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2019/06/12

Isn't It Romantic

may190611
FUJIFILM X-T30 XF35mmF1.4 R 2019.05

その壊れたソファに、無理に凭れてテニス観戦を続けていたら、翌日、酷い偏頭痛と肩甲骨の痛みに見舞われた。数日うなっていたが、ある時、寝返りを打った瞬間、首筋のしこりがブチッと千切れたような音がし、その後は楽になった。セルフ整体ですな。



SACDに走って、しばらく寝かせていたジョニー・マティスBOX。夕方に取り出して聴くと、70歳頃のスタンダード録音集『Isn't It Romantic』(2005) が、しっくりきた。このボックスセットのリマスター、SACDにも劣らぬほどのリマスタリングの出来だ。新しいBlu-rayプレーヤーでは、デノンのプレーヤーより激細りしたような、貧弱な鳴りになってしまうディスクがほとんどだが、さすが大手の最新リマスター、バランスは最高だ。

本作、さすがに加齢を感じる。やや滑舌が悪いかな、と思わせるのだが、甘い歌い口にいっそう磨きがかかったようでもある。ビブラートがちょっとくどいが、この艶やかさは驚異的としかいいようが無い。知らぬ人なら、新人がスウィートに歌っていると感じそうなくらい、フレッシュだ。オーケストラも、かつてより隙間を多く持たせ、絶頂期の歌い上げとは違った新たな情感を醸し出している。ラスト「虹の彼方に」では、晩年のレイ・チャールズがゲスト・ヴォーカル。

▼Day By Day
https://youtu.be/aV1YALDSuRo
2019/04/20

Better Together

tree190419
FUJIFILM X-T30 XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS 2019.04

フジのX-T30の、サムレスト近くに付いてるQボタン(カンタン設定用ボタン)は、誤って触れてしまう件でリクエストが多いのか、近日ファームアップで、長押しして切り替わるように改善されるそうだ。確かに自分もファインダー覗いたままだと誤操作しやすいので、これはいい対応。



マティス・ボックスの57枚目『Better Together: The Duet Album』は、過去音源からデュエット曲のみを網羅した編集盤。テイク6は、デュオというよりゲスト・ハーモニーですね。彼らのコラボ曲はマティスのアルバム『In The Still Of The Night』からの選曲になるが、全曲このテイク6をフィーチャーしたアルバムを作るべきでしたね。ソフトなスウィング曲をたっぷり揃えてさ。

ディオンヌ・ワーウィックとの相性もいい。ディオンヌは、ぼくはバカラック曲を歌った時代しか関心無いが、あちこちデュエット参加しているから自然と耳にする。さすがの合わせ上手だ。
逆にちょっと謎なのが、デニース・ウィリアムス。今も現役だそうだが、声質が甲高くて特徴的過ぎて、ハモリ自体問題無いのだが、、マティスとは1枚まるまるデュオ・アルバムを作っていて、このボックスにも入ってるが、今のところあまり手が伸びない。

デュエット集ということだが、そのウィリアムスとのアルバムから3曲、ディオンヌは2曲など、参加アーティストがそれほど散らされていないのが、コンセプトとしてどうかといったところ。シングル曲や未発表だと意義があった企画だと思うが。

▼It's All In the Game(with Take 6)
https://youtu.be/rgxPJmMf2e0
2019/04/11

Mathis Is...

june190410
FUJIFILM X-Pro2 XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro 2018.06

某大臣の辞任にあたり、過去映像が流れていたのを見て、ふと笑ってしまう。失言の連続で、途中から部下が作成した資料の棒読みに替わって、取材に応えていたからだ。
学校事務員当時、新しい事務長が予想以上に全然出来なくて、卒業式の日、この人しゃべる用意してんのかな?と、見守っていたら、いざ、その式辞の場面で棒立ちで黙ったまま、固まってしまっている。長の下の補佐達も何もしないし、仕方ないから急場の為にと、自分なりに用意しておいたカンペをサッと脇から渡してあげると、長はそのまま目を落とし一字一句なぞって読み上げ始めたのだが、予め目を通していないから、読み方がなんともギクシャク。生徒はハァ?と首傾げた感じでポカーンとして見ていた。

