FC2ブログ
2021/06/11

カーリーの同主調と平行調

・近年、指の関節に違和感が出ていて、ピアノから遠ざかっていたが、先日に鍵盤修理してからポツポツ弾いてるうち、痛みが治りつつある気がする。動かしたほうが良かったのか?

・参考までにSpotifyでエッシェンバッハが弾く『ツェルニー40番』を試聴したが、速過ぎて唖然。作曲者の指示通りのテンポだと、超絶過ぎて旋律の良さが伝わらないんじゃないかなぁ。同演奏家が弾く他の練習曲集『ブルグミュラー』は無難なテンポだったから、ツェルニーは速弾きもテクニック向上の趣旨のうちなんでしょうなぁ。一生かけても私には無理だ。

20210610

クラシックの練習だけだと、扱うハーモニーが限られてしまうので、気分転換にカーリー・サイモンの譜面でパラパラと遊ぶ。映画『ジス・イズ・マイ・ライフ』の主題歌「Love of My Life」って、譜面で追うとますます良い曲だなあ。

【ハル・レナード社『Carly Simon Greatest Hits』より引用】
20210610(1)

サントラ担当ということで劇的な展開を意図して、楽曲の途中、転調しますが、これが同主調の転調(ニ長調→ニ短調)で、ヴォーカルのメロディに巧みに合わせて、B♭→C→Am7→Dm(ニ短調)(※画像)へと転調します。
転調後、マイナーキーは束の間、直ぐに平行調であるヘ長調のハーモニーに落ち着き、下属和音(ここではB♭maj7)でクライマックスへと。
しかし、そのあと主和音のFに落ち着かず、元のニ長調に戻るんですね。キーが戻っただけなのに、転調を経てスケール・アップした印象を聴き手に与える。

20210610(2)

この曲はアウトロを付けず、歌の終わりのまま終止しますが、AからDへと野暮ったくするのではなく、あいだにEm7を挟む(※画像)だけで、洒落た余韻をもたらす。曲を聴き流すだけでも普段充分楽しめますが、あらためて譜面で確認すると、カーリーって、やっぱり頭いいわぁ。

https://youtu.be/iJAD9ptfgYs
2021/02/17

初期4枚の編集盤

20210216

先日の大坂選手とムグルッサ(スペイン)の試合はクオリティ高かった。負けるんじゃない?と思う場面が何度かあったが、彼女、ビッグになって女子サッカークラブのオーナーにもなって、多岐に渡る活動も自身の試合のマネージメントにしっかり還元されている感じ。明日は大一番の対セリーナ戦ですよ。

画像のレコードは昔、中古屋で衝動買いしたカーリー・サイモンの2枚組編集LP。これは初期4枚分のダイジェスト収録となっています。日本国内向けでしょうか? ジャケがいかにも使い回しの引き伸ばしたボケ写真。
音質はイマイチかな。もともとCDで所有している1stの『Carly Simon』と2nd『Anticipation』に限っては、カーリー好きのぼくですが、ヘビロテするほど聴き込んでこなかったので、LPの蒐集はこの編集盤で妥協することにします。

先日、ガーディアン紙がカーリーのベスト・ソング20曲を選出していました。これは、彼女の全アルバムから満遍なく佳曲も含め選考されていて、なかなか好感が持てる結果となっています。2位に選ばれた「Why」だけ、ぼくの趣味じゃないけど、他は納得。おっと、「(We Have) No Secrets」が入ってないじゃないか!

▼We Have No Secrets
https://youtu.be/4aMGK19UlmA
2020/10/07

唯一のライヴLP

20201006

これもアナログで見つけて思わず中古入手。カーリー・サイモン1988年のライヴ盤『Greatest Hits Live』。アリスタ移籍第1弾のアルバム『Coming Around Again』発表後、彼女が現在も居住する高級別荘地、マーサズ・ヴィンヤードでの野外ライヴの収録。
カーリーのアナログ盤は、同じくアリスタから1990年のジャズ・スタンダード盤『My Romance』まで出ていたようだ。この辺りの盤はCDと並行して発売されたため希少で、現在ではプレ値が付いてしまっているようだ。

当時の新作からの選曲を中心に、過去の大ヒット曲「You're So Vain」他、映画作品では『007/私を愛したスパイ』主題歌「Nobody Does It Better」、『心みだれて』主題歌「Coming Around Again」を収録。
このアルバムもぼくはCDで聴き、近年、K2HDマスタリングとして発売された高価なCDで買い直したが、この中古LPが最も臨場感がよく出ている。K2HDマスタリングの音は確かに向上を確認できたが、レコードはもっとワイドに広がる感じ。

