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2020/09/19

十数年後のトリオ

20200917

せっかくWOWOW加入してるうちにと、欧州ミステリー『オルデンハイム~12の悲劇~』(全12話)を一気に観た。初めて視聴したオランダのドラマだったが、風車や農家のビニールハウスだのいかにもなシチュエーション。結末は肩透かし気味だが、映像はフェアで視聴者の記憶をうまく攪乱してくれた。オランダの家って、やっぱり夜でもカーテン閉めないんだよね。実際に、アムステルダムで泊まったホテルで、向かいのマンションの一室が舞台劇のように丸見えだったのを思い出した。

返品・交換希望していたドリー・パートン、リンダ・ロンシュタット、エミルー・ハリスのLP『Trio 2』(1999)がやっと届いた。前のは、プレス斑で、外周から内周に向かってペンキの雫のような小さな痕が続いて、そこを針が通るとボコボコ鳴るので、針飛びは無いものの、妥協すまいと手続した。HMVからの購入だったが、返品が生じた場合はAmazonのほうが業者をよこしてくれるので楽だね。
しかし今回の盤も、新品のわりに細かな穴が盤にボツボツみられ、いちいちノイズがして気になる。アナログはこれが悩ましい。

1987年「Trio」の続編で、両作ともグラミーを獲得。ぼくが最初にCDで手にしたのがこの「2」のほうで、店頭で買えたメジャー作品だったが、エミルー・ハリスは、ドロレス・ケーンが歌った「Never Be The Sun」という、アイリッシュのライター、ドナ・ロングによる楽曲を選曲、リンダ・ロンシュタットも、ぼくがかねてから好きだったカナダ姉妹、ケイト&アンナ・マッギャリグルを初期から取り上げるなど、出会うべくして出会ったかのような盤。

【空を渡る太陽になんて
あなたはなれやしない
月の夜に私たちの頭上に輝く
お月様にだってなれやしない
どれほど明るく燃えていようと
天上の星にだってなれやしない
だけど、海のいちばん深い底では
あなたが、光となるでしょう

悪意の嵐の中で
あなたはいつも輝いているわけじゃない
誰かと長いこと一緒にいられるかもしれないし
一人寂しく歩いているかもしれない
愛はすぐ手に入るものじゃないし
愛は常に正しいものとは限らない、とあなたは悟る
だから暗い雲が集まってきた時には
あなたが、光となるでしょう】
※ドロレス・ケーン国内盤『ソリッド・グラウンド』より引用、訳 茂木健
2020/09/17

バラードの名手

20200916

現在、ローマでやってるクレーコートの試合も無観客で放送している。全仏は有観客予定らしいが、パリではまた最近、感染者が増加していると聞く。全米をあえてスキップしたヨーロッパ選手が、全仏出場して感染する可能性もあるのでは。

先日のネット・ニュースによれば米国でレコードの売り上げがCDを抜いたと。もちろんストリーミングのシェアが占めているのだが、ある意味、ディスクで高音質を求めれば自然な結果ではないかと。SACDとBlu-layオーディオは買っても、CDだけは今後買わなくなると思う。

『ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン』も、最初はCD購入して、次にハイレゾをダウンロード購入したんだけど、やはりアナログに替えた。ダウンロード購入に転換しかけたが、止めて良かった。
何でもハイレゾの音って、アナログの自然体を目指しているとか。あえてノイズ成分を入れたりと。アナログはそうした作為を意識せず、美しい音を端的に引き出していると思う。

本盤は全6曲。ハートマンのバラード歌唱に、コルトレーンのサックスがまるまる1コーラス分入るだけに1曲が長め。ハートマンの歌をこの名盤を入り口に聴く人は多いと思うが、是非とも他のフルアルバムも試してほしい。
個人的にはビッグバンドをバックにしたアップテンポの歌唱よりも、バラード向きだと思う。あと一枚、CDでも出ていない高額の彼のLPが、どうしても欲しく注文してしまった。
2020/09/14

ダイナのキャラバン

20200913
SONY DSC-RX1R Carl Zeiss Sonnar T*35mm F2 2020.08

今朝、男子の優勝者も決まり、異例ずくめの開催となった全米が終わり、こちらも異例の秋開催となるクレー・シーズンが始まった。今夜、ローマでの錦織選手の1回戦を視聴しなくては。
大坂さんが全仏出場するか定かではない時点だが、彼女は当面、先刻までの啓発のアピールは大会ではやらないと予想する。彼女は直感的だが控え目で賢く、コロナ禍をいわば逆利用しマスクで表現したまでで、次年度の有観客開催までにやれる形を取ったのだ。
テニス界は、著名なトップ選手に限らず、恵まれない子供への支援等の活動を行っている現役選手が多いらしい。大坂さんも既に3度も優勝していることだし、いっそ財団を設立すれば支援者も間違いなく集うだろうね。



