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2019/10/18

逆効果のディスク

前回記事のバリーのアルバム、当時はネットが無い頃で店頭購入したものだが、あらためてネット・レビューを見ると絶賛されてますね。なんか、今振り返れば、ぼくにとってあの音楽バーだけが、唯一バカにされた場所だったような気がする。何枚か、その店に持ち込んだディスクは、悉くコケにされた。テレーザ・クリスチーナの時なんか、たまたま珍しく居合わせた見知らぬ他の客に向かってマスターが、"こんな音楽だれも聴きませんよね?"と同調を促す。そしてその翌年には、目出度くクリスチーナが来日を果たすという。

とにかく客が来ない店で、一度"アジア人観光客にもPRしてみてはどう?"と意見してみても、"それは絶対イヤだ"と頑な。
閉店の決定後、店を訪れた際、少しおちょくってみた。"ぼくが通い出した店は、大抵つぶれるんだわ"と言うと、"ええーっ、ウッソー?!"と、のけ反りつつ、そういうジンクスは信じ込みたがっていた。ぼくが贔屓にしてきた店は、何処も今も続いてるけどね。



何でもmoraもハイレゾ配信開始するそうですね。ぼくはAmazonに落ち着くかなぁ、Echo Linkがあるから。これ、良い音出しますよ。
アレクサ対応の機器設置が前提となるために、オーディオファンにはスルーされそうだけど。かくいうぼくも、たまたま前世代のEchoスピーカーを安く買ったタイミングで、AmazonからHD配信サービスが始まり、ついでの連携でEcho Linkを揃えたまでで、そんなに期待してはいなかったのだ。

手持ちCDの音は、このEcho Linkと、つい先日入手したヘッドホンアンプの両方から出力して、好みに合うほうをエクセルにメモしていってる。かなりヒマがかかりますが。
大抵は、ヘッドホンアンプを介したほうが優位なのだが、稀に逆効果に感じたものが、画像のメアリーの『By the Time It Gets Dark (30th Anniversary Edition)』。

30年越しの再編集のためか、DACアンプを通してでは、ツギハギ感が丸分かりで、特にヴォーカルに烈しくリミッターをかけた痕跡あり。声が張り上がった箇所で、抑制した不自然な加工音がする。聴こえすぎの問題。
こういうディスクは、かえってスペックの高くない環境で聴くほうが良いみたいだ。稀なケースだろうね。
2019/10/11

メアリーのOrchestrated



メアリー・ブラックの過去録音にアイルランド国立交響楽団(RTE_NSO)によるフル・オーケストラ・アレンジを追加した新作『Orchestrated』が本日発売、Spotifyで早速試聴しました。

全11曲通して聴くと、さすがにちょっと疲れた。数曲ずつチョイスして聴くくらいでいいかな。編曲・指揮のブライアン・バーン氏は、良い仕事をしたと思う。
ダビング自体は、ポピュラー界では当たり前の事なので、ぼくはカーペンターズの新作『ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』も高評価してる。
ただ、メアリーの場合、予想した通り、オリジナルのリズム隊が抑制されているので、後からダイナミズムの追加するには限界を感じる。オケの打楽器要員によって、新たにドラムセットをホールトーンで演奏追加するわけにはいかなかったのだろうか。もしくは、そこまでしてしまっては、オリジナルのメンバーの演奏に失礼にあたるとの判断があったのか。

メアリーのヴォーカルは、経年隔てた音源とのドッキングによる不自然さを除いても、意外とフルオケとマッチしない声なんだな、と。歌い口があっけらかんとし過ぎているのだ。もちろん歌の巧さを再認識する機会にはなったのだが。やはりフォークの歌い方なのだ。
マルシア・ハワードとのデュエットにフルオケ追加した(4)「Poison Tree」での、マルシアのハスキーな声質が意外とオケにマッチしているところをみると、ポップス畑のシンガーとオケとの相性は、けして声量ではなく、むしろ声質との相性なのか、とも思う。
かのジョニ・ミッチェルの大作『トラヴェローグ』にしても、晩年のあのボソボソ語りの歌い口がサウンドの核を成していたのだから、今思うとすごい説得力だ。

逆に今作のメアリーの件で、原曲アレンジャー&ギタリストであるデクラン・シノットの凄腕も再認識。メアリーの特性をよく理解し、アコギを基調に隙間を作った抑制が利くアレンジは、アコースティック・サウンドにして映像美のようなインパクトをもたらした。

今作、最も大化けしたのは、既にシングルカットされている(2)『カロリナ・ルー(Orchestrated)』か。追加録音によって、リミックスによりオリジナル音源よりもヴォーカルが生々しいものも多いのでファンにとって聴き物ではある。関心ある人には歌モノのオーケストレーションの参考になるだろう。
2019/10/03

スペクタクルなカロリナ・ルー

Echo LinkでAmazon Music HDを聴くようになって、サブウーファーに同じように低音を振ろうと、手持ちCDプレーヤーをEcho Linkに繋いでみた。低域の輪郭が出て繰り返し聴いてきたCDが新鮮。
この環境で同じアルバムをCDとストリーミングで音質比較してみたが、ほぼ同等の感触。ストリーミングの高域にやや響きの不満が残るが、イコライザーで試行錯誤してみる。
先日から始まったばかりのこのサービス、感想は様々のようだが、音が悪い、という意見はどうかな。音源そのもののクオリティにバラつきがあるのであって、全体が提供する質はCDのクオリティ以上のものだ。
中には手持ちアルバムより品質が落ちるものも紛れてる。また、ジャケと中身のプログラムが全然違うとか。一気にこれだけ扱えば、ムラも出てくるのは仕方ないか。問い合わせて修正してくれればいいが。

アプリも少しずつ不満は出てきた。アルバムの曲をいったんランダムに再生すると、なぜか元の曲順に戻らなくなってしまう。アルバムの購入リンクは不要。このサービスのユーザーが、MP3をわざわざダウンロードするだろうか?



