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2021/05/11

意外に楽しいツェルニー

近所の騒音を紛らす一環で、今までヘッドホンして弾いてきた電子ピアノの音を、スピーカーから出すことに。楽器を置いている部屋は、四畳にも満たないほどの狭さで、唯一、寝床を敷いた事が無かったが、どうもこの部屋が一番、パン機械音から遠ざかれるようで、いずれテント寝を管理人に止めさせられたら、都度ピアノ椅子を片付けて、この部屋で寝るしかなさそう。

20210510

部屋の片付けをしていると懐かしい譜面が出てくる。『ツェルニー40番練習曲』は、当時から大嫌いで、弾きづらく楽しくない記憶しかなかったが、一応暗譜を強いられただけに、久しぶりに弾き出すと旋律がスルスルと導かれるようで、ああ、こんな曲だったね、などと思い出す。

すっかり指がナマっているが、この一ヶ月、『ハノン教則本』を抜粋して毎日弾いてきたので、左手は比較的対応が良かったように思う。指定通りのテンポじゃ、自分はとても弾けないが。
その『ツェルニー40番...』から18番を選んでみた(画像)。見るからに左手の鍛錬向けで、見開きの最初から最後まで3連符が休みなく続く、対する右手は、簡素な8分音符の連続で、こちらは難しくは無いが、左手に囚われていると、つい弾き忘れてしまっていたり。右手の旋律を意識して弾くなら、ある程度テンポを上げる必要がある。

いかにも左手泣かせで、運指のパターンに慣れた頃、新手のパターンが出現、フェイント噛まされて間違え続出。今取り組んでみても、やっぱりいやらしいわ、と思うが、ただ頑張るしか無かった子供時代よりも、練習の意図を汲みがら曲想を楽しむ心が、年月を経て生まれたかもしれない。いや、余裕は無いんだけど。

巧い方のでどうぞ(Czerny op.299 No.18)
https://youtu.be/jXzzuGwzVq4
2021/05/05

振り返る旋律

Amazonで購入した一人用テントは、予想以上に気密性が高く、外気をシャットアウトして保温が効く。2日間テント寝してみたが、2日目は気温が下がり、薄着が祟って風邪気味になり、室内に戻ってストーブで温まった。
車通りの喧噪と引き換えになるが、機械音をシャットアウトするなら、この廊下キャンプしか手段が無いのだ。不便なのは、パン屋が出勤してから、テント移動する時に毛布やら引き連れて寝床を敷き直すうちに、目が冴えてしまう。はなから夜通しテント住まいのほうが、通しで眠れるかもしれないが、それでは部屋を借りて家賃を払う意味が・・・。
一応、同じフロアの住人さんで、たまたま出くわした高齢女性には、"こんなところでいきなり寝てて、びっくりされると思いますが、どうぞ無視してください"と挨拶した。矍鑠とされていて、ついでにコロナの話題になり、私が"大阪のコロナ対策は雑だから…"と言いさすと、"そうやで、雑、雑。気ィ付けな"と。この時期の病院通いを避けているそうだ。

20210504

寝場所の試行錯誤で、なけなしの幾つかの部屋を順に回りながら、邪魔な物をどけているうち、乱雑になってしまった。規格の古い機器などを片付けながら、去年末買ったマリア・ジョアン・ピレシュのBOXを流す。
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタは、シェリング&ヘブラーのフィリップス録音で親しんできたが、こちらのデュメイ&ピレシュは最近録音とあって、音像がダイナミック。
ケッヘル304番ホ短調のテンポ・ディ・メヌエットが流れると、乍らで聴いてた手が止まる。美しい。

https://youtu.be/RpnojwdkLbA
2021/01/14

冬の旋律

・去年、拙宅にて拘っていた大阪・兵庫間の自粛要請の件、西浦教授の昨年暮れに出版された著作に経緯が触れられているそうで、リテラが当該文を引用しています。推測通り、大阪府知事と大阪市長の資料読み違いだった。
ま、ガラスの天井の無知すら認められないのですから、大阪と兵庫合わせて1400万人余りの人々に向かって、今更あれは間違いでしたと認めるにもプライドが許さなかったのでしょう。フライングで当てつけた兵庫県知事に対してはもちろん。
ただ、その後、知事が御用学者とのK値路線に方針を乗り換えたのは、単に恣意的なものと思ってたが、これも大阪・兵庫間の失態を誤魔化すためだったのではと、ようやく気付かされた。

・レズビアンでBLM運動に参加して、家を追い出されたという10代の米女性が、国会議事堂乱入者の映像の中から、彼女の母と、叔父、叔母の姿を見つけ、Twitter上で通報、該当する静止画像も貼付されてた。強烈で言葉も無い。彼女が家を追われた当時、家庭内では彼女が犯罪者扱いされたのだろう。