最近、既知のアルバムのアナログ買い替えばかりやってるので、Spotify契約して新たな音楽を仕入れることに。といっても、古き良き時代をまだまだ知り尽くしてもいないので、今般、ダイナ・ワシントンの『SWINGIN' MISS 'D'』をピックアップ。今までダイナ・ショアと混同して(!)聴いた事がありませんでした。
快活な歌い口で、声質そのものが明るい。ポルタメントの仕方にビリー・ホリディからの影響が窺えた。クインシー・ジョーンズ率いるオーケストラも、ニューヨーク・ジャズのスウィンギーな感覚がとてもマッチしている。他にホピュラー録音もあるそうで、聴き易い傾向に感じる。遅まきながらレコードでも聴いてみたくなるね。
2020/09/12

悲しいワルツ

20200911

大坂なおみ選手は、アメリカの大学出身の好調なブレイディとの質の高い試合を制した。ここ数年で3度もグランドスラムの決勝ステージに上がれる日本人は彼女だけ。しかも既に2度優勝経験という。次の決勝相手はセレナを下したアザレンカ(ベラルーシ)。前哨戦で本来、対戦する相手だったが、大坂の棄権により、月送りで対戦が叶う。
ゆうべの報ステでは彼女を特集してたそうで、7名のマスクについて詳述があったとか。松岡氏がきっと頑張ったんだね。今回の全米の件ではジョコビッチがボールを当ててしまった線審も気の毒で、この年配女性にも批判が集中したらしい。どうやって批判するんだろう、其処に立ってるのが悪い、と?

実家から持ち出しのクラシック盤。1960年代半ば頃のカラヤン&BPOによるシベリウス名演集。曲目は
・交響詩「フィンランディア」・悲しいワルツ・トゥオネラの白鳥・交響詩「タピオラ」。
当時2000円の廉価盤だが、今、アナログ・リイシューされればもっとお高いでしょう。
多分「フィンランディア」が好きで、わざわざ持ってきたんだろう。ただ歌曲部分以外の旋律はあまり好みではない。その美しい歌曲のテーマが訪れるまで、冒頭から山の威容と、その頂を目指す勇壮な人間賛歌がイメージできる。背景にロシアに対するフィンランド人の独立への願いがあったようだ。
元々、学校教科書で知り得た楽曲だが、現在の音楽の教科書でも使われているのだろうか。日本語歌詞も今でも覚えている。
今回、本盤を聴き直して良かったのが「悲しいワルツ」。コントラバスがボツンボツンと、全編ほぼピアニシモでそれはもう人々に置き去られたように物哀しい。
2020/09/09

メアリーは今

20200908

全米OPを欠場した錦織選手が、オーストリアのクレーコート試合で復帰。実に一年ぶりの実戦だが、残念ながら格下相手に黒星を喫した。本人は手応えあったそうだが、有望な若手達の台頭により勢力図を塗り替えられており、今の彼らに敵うのかどうか何とも。相変わらず1stサーブの入りが悪いねぇ。あれで自ら試合のリズムを狂わせている部分もあると思うんだけど。

メアリー・ブラックの円熟期のアルバムはほぼLPでも持っていて、1987年アルバム『By The Time It Gets Dark』も、当初CDを1-2週間ほどヘビロテした挙句のLP購入。まだネット普及しておらず、英米のミュージシャンのように情報が入ってこない時代だ。京都のカントリー専門店で店主が座っている頭の真後ろに僕が持ってないメアリーのブロマイドが飾ってあり、欲しい!とせがんだが店主もファンだからくれなかったっけ。

本作ラスト収録の「Moon River」は本来ボーナストラックで、この初出LPには未収録。拙宅で初めて本CDを取り上げ、この「Moon River」の試聴サンプルを紹介した頃、ウチの影響なのかどうか、東京の取り扱い専門店に、急に注文が押し寄せたらしい。実際のところウチが元だったのか分からないのだが、メアリーの飾り気ない歌唱は、アイリッシュ・シーンに関心無い人の耳も惹き付けた事だろう。

現在の彼女、歌唱力は落ちたものの、お元気そうで、ジャニス・イアンの曲をカヴァーした新曲など聴くと軽やかで、歌い口は以前と変わらないように感じる。ただ、最近のアイルランド公共放送のTV出演での、実妹フランシスとの共演を観ても、声の出が悪く、ライヴで聴くのは辛い。フランシスも、最近全然歌ってないだろ、と指摘したくなるほど声が出てない。シャロン・シャノンらのバッキングでかろうじて支えられているといった印象。