メアリーの近日発売の『Orchestrated』からシングルカットの第2弾、「カロリナ・ルー」。これは大胆に追加アレンジしてきましたね。
彼女の公式サイトには既にトラックリストが発表されていて、ぼくのバラード中心の選曲の予想に反し、オーケストラとの相性が想像できない意外な曲も含まれている。
基本的にオリジナル録音に基づいているはずだが、トラック(1)のジョニ・ミッチェルのカヴァーは、頭出しだけサンプルが聴けるが、新録みたいに聴こえる。

今回の「カロリナ・ルー」、出だしからオケの爆音にびっくり。エンディングはサイズを追加し、アイリッシュ・ダンスのテイストで締める。尤もオリジナル当時の録音において、メアリーはオケのスケールで歌ったのではないから、非常にヴォーカルが淡々として聴こえるし、オリジナルのリズム隊は、もはやリズムボックスと化したかのように引っ込んでいる。それでも、追加アレンジの手腕もなかなかのものですな。
2019/09/09

ノー・フロンティアーズ30周年

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FUJIFILM X-T30 XF56mmF1.2 R 2019.09

メアリー・ブラックの1989年の名盤『ノー・フロンティアーズ』発売からちょうど30年。このアルバムの前作『暗くなるまえに(国内盤邦題)』については、リミックスとリマスタリングに、ボーナストラックを加えた30周年スペシャルエディション盤が出ていた。

『暗くなるまえに』は、当時の録音にリバーブ過剰など問題点があったため、メアリー本人をはじめスタッフに最新テクノロジーで修正したいという思いが募っていたものと想像する。
が、『ノー・フロンティアーズ』は、今と比較すれば録音の古さは否めないものの、アナログの温かみが活きた優れたバランス仕上がりで、あれはもう弄りようも無い。だからスペシャルエディションは出ないだろう、と。

早朝、全米OPテニスの男子決勝を観ていたら、メアリーからの告知ツイート。なんと、「ノー・フロンティアーズ」のオーケストラ・アレンジを追加した新作アルバムが発売されるという。

画像のみ
rte190908

先行シングルのみ、Amazon MusicとSpotifyでひとまず確認できました。選曲・アレンジ・プロデュースはBrian Byrne氏となっている。楽団はアイルランド国立交響楽団(RTE_NSO)。
一応、30周年を意識して企画されたものだろう、ただ、メアリーと従来スタッフ側は制作にノータッチと思われる。追加録音に際してのマスターテープの貸し出しなどの事務レベルの関りのみと推測する。※追記、ツイートを読み返すと、選曲にはメアリーも関わっているとありました。

さて先行の「ノー・フロンティアーズ」。パソコン用の小さなスピーカーでの試聴なので細部まで聴いてはいないが、ユニークな試みなんじゃないでしょうか。オリジナル音源に愛着がある者にとって、ティンパニの挿入など多少の違和感はあるものの、きれいにフィーチャーされている。
尤も、メアリーのバンドは、そもそもスネアドラムをスティックでは無く、ブラシで、アフタービートは、ハイハットのフットペダルと、抑制を利かせていただけに、まるでドラミングを抜いたままティンパニを上乗せたようで、全体のリズムデザインとしては無理をしているようで、テンポのある曲に関しては、割り切って聴くしかないか。「Bright Blue Rose」あたり、似合いそうじゃないか?
他の選曲も楽しみだ。フルでサブスクリプションにアップされますかねぇ。

▼Mary Black - No Frontiers Orchestrated
https://youtu.be/9QrGbb7Mfho
2019/04/06

ホーリー・グラウンド再び

boarder190405
FUJIFILM X-T30 XF23mmF1.4 R 2019.04

市内中心部にいると一時間も経たないうちに鼻ズルズルになるのに、港のほうは大丈夫だった。しかし今年は最悪。腸にきます。
フジのカメラを新しくX-T30にして、今後可能な限り撮って出しでフジの色をそのまま活かせるよう目指すつもり。従来は、とりあえず撮ってみて、後に現像ソフトで弄ってしまいがちだったが、現場で設定をもっと追い込んで、そのまま本チャンとして使えるようにしたい。
フジの新機が気に入ったので、一瞬、パナを売り払ってフジ一本にまとめてしまっては?と思案したが、両者はセンサーサイズの違いから写真サイズが異なるんだよね。パナの操作性は評価しているので、やはりこの2メーカーの使い分けということになる。



Twitterで、いつまでも愚痴ってても仕方ないので、スナップ写真とオススメの音楽アルバムを交互にツイートするようにした。メアリー・ブラックのこの『ホーリー・グラウンド』(1993)を紹介したとき、シドニーでのライヴやダブリンでこのジャケのバスが走ってたことに触れると、インパクトがあったのか、そこそこアクセスがあった。ま、そこまで追いかける人は、あまりいませんものね。

この盤、再び取り上げたのは、中古CDとして売り出そうとした矢先、Deezerで念の為テストすると音が悪かったのだ。たぶん盤起こし。ラストトラックでは"ザザッ"とノイズも入る。CDと同質の触れ込みだが、提出されたレーベルからの音源が粗悪だと、どうにもなりません。かといってメアリーの作品すべてがそうかというと、そうでもなく新作・近作は大丈夫な確率が高い。大手レーベル所属で無いアーティストや、旧作は要注意だ。
間一髪で手元に置くことにした本作。バンドもメアリーのヴォーカルも精度が最も高かった。当時のダブリンではまだまだCDプレーヤーが普及していなかったのか、ショップにはこのジャケがレコードで飾ってあったね。