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2019/01/26

いい試合

大坂選手の連覇。応援するのが辛いほど息詰まる良い試合だった。2セット目のマッチポイントを逃した後、相手のクビトバ選手が盛り返し、連続でポイント失ってから、大坂のメンタルが落ちると、あの数年前の全米での対キーズ戦を思い出して戦慄してしまった。また、あの状態に落ち込んで崩れてしまうのでは?と。

だが、3セット目の危うかった自身のサービス・ゲームを獲ってから、落ち着きを取り戻した。なにか、彼女の訓練された技術が、本能的にここで持ち直したような印象。ブレークを果たすと、状況に応じて冷静さを取り戻した感じ。クビトバもサーブやドロップショットなど盤石だったが、2セット目からややサーブのパフォーマンスが落ちてきたかな。ストローク戦は多分、大坂が上。

どの試合も、対戦相手がヘタッてきても、大坂は息もそれほど上がらず気持ちよさげに汗をかいている。フィジカルに余裕があるのだ。コーチのサーシャが試合前に予測した通り、サーブ巧者が勝ったわけだが、試合流れは本当に紙一重でどちらも勝者になりえ、最後まで読めなかった。優勝が決まった直後、大坂はあまり嬉しそうな表情じゃなかったけど、実感が湧かず、疲労してたみたいだね。完璧主義らしいから、2セットで締められなかったことを引き摺ってるのかな?とも思ったのだけど。再放送でもう一度観たいわ。
ありがとう、おめでとう、なおみちゃん!
2019/01/07

スタンのように

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FUJIFILM X-Pro2 Carl Zeiss Touit 1.8/32 X-mount 2019.01

この写真はND200フィルターを使っての10秒撮影。10秒だけでもけっこう雲は流れてるんだね。10秒あれば人も微動するが、このショットは偶然ブレが抑えられた。

年始早々、錦織選手がいい仕事ぶり。ブリスベン・ツアー優勝。対戦相手のメドベージェフには昨年の楽天オープンの決勝で苦杯を喫し、決勝連敗してきただけに、ハラハラしながらの視聴。
1セット目でいきなりブレークダウンして、今回もダメかと思いかけた。応援しつつもついネガティヴに。しかし新シーズン、本人が仕上がりの手応えを感じてるのは分かる。何といっても昨年フォーム改良したサーブの精度がアップ。実際に今大会で、ファーストの入りの高確率がゲーム支配の安定性に繋がることを証明していたと思う。

しかしメドベージェフも若いのに強いね。いわゆるズベレフと同じ新世代。粗削りにみえるがフィジカルが強いから、後で盛り返してくる。1オール後の3セット目、錦織のモチベーションが下がるのでは無いか心配したが、、巧さで上回る中堅に軍配が上がった。なかなか紙一重だった。楽な試合は無いもんだ。

本人も年齢的にグランドスラムのタイトル獲得を意識しているだろう。初タイトル直前のスタン・ワウリンカの状況に近い気もする。ワウリンカもまた、ジョコとさんざんフルセット・マッチを戦い、惜敗続けてきたものだった。錦織への期待もいっそう高まるが、ドロー運に恵まれ、ケガなきことを祈るばかり。
2018/10/27

ラストスパートへ、2連快勝

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Panasonic DC-G9 M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8 2018.10

ATPツアーのウィーン大会に出場中の錦織選手は、この2試合、ロシアのカチャノフと地元ティームを、いずれも1時間程度で撃破。観ていて爽快だった。過去記事に、彼の再ピークはいつ?とボヤいたが、ツアーファイナルへ向けてのラストスパートのように、一気に好調に入った。

ぼくは小さなディスプレイ越しでは、スピン量というものがまるで計れないのだが、前回は負けたこの両選手に対し、ハードヒッターを翻弄するが如く今回のリターンの変貌自在で、それほど力まずにスピンをかけて躱しまくっていたように思う。具体的にどういう作戦だったのだろう? なんとなく前回の上海大会での対フェデラー戦の惜敗が、その後のプレイに好影響を与えている気がするが。

ティームはホームということもあって力みもあったか、冴えなかったですね。ただ、錦織は対カチャノフ戦と同じセオリーを貫いて勝ち得たように思う。このラリーのレベルなら、ファーストサーブの入りは、そんなに気にならなかったですね。