20210113

冬は、まさしくシューベルト。珍しく大阪市内で雪がチラついた頃、ピレシュのBoxセットの「4手のための幻想曲ヘ短調」が映画のシーンのように重なった。

https://youtu.be/aO5fLLHj55k
2020/12/22

オーボエの森の彼方へ

20201221

先日買ったポルトガル出身のマリア・ジョアン・ピレシュの38枚組ボックス、やっと一通り聴きました。レパートリーは古典~ロマン派を中心に、モーツァルト、ショパン、シューマンなど、ふんわり・あっさりしていて心地良いもの。通して聴いても全く疲れませんでした。
先の記事において、ベートーヴェンのピアノソナタだけやや違和感ありのように書きましたが、リスニングを二巡目すると彼女の解釈として好意的に聴けそうな気がする。

画像はシューマンのオーボエ(ダグラス・ボイド)とピアノ(ピレシュ)のための作品集。フルアルバムでオーボエのソロを聴くのは初めてで、新鮮。ヨーロッパの森の中を抜けて湖に辿り着くような絵が浮かぶ。シューマン、いいわ。落ち着く。

ヤマハのサイトにピレシュさんへの引退時の来日インタビューが掲載されていた。やはりツアーは苛酷そうだ。自分の批評は読まないぶん、他の演奏家よりストレスは少ない、等々。
今の若手は売り込み方を教授に教わるなど危険、という件、興味深かったので以下、引用させていただく。
【「辛抱して一度有名になれば、芸術家としてやりたいことができるようになると思う人もいるかもしれませんが、はっきりいってそんなことはありません。著名芸術家の一部はそんな風にふるまっているかもしれませんが、現実は違います。戦わない限り、何もできません。こんなことを言うのは心苦しいのですが、一度商業ベースの活動に乗ってしまえば、そこに自由はありませんし、真の芸術家として活動する余地も与えられません。私がたった一人でこの現状を変えることなど無理ですが、もし一緒に考えて行動してくれる人がいたなら、芸術家にとってのオルタナティブな活動方法を見つけて、若者たちの目を覚ますことができるかもしれません」】(ヤマハサイトより)
2020/12/15

ピレシュのBOX~foobar2000活用

20201214

マリア・ジョアン・ピレシュのボックスが到着。久々のクラシックのディスク購入。丁度今年の秋に、グラモフォン全録音のボックスが発売されたのを知り、飛びついた。
彼女のボックスセットは同レーベルから先に、ピアノ・ソロと、それ以外とに分けた各ボックスが出ているのだが、アルバム単価に換算するとこのボックスのほうがお得。ただ、全体の価格としては、あと数千円安ければ有難かった。
何十枚もあるCDの、まだ序の口あたりを聴いているが、安定したデジタル録音の質感が良い。今のアンプに変えなければ、出会う気がしなかったアルバムだ。彼女の、自然と共生したような力の取れた柔らかい打鍵の響きに魅かれる。
今、ベートーヴェンのピアノソナタ「月光」が流れているが、ヴィルヘルム・ケンプに馴染んできた自分の耳には、比較的モーツァルト寄りの演奏に聴こえる。彼女はベートーヴェンのソナタ全集は残していないようだ。整然とした曲想の掴み方に女性的なデリカシーを感じる。一方、左手にあまり重心がかかっていない印象で、その点は、男性的な体重の乗り方が欲しいようにも感じる。

先週末から活用始めたfoobar2000をきっかけに、8TBの外付けHDDにCDをDSFファイル化して落とし始めている。基本的に、手持ちディスクはプレーヤーで再生、容量的にもレンタル分のみコピーする判断だったが、お気に入りの所有ディスクくらい落としておいて、好きにシャッフルしようと。
そうして作業しながら、ふと思い立ったのが、ボックスセットを積極的に取り込んだらいいのでは?と。棚の奥に仕舞ったまま、なかなか聴く機会の無いCD群があるのだ。また、ボックスの仕様で蓋が開けにくいとか、そんな理由で平らに聴いてあげていなかったり。それの解消にもPCオーディオは役立つ。
ただ、クラシックのピュア・オーディオ再生が、PCオーディオではどうなるのか。ディスク再生では、プレーヤーとアンプに装備されたピュア・オーディオ切り換えにより音質が純化するのだが。そのへんが自分は理解出来ていないのと、クラシックはあまりシャッフル再生する機会が無いので、別にリッピングしなくてもいいかな、と。
このfoobar2000は設定項目が豊富でまだ使いこなせないが、ひとまず、別途PCM音源もDSDに変換して聴けるよう設定した。DSDに統一しないと、DSFファイルに落としたCDよりも、ダウンロード購入したハイレゾのPCM音源が劣化した音質に聴こえてしまうのだ。