スルーしていたチェット

tenpo70918
Panasonic DMC-G8 LUMIX G VARIO 7-14mm F4.0 2017.09

ジョアン・ジルベルトが歌ってた「エステート」、この曲をチェット・ベイカーが吹いているアルバムをSpotifyで探したが見当たらないので、ついでにチェットの他アルバムを、ジャケの雰囲気から選んでみた。『Someday My Prince Will Come』(1979)。



チェットは、かの名盤の歌唱が苦手で、受け付けないと彼自身のペットもろくに聴かず遠ざかったままでした。今般、聴くとすごいテクニック! 拍手が後から入ってライヴだと知る。ぼくの場合、インストは優先的に聴かないだけに、録音の感触に大きく左右されやすいのだが、ほとんど残響が入らないこの乾いたアンサンブルが好感触。

緊密な演奏だが、どこかほのぼのしたスムーズなイメージ。まぁ、どの演奏家もそうだが、とりわけチェットには独りでひたすら練習する絵が浮かぶ。
あああ、終盤で1曲歌っているのね。このヴォーカルにはどうも馴染めないが、このペットとのバランスが彼の芸風なのだ。

ジャズ・ヴォーカルに探す面影

hagi170915
Panasonic DMC-G8 LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 2017.09

イリアーヌ・イリアスを調べていると、かつてやり取りした事のあるブロガーさんが、似たタイプとしてジャズとボッサ・ノーヴァをアルバム収録したシンガーを紹介する記事が見つかった。更新が途絶えたブロガーさんの消息は知れず。サスキア・ブルーイン『Step Inside Love』(2009)。

記事によればオランダ生まれのイギリス在住、なるほどイリアーヌの影響といわれれば頷ける。Spotify試聴で思わず音量を上げる。バンドとストリングスのアレンジも申し分ない。ヴォーカルは、ややハスキー&シルキー。優しい安定した歌い口。



しかし、ぼくの脳内ではコンテンポラリーな女性ジャズ・ヴォーカルといえば、常にカーリー・サイモンが回っている。カーリーはジャズ歌手では無いし、けして抜群に上手いというわけでは無いが、フィーリングが豊かで印象が強い。
イリアーヌのブラジリアン・アルバムを聴いた時と同じく、このアルバムを聴きながら、一方でカーリーの節回しをイメージしてしまったり。人生のアップ・ダウンまで反映させたようなスタンダードには、そうそう巡り合えないということか。

https://youtu.be/JVsw-IOfghU

ダンス・オブ・タイム

comesoon170802
FUJIFILM X-Pro2 XF35mmF2 R WR 2017.07

イリアーヌ・イリアスの2017年最新作『ダンス・オブ・タイム』をSpotify試聴。こちらはオケを排した通常のジャズ・バンド編成だが、こちらも良いですねぇ。やっぱりハーモニーの付け方が巧いわ。古いブラジル曲も、やりすぎ感も無くリフレッシュされている。



10年以上前のヒット作『Dreamer』も試聴したが、今のほうがヴォーカルが熟成されています。現在の録音が良いために、旧作のオケの音がペラペラのチープに聴こえてしまう。やはり『メイド・イン・ブラジル』はオケ録音のポイントが高い。
彼女の元夫は、故マイケル・ブレッカーの兄、ランディ・ブレッカーだったのですね。なるほど現代ジャズ界での幅広い交流を持つのだろう。現在の夫はベーシストのマーク・ジョンソンで、彼女のバッキングや共同プロデュースを務めているらしい。この最新作にはランディも参加とのこと。

▼アルバム・プレビュー

ジョンの"三月の水"

60f170726
FUJIFILM X-Pro2 XF35mmF2 R WR 2017.07

注文していたCDが纏めて届いた。中身は知ってる内容ばかりだけど現物を手にして有難みを実感。今回、クレジットを見て驚いたのがジョン・ピザレリ『bossa nova』(2004)だった。

プロデューサーがラス・タイトルマン! あのジェイムス・テイラーの2002年名作『オクトーバー・ロード』の('70年代JTファンには『ゴリラ』のコ・プロデュースのほうが印象強いか)。てっきりラテン界の起用かと思ってました。過去に、タイトルマンのプロデュース作をランダムに試聴した筈だったが、ピザレリのアルバムの存在は気づかなかった。やはり引き出しが多いですね。ジェイムスの作品をここで取り上げたのも頷けた。

もちろんアレンジが洗練されているのだが、ストリングスがオーケストラ規模でなく、カルテット(他にフルート・カルテット)に抑えたのがいい。本場だと、もっとコッテリした厚みを聴かせるものが多いから。この緊密さがヴォーカルに合ってる。
HMVのレビューでは、本作でピザレリは一皮剥けたといったレビューがあった。ぼくも彼の作品、これが一番良いんじゃないの?という感じがする。

▼Fascinatin' Rhythm
https://youtu.be/jRQ3Ej0RDEU

pizza170728

私を忘れないで

himawari170719
FUJIFILM X-Pro2 XF35mmF2 R WR 2017.07

寒い頃は、早く暖かくなればシャッター押す手がかじかまないのになぁ、と短めに切り上げて引き返してきたものだったが、今度は暑さにやられて集中できなくなる。服が汗とひまわりの花粉にまみれた。



ヘレン・メリル『ウィズ・ストリングス』(1955)。これは何のきっかけで買ったんだったっけな。今と違って、かなり当てずっぽうでジャケ買いなどもしていた頃だった。有名どころだから試聴しなくてもイケると思ったんでしょう。
リズム隊にストリングスを加えたスタンダード集。アレンジ&指揮にリチャード・ヘイマン。なにせ古い録音だから弦がスリコギみたいだが、リズムと弦のシンプルなモノラル録音による対比が、ヴォーカルと相まって清楚に響く。
息を流す量を多くして、ため息まじりの雰囲気モノのヴォーカルに仕立てたのは、彼女が最初なのだろうか? 意外とノンブレスで歌えるのは横隔膜も使えているからなのか。
ジョニ・ミッチェルの歌唱印象が強かった「Comes Love」、本盤では忍び寄るリズムが搔き立てる。「Just You, Just Me」も伴奏とのマッチングよろしい。カーリー・サイモンのフィルム・ノワール集で親しんだ「You Won't Forget Me」など、ヘレンのヴォーカルにぴったりだ。

▼You Won't Forget Me
https://youtu.be/Maf0KUE6DCE

Pagination

Utility

別宅のご案内

sake moge Flickr(オリジナル写真集)                   ●手さぐりのリボン結び(オリジナル楽曲集)

プロフィール

 シャケ/YASUHISA

Author: シャケ/YASUHISA
男性 昭和40年代生まれ

愛猫カオ(ロシアンブルー)と同居
常にマイブームがないと生きていけない

月別アーカイブ

全記事(数)表示

全タイトルを表示