話は逸れますが、先日、サッカー選手だったかな、本人に直に声掛けするときは"さん"付けしてほしいとか。それで物議を醸したらしいんだけど、著名人にとってはそうだよね。見も知らぬ相手から突然呼び捨てられるとギョッとする。それが一般人の中には、応援してやってるのにと、理解しようとしなかったりする。この感覚、今賑わしてる安田さんの件とも意外と繋がると思う。
拙宅ではアスリートに関してはテニスのみ取り上げていますが、特に国内選手には"錦織選手"と記すようにしています。ただ、文中ではくどいので、2度目以降の記述では省略させてもらっています。
2018/09/10

セクシズムより審判

【追記:本記事につき、違和感の元となった記事がこちらになります。
https://mariyoshihara.blogspot.com/2018/09/us.html
当初、一般人の記事に配慮するつもりで、リンク貼付を躊躇いましたが、
相当数のコメントが寄せられているので、参考までにお知らせします。】

うーん、大坂選手の優勝に感激した後、様々な報道や個人の感想をネット上で調べていたが、自分では全く感じられなかった視点で語られている現地在住日本人の記事があり、困惑してしまった。
現地では、セレナの主張する"セクシズムによる審判"との見方が圧倒的だと。ええっ、そうなの?と、海外暮らしを経験したことない自分には、寝耳に水だった。

逆に日本国内での報道は、ニュアンスがまるで違うと。たとえば、大坂選手がスピーチで語った"sorry"は、「ごめんなさい」と謝罪の意向を伝えているが、本当は「残念」という意味だと。
これについては、英語が苦手な自分は常から"I'm sorry"って、汎用性ありすぎ、と思ってた。WOWOWライヴの同時通訳では「試合がこのような終わり方になってすみません」と訳されていたけど?
国内報道では"謝罪"という単語が目に付いたが、大坂選手にとって、アンフェアな戦いをして勝ち得たものでは無いのだから、いずれにせよその点で"残念"とか"すみません"とか感じる必要など全く無いことは明らか。

問題は冒頭に述べた、セレナのセクシズムの持ち出しだ。やはり現地暮らしが無い自分には、肌で感じようもないことだが、少なくともスポーツの歴史に女性に対する偏見があったという認識はあり、ちょうど最近、かのキングの現役時代の物語が映画化され、まさにテニス界のセクシズムが描かれているらしい。

が、男女差別が、あの試合に影を落としていたと、自分には見えない。主審のカルロス・ラモスさんは、比較的他の審判より厳しいというイメージは普段からあった。審判も人間だから、個々に特徴はある。とりわけ誤審の少ない印象だった。
要はセレナの言い分としては、"私はコーチングを受けていない"というのが実質的な主張であり、これが認められなかったため、さらに激高、ラケット破壊以降・・・の行為へと自滅していったはず。

セレナはコーチングによる罰則について理解していなかった、という記述も他で見かけた。彼女の全試合を観てきていないが、このウォーニングを初めて取られたようなリアクションだった。
このコーチングに関するルールについて出典まで遡れないが、本質的に"紛らわしい行動"が最も選手側にとって忌避すべきもので、いずれの選手も、試合中、観客席の陣営と頻繁に目を合わすもので、そこへコーチが紛らわしいジェスチャーをしたならば、その時点でアウトと見なすのは妥当ではないか。

モラトグルー・コーチは米TV局ESPNでのインタビューで自らコーチングを認めたという。だから、この件はセレナ達が事後、中で話し合えばいいことだ。
しかし、このコーチ、"他の選手のコーチもみんなやってる"と言ったらしい。こうなると、セレナの、男性選手にはコーチングの判定をやっていないという言い分と、微妙に噛み合う側面が出てくる。しかしこのコーチの発言は、セクシズム批判の観点の立ち位置によるものでは無いだろう。

確かにもっと充実した内容で誰もが観戦したかった。だが、女性同士の決戦でセクシズムが審判に用いられたなら、主審は、セレナへのゲーム・ペナルティにより大坂にまるまる1ゲーム取得を認めただろうか? 大坂にも不満をもたらすジャッジだったと?