(画像のみ)
mathis190410

ジョニー・マティスのボックス38枚目『Mathis Is... 』(1977)。マティスの'70年代盤は実に20枚ほどあり、ほぼ半年1枚のペースでリリースされていたことになる。この中で特に気に入ったのが『I'm Coming Home』(1973)という作品で、ライター&プロデューサーがトム・ベル。ここで初めて目にした名前だったが、ジャマイカ出身のソウル系で'70年代を中心に有名アーティストを幅広く担当したらしい。

『I'm Coming Home』の他にマティスともう一枚組んでないかな、と探したら画像の『Mathis Is...』で再タッグしてた。曲の魅力は、さすがに小粒になるが、穏やかな美しい佳品で、やはり好きなタイプだ。ストリングス・アレンジは前作より洗練されてはいるものの、ユニゾン重用のベタさは、今時ないと感じるほどのもので、弦のスペシャリストで無いことが窺える。
トム・ベルの検索すると、目立つキャリアの中に、このマティスとの作品は全く挙がっていないようだ。少なくとも『I'm Coming Home』は、名盤の一つに含ませてもいいだろう。
2019/04/02

This is Love

blossom190401
FUJIFILM X-T30 XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro 2019.03

ジョニー・マティスのコロムビア・ボックスセットには、当然ながらマーキュリー音源は収録されていないので、別途、唯一国内Amazonで新品入手可能だった2イン1『This Is Love/Ole'』を2ヶ月ほどかけて取り寄せ。
ボックスセットだけでもお腹一杯ですが、特に『This is Love』(1964)は、どうしてもCDで聴きたかった。Spotifyでは聴けますが、Deezerでは現在のラインナップにも無さそうです。

(画像のみ)
love190401

さすがにコロムビアの最新マスタリングには適わないものの、作品自体の良さは伝わる。名曲「モア」などバラード収録。アレンジ&スーパーバイザーのクレジットは、作曲家のAllyn Ferguson。このオーケストラとヴォーカルの相性の良さは、コロムビアでの『Rapture』(1962)で感じたマジックに近い。もちろん他にもオーケストラをバックにしたアルバムは沢山あるのだが、特にこの2作は一聴しただけでも、陶然とさせる魅力がある。録音年が近いから、ヴォーカルの状態がとりわけ良かった頃だろう。
コロムビアでは『Rapture』の後、同じドン・コスタの担当でアルバムが2枚出ているが、なぜか『Rapture』ほどの甘い魔法は感じられない。
2019/03/31

Those Were the Days

tram190329
FUJIFILM X-T30 XF23mmF1.4 R 2019.03

"平成"の元号が発表された直後のミュージック・マガジン誌上で、とうようさんが「ヘーセーって、気の抜けた、つまんない時代になりそう」と冒頭から辛口だったのを思い出す。
そんなとうようさんも、まだ改元当初は数十年後の自身について知るところでは無かった筈。自分もこれからどうなるか、どうするのかまだまだ分からない。

先日のネット・ニュースでスコットランド…だったかな、ある女性が心身の痛みを感じにくい体質で、不安の感情があまり起こらないという。その彼女が、最近70代になって腰の具合に異変を感じ、緊急手術したらしいのだが、治癒がすごく早い。それで研究の結果、特異な遺伝子を持つことが発見され、今後、鎮痛薬など開発の助けになるという。
自分は、常々他者に対して「なんで、この人は自分と同じように怒ったり、悲しく感じないのだろう?」と、ついもどかしく考えがちだが、こういうケースを知ると、相互理解以前の要因もあるんだな、と。ただ、その女性、深刻にならない性質上、忘れっぽく周囲からイライラされやすいとも。



ジョニー・マティスのボックス20枚目は『Those Were the Days』(1968)。当時のフォーク&ポップスをカヴァー。彼にしては、かなり意識的に軽めに歌っている印象。S&G「59番街橋の歌 (フィーリン・グルーヴィー)」や、スキータ・デイヴィス「この世の果てまで」など。
当時のニューヨーク風景を想起させるフィーリングだが、ムード先行で、どうもベタついた感じ。「この世の果てまで」は、同じマティスでも後の'80年代アルバムのほうが、音もヴォーカルもすっきりしている。
既に'50-'60年代のスターとして、その後の'70年代も余裕の活動だった筈だが、本人としてはこの辺りのSSW台頭の時代をどう捉えていたのだろう? 日本でいえば坂本九さんが方向性に悩んでいたパターンに近いように思えるのだが。