet Duet
Doris Day、Andre Previn 他 (2000/01/31)
Sony Budget
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ジャズのスタンダードさえも、なかなか聴き入るきっかけがなかった僕だったが、名歌手といわれるアーティストの名盤だけは押さえておこうと、最初にジャケ買いしたエラのアルバムが、「Like Someone in Love」だった。
しばらくは、なんとなく聴き流していただけだったが、繰り返すうちにジワジワ、その音楽の良さが染みてきた。どうやらエラの名盤の中でも、かなりシブめのアルバムだったようだが、カウント・ベイシーのオーケストラのようにゴージャスではない、シルキーなストリングス・アレンジとエラの歌声が、柳のようにたおやかに響くのである。

Like Someone in Love Like Someone in Love
Ella Fitzgerald (1991/12/03)
Verve
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現在、エラのCDは40-50枚ほど集めている。最初に聴いた盤が、やはりインパクトが強いのか、「Like Someone in Love」は今でも時々取り出して聴いている。ジャズ音痴の僕が、友人の言ったドリスとエラの資質の違いに、ようやく気づいたところである。

Ella Fitzgerald Sings "Misty", 1965.

ケンプのベートーヴェン

クラシック音楽からすっかり遠ざかっているが、久しぶりに手持ちのレコードから聴きたくなったのは、ヴィルヘルム・ケンプのベートーヴェン、ビアノ・ソナタだった。

ベートーヴェン:Pソナタ全集 ベートーヴェン:Pソナタ全集
ケンプ(ヴィルヘルム) (2000/02/23)
ユニバーサルクラシック
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ベートーヴェンの音楽は、交響曲「運命」のように激しく、情熱的なイメージが大きく占めるかもしれないが、ケンプの演奏は柔軟で、慈愛に満ちた印象を受ける。
ジャケット裏の解説によると「平静なる心は、何にもましてもっとも強い力をもつ」というケンプの言葉が書かれている(解説:渡辺学而)。肩の力の抜けた優れた演奏をするケンプでも、若い頃は力任せに弾いていたというから、人間は年を取る意味があるものだと思う。が、成長のためには大変な努力も伴わなければならないのだ。

クラシックピアノを習っていた時期、ベートーヴェンの「悲愴」「月光」「テンペスト」のようなロマンティックな有名曲よりも難曲だと思ったのが、ピアノ・ソナタ第15番の通称「田園」だった(交響曲の「田園」とは別曲)。淡々とした3拍子のリズムの簡素なメロディーで、譜面づらは簡単そうだが、感情移入だけで弾き通そうとするとリズムが崩れる。また、リズム・キープを意識すると、今度はメロディーの流暢さを壊してしまう。ケンプの弾く「田園」には憧れたものだ。
ケンプの言葉をもう一つ。「成熟してゆくことほど美しいものはない」

ヴィルヘルム・ケンプの試聴はこちら
Wilhelm Kempff plays Beethoven's Moonlight Sonata mvt. 1

ブリティッシュ・トラッドの魅力

以前ご紹介したブリティッシュ・トラッドの女王、ジューン・テイバーの新譜が発売された。

Apples Apples
June Tabor (2007/04/17)
Topic
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ジューン・テイバーの音楽の魅力は、一度聴いた限りでは印象が地味で、なかなか伝わらないものかもしれない。けれども彼女の、背筋をピンと伸ばしたような凛としたヴォーカルに、まるで自律神経のバランスが取れていくような静謐を感じるのだ。

楽器編成は主にダイアトニック・アコーディオン、ピアノ、ヴァイオリン、ダブル・ベースなど。レーベルのTopic recordsは、過去の現地録音によるトラッド音源を収録した全集なども発売していて、ジューン・テイバーのシンギングは、現代の音源として今後の貴重な資料になっていくと思う。