楽曲発表から10年以上を経たパフォーマンスも多く含まれ、当時よりブラッシュアップされたアレンジで、リアルタイムに聴いたファンは感慨深かった事だろう。ぼくは、のちに同内容のVHSビデオを観て、音楽はもちろん、彼女のステージ・アクションも合わせてすっかり魅力に取りつかれたものだった。
このビデオ作品以降の映像作品としては、ジャズ・コンサート、グランド・セントラル駅のライヴがあるが、ライヴ・アルバムとして発表されたのは本作のみ。本ライヴをカーリーと共同プロデュースし、ベース&アコーディオンも弾いた"T-Bone" Wolkは既に死去している。

▼The Stuff That Dreams Are Made Of
2020/10/01

カヴァーよりスタンダード

20200930

錦織選手は2回戦敗退。約8年ほど彼の試合をTVで観てきたが、今後は彼が一試合でも多くプレイできる機会があれば充分ではないかと。たとえフルセットで粘り勝ち出来ても次が、、という不安が付きまとう。個人的にワウリンカが勝ち上がってくれれば問題無し。

フォノケーブルに続き、RCAケーブルもベルデン製に一新。ずっと知らなかったがケーブル一つで音の雰囲気は微妙に変わるもんだね。慣れたオーディオ環境なら違いは分かる。音がより前へ出てきて、元気になった感じ。

Amazonでジェイムス・テイラーの今年発表の新作LP『American Standard』が、やけに安くなっていたので、CDから買い替え。Amazonでは、LPに限らず価格変動がしょっちゅうあるみたいだ。
当初、CD入手時の拙宅記事では、この新録の音処理に関してギターが硬質に聴こえ、内容は好きでも感触が好みでは無いと書いたが、アナログで聴くと全体が柔らかなウォーム・サウンドに包まれイヤ味なく、まとまって聴こえてガラっと好印象に。自分にとってこの聴感の違いは大きい。CDって、埃や静電気のパチパチノイズがしない以上に何か取り柄ある?と、つくづく思うこの頃。

10年ほど前に、ジェイムスは他人のロック曲を歌った『Covers』を出していますが、選曲は今作のほうが彼のヴォーカル・スタイルに合ってると思う。日本のファンは『Covers』に好意的意見だったが、本国ではAmazonレビューを見た限りでは結構辛口だった模様。オリジナルへの愛着ゆえでしょうか。
オリジナル・アルバムを期待した人には、今作は当てが外れただろうが、聴く程にアレンジの塩梅に納得。よく、アルバム中、変化を付けるため、曲毎にエフェクトを過剰にしたりする場合があるが、本作は固定フォーマットの中から、じわじわサウンドの表情の変化が味わえて、ずっと流していたくなるのだ。
2020/09/22

不定住の男

20200921

Google Discoverは普段、自分がよく検索するカメラやオーディオ機器の情報が自動システムの検知により送られてきて、便利ではあるんだけど、それらの情報の間にグラビアアイドルの記事が挟まれるのが鬱陶しい。なのでそのアイドル名の記事を表示せぬよう逐一、設定し直すのだが、またあらたにバストサイズの大きな娘とか次々登場してくる。これって、ユーザーの性別登録だけで勝手にお好み情報と判断して流してくるのかな? 失礼だなと思って使用中止。グーグル社に意見しておいた。

ジェイムス・テイラーのワーナー初期6作品のリマスターLP BOXセットをランダムに聴くうち、一聴してヒット性は低く地味な印象ながらも全体の雰囲気がとても良いと感じたのが4作目(通算5作目)の『Walking Man』(1974)。
彼にとって初の外部プロデューサーを迎えたアルバムで、ギタリストのデヴィッド・スピノザが担当。アレンジは二人の連名クレジットとなっている。
陽だまりを歩くような穏やかなテンポ感のプログラムは、従来通りのフォーク、ブルースの感覚を孕みつつ、いずれも不思議な聴感を残す。
オープニングでもある表題曲「Walking Man」だけ自分なりに訳してみた。訳しづらいくだりもあり、自己流解釈となるが、たぶん、内容は夢追い人の歌。暮らしのために生きるより、憧れの為に変化を続ける男の話。制作上のターニング・ポイントでもあり、ジェイムスのこの時期のスタンスと重なるようで興味深い。

【Walking man, walking man walks
Well, any other man stops and talks
But the walking man walks】
※James Taylor "Walking Man"