自分はあの試合中、セレナがもしあれほどの実績を築き上げた女王でなく、一選手としてならばという視点で見ていた。現地の感覚では、自らあれほどの騒ぎを起こしても、相手選手に「私のせいで迷惑かけちゃってごめんなさいね」と一言謝る発想は無いのだろうかと。
ただ、そこは勝負の世界、大坂選手にとって長年アイドルであったセレナがああした行為をしても、動じない。集中のみであった。一応ここ数年、自分はTVのみだが試合観戦を続けてきて、選手が激しい抗議をして、ラケットを折り、そこからまた立ち直って一気に勝利するというシーンも少なからず見てきた。特に海外選手は、そうした爆発力をエネルギーに替えて、のし上がるなど平気だ。つまるところ、セレナの勝利への執念、若手に対するプライドゆえ、人権問題の提言へと逸れていくのは部分的に同情してもいいが。意外には思うが、ルールの理解をセレナは今一度しておくべきだろう。ジャッジ後、セレナはコートのチェンジオーバーなど状況が分ってない様子だったから。それだけに"従うこと"自体、反発したのではなかったか?

翌日、セレナは大会側から罰金を科せられた。これについて、不当であるなら、大会の女性会長の意見はどうあるのか、また、表彰式に立ち並んだ女性レジェンド達にも尋ねてみたい。 
人権感覚でいえば、むしろ日本国内において、選手の肌の色をとやかくいう輩は論外。実際、WOWOWで視聴したのだろうか?と。ほとんど加入していない人口のほうが多いでしょう?

クリス・エバートが"ついに、セレナを倒す選手が出てきた"と実感したという。同感。
2018/09/09

大坂選手の全米優勝

大坂なおみ選手の試合後のWOWOWインタビュー出演を観終わった時点。こちらは放心状態だ。
決勝まで上がってきたのだから、準優勝で充分じゃない?なおみちゃん、と勝手に彼女に訴えながら、落胆しないよう自分に言い聞かせつつ試合を視聴始めた。

えっ・・・セレナが押されてる。こんなセレナは初めてかも・・・。大坂は冷静沈着にリターンを決める。このリターンの深さは、セレナを脅かしていた。セレナは自分から深いショットを決めていたのだが、大坂がそれ以上に深いリターンをしてきて、思わず後ずさりして取り損ねてしまう瞬間が幾つも重なる。サービスも安定して好調。

ほぼセレナを応援する会場も大坂のウィナーに息を呑んでいたのが分かる。これは只者じゃないと。
セレナの陣営の顔色が変わってきたとき、セレナがコーチングによるウォーニングを取られる。セレナは受けていないと激しく主審に抵抗。実際のところ、モラトグルー・コーチのジェスチャーによるコーチングのような映像が認められる。※試合後の現時点で、モラトグルー自身がコーチングを認めたとの情報も。英語なので確約できないが。

ここから会場が異様な空気に包まれていく。1セットを落としたセレナは、一時優位になりつつあった2セット目、大坂にブレークバックを許すと、ラケット破壊。再ウォーニングにより、次ゲームの大坂のサービスゲームに自動的に1ポイントが入った。変わらず主審にコーチングに関する非難を続けるセレナ、「私に謝りなさい」と詰め寄った後、さらなるペナルティにより、大坂選手のサービスゲームは、戦わずして大坂選手のものになる。意外なゲーム取得に大坂も戸惑っている様子。
「冗談でしょ!?」さらに激怒するセレナ、会場は主審にブーイングの嵐。これはやりづらい。しかし、大坂はラブゲームでセレナのサービスを譲った後、落ち着いてチャンピオンシップ・ポイントをものにした。なんという成長ぶり。

試合後のセレモニーも異様だった。司会が進めようとすると会場が激しくブーイング。セレナは自身の挨拶の場面で、なおみを称え、ブーイングは止めて!と制した。大坂の挨拶では、彼女の謙虚さに多くの観客が惹き付けられたことだろう。彼女は、セレナを応援する大半の人々に謝り、夢だったセレナに感謝を伝えた。

ざっ、とこんなとこか・・・。もう、あっぱれで、こちらの頭がフラフラする。WOWOWの番組終了時、大坂の視聴者に向けた挨拶は、優勝挨拶ではなく、日本の災害状況を慮る言葉だった。なんという器だろう。