それにしても、ケルト圏のトラッド(伝統歌)は一体幾つあるのだろう。まだまだ知らない曲が沢山ある。作者不詳の歌の数々は、口承によって歌い継がれたゆえに、バージョン違いがある(例:ダニーボーイ、ロンドンデリーの歌。二つは歌詞違いの同じメロディーである。)。ジャズ・スタンダードのバージョン違いを楽しむように、興味が出てきたら系統的に他のシンガーへと裾野を広げていくようになる。トラッドの魅力にハマったら止められない。

june過去に発売された彼女のボックスセット「Always」に、「behind the wall」という曲が収録されていて、てっきりこの曲もトラッドだと思い込んでいたら、トレイシー・チャップマンのカバーだった。前後してトレイシーの原曲を聴いてみたところ、全く異なる解釈だった。恐るべし、ジューン・テイバー。

新譜の試聴はこちらで可能。

ちあきなおみの復活を願う

子供の頃、EP「喝采」を買ってもらって好んで聴いていた。その後、興味がアイドルへ移行し、ニューミュージックや洋楽を経て、再びちあきなおみを好きになったきっかけは「紅とんぼ」だった。

吉田旺・船村徹の作品だが、僕が最初に聴いたのは、アルバム「喝采~紅とんぼ・吉田旺 参分劇」に収録されたシャンソン・バージョンの方であった(編曲:倉田信雄)。これがシングルの演歌調と違い、実に洒落た仕上がりなのだ(現在、このアルバムは廃盤とみられる)。

ワールドミュージック的な展開を見せたアルバム「かげろふ~色は匂へど~」では、当時流行したランバダも取り入れている(これも廃盤の模様)。シャンソン・ブルース・ジャズetc.…何を歌ってもサマになる、陰影的なムードを醸し出す独特の女性シンガーは、他にそうはいないだろう。

これくしょん~ねぇあんた~ これくしょん~ねぇあんた~
ちあきなおみ (2000/06/01)
コロムビアミュージックエンタテインメント
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彼女の活動休止後、ブームが再燃した時があり、売り切れ続出したコロムビア時代の6枚組CD「ねぇ あんた」は、僕も奔走して買ったものだ。
「四つのお願い」「円舞曲」いいねぇ。

過去の紅白歌合戦での「夜へ急ぐ人」は、ちあきなおみ究極のパフォーマンスである。大晦日にふさわしい曲とは思えないが、こんな作品を他に誰が歌えるというのだろう。失礼なのは、彼女が歌い終えた後、すかさず白組の司会者が「何とも気持ちの悪い歌ですね」などと言うのだ。

ハリスの新譜は異国情緒たっぷり

haris2

ギリシャのハリス・アレクシーウは、本当に歌のうまい人で、現時点での最新アルパム「SOUR CHERRY & BITTER ORANGE」は、地中海あたりの風景を想起させる、素晴らしいアコースティック・サウンドだ(アマゾンでも取り扱っていません。僕はこちらで購入しました)。
年齢不詳で、デビューして35年以上になるという。日本デビュー盤となった「祈りをこめて / ハリス・アレクシーウ」でファンになってから、彼女のアルバムはかなり集めたが、毎回アプローチが変わっていて、今なお果敢に音楽を作り続ける歌姫である。

「祈りをこめて」は、斬新なデジタルサウンド(ピーター・ガブリエルの影響か)にも関わらず、ギリシャ風味たっぷりの情緒があふれ、緩急自在にこなす。アコースティックもデジタルもマッチするセンスの高い音楽性は、やはり長いキャリアに裏打ちされたものだろう。

日本では、どうしてナナ・ムスクーリばかり売られているのだろう。ハリスのCDは、なかなか手に入らない。有名曲を安っぽいアレンジで歌ってるナナよりハリスの方が絶対いいのに。

Haris Alexiou - To Anestaki (live, 2002)

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 シャケ/YASUHISA

Author: シャケ/YASUHISA
男性 昭和40年代生まれ

愛猫カオ(ロシアンブルー)と同居
常にマイブームがないと生きていけない

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