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2019/04/24

善行の追い詰め

▼住吉大社にて
festival190423
FUJIFILM X-T30 XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS 2019.04

まぁ、観て面白がる類いの映画ではないことは確かだ。レイトショーにて『ある少年の告白』(原題:"Boys Erased")鑑賞。出演は、ルーカス・ヘッジズ、ニコール・キッドマン、ラッセル・クロウら。



福音派の両親の元で育った主人公は、大学の寄宿生活で、同輩の男子学生にセックスを強要された件をきっかけに、牧師の父の判断で、福音派の矯正施設に入所することとなる。
実在人物、ガラルド・コンリーの経験談に基づいた内容で、映画はここからフラッシュバックを交えて進行、主人公が自ら男性を求めていたエピソードなども明かされていく。

シーンは主に矯正施設でのコンバージョン・セラピーなのだが、これが酷い。というか何で腕立て伏せなの? 球足の鋭いマシンから繰り出されるバッティングの特訓だの、つまり肉体改造により男性性を造り上げる? 三角は男らしさの象徴とかいって仁王立ちさせられたり。
グループ・セラピーでは指名された者から、懺悔を強いられるのだが、「男性を好きになった問題…」と言いさしたところ、所長が「問題では無く、'間違い'だ」と言い直させられる。聖書で尻を叩かれるシーンなど、目も当てられない。主人公は、SOSを母親に送り、ようやく母親が判断の誤りに気付いたが、そうでない親元の少年は、継続的に希望の無い施設生活が続く。親や妹にまで皆の前で聖書で殴られるのだ。いうまでも無くその際のキーワードは、"地獄に落ちる""悪魔を払う"等々。

母親に救われ脱出した主人公だが、父親は説教の際、治療を終えずに戻ってきた息子を遠回しに人々の前でなじる。息子が施設について暴露した新聞記事を読もうとしないのが理解に苦しむ。州法では禁止されたところもあるが、それ以外では現在も療法が続けられているという。
2019/04/22

やっと観たラ・ラ・ランド

▼住吉大社にて
sumiyosi190420
FUJIFILM X-T30 XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS 2019.04

昨日のATPマスターズ、モンテカルロでのフォニーニ(イタリア)優勝、その前日にナダルを圧倒しての勝ち上がりだけに、素晴らしいね。決勝相手のラヨビッチ(セルビア)など、ここのところ錦織選手を負かした若手が伸びてきているのも気になる。



ネトフリで映画『ラ・ラ・ランド』をようやく視聴。印象としては、最初が肝心という所と、終わり良ければ総て良し、の所をきっちり押さえての成功作といった感じかな。
アメリカでは、ミュージカルの成功作が意外と少ないそうで、『シカゴ』などブロードウェイの映画化以外に、名監督によるミュージカル作品は悉くコケてるらしい。その中でドラマーの物語『セッション』(当方未見)を当てた31歳の若手監督ダミアン・チャゼルの功績は大きいと(町山氏の解説の書き起こしサイトを参考にしました)。

その監督の年齢を知って、やっぱりまだ若いからかな、と思う所はある。やたらとヒネリをきかせた印象と、平坦な印象がアンバランスに同居してる。主役男女の関係は、恋人よりむしろ目的は異なるが共にハリウッド目指す盟友であるところにあり、それゆえ二人を引き裂く現実が待っている訳だが、セバスチャンが初心に返って成功したのに対し、ミアがすっかり大女優の気取った振る舞いの変貌してしまうのには、キャラクターを弄っているクリエーターは愉しいかもしれないが、後味はよろしくない。ミュージカルは物語に深みを求めづらいだけに、観るほうの好みによりけりか。

主役二人のダンスは、専門じゃないのだから映画ではあのレベルで充分でしょう。舞台だと弱いと思うが。エマ・ストーンは今や売れっ子だし、ライアン・ゴズリングは、そんな男前とは思わないが、かの名優ジェームズ・スチュアートのような優しい眼差しをする。

楽曲は、テイスト自体は、往年の名作へのオマージュが感じられ全体に好感は持てた。ミアがパリに住む叔母について歌った曲は、印象に残っている。
個人的には『ロシュフォールの恋人たち』のように一度観ただけで、全曲口ずさめてしまうほどの必殺メロは感じなかった。そろそろ同性同士のミュージカル良作品も生んでほしいね。
2019/04/20

Better Together

tree190419
FUJIFILM X-T30 XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS 2019.04

フジのX-T30の、サムレスト近くに付いてるQボタン(カンタン設定用ボタン)は、誤って触れてしまう件でリクエストが多いのか、近日ファームアップで、長押しして切り替わるように改善されるそうだ。確かに自分もファインダー覗いたままだと誤操作しやすいので、これはいい対応。



マティス・ボックスの57枚目『Better Together: The Duet Album』は、過去音源からデュエット曲のみを網羅した編集盤。テイク6は、デュオというよりゲスト・ハーモニーですね。彼らのコラボ曲はマティスのアルバム『In The Still Of The Night』からの選曲になるが、全曲このテイク6をフィーチャーしたアルバムを作るべきでしたね。ソフトなスウィング曲をたっぷり揃えてさ。

ディオンヌ・ワーウィックとの相性もいい。ディオンヌは、ぼくはバカラック曲を歌った時代しか関心無いが、あちこちデュエット参加しているから自然と耳にする。さすがの合わせ上手だ。
逆にちょっと謎なのが、デニース・ウィリアムス。今も現役だそうだが、声質が甲高くて特徴的過ぎて、ハモリ自体問題無いのだが、、マティスとは1枚まるまるデュオ・アルバムを作っていて、このボックスにも入ってるが、今のところあまり手が伸びない。

デュエット集ということだが、そのウィリアムスとのアルバムから3曲、ディオンヌは2曲など、参加アーティストがそれほど散らされていないのが、コンセプトとしてどうかといったところ。シングル曲や未発表だと意義があった企画だと思うが。

▼It's All In the Game(with Take 6)
https://youtu.be/rgxPJmMf2e0
2019/04/18

テキサス・レンジャーズ

映画『キングコブラ』が後味悪かったので、すぐさま他の作品視聴。ネトフリ・オリジナルドラマ『テキサス・レンジャーズ』(2019)。主演はケヴィン・コスナー、ウディ・ハレルソン、キャシー・ベイツ。

ネットフリックスより(画像のみ)
texas190417

これは良かった。ネトフリはこういうテレビ映画規模の作品をもっと出して欲しいね。シーズンものは途中でキャスト降板したり、筋をすっかり忘れて途中から視るのが面倒になるから。
ケヴィン・コスナーも久々に目にする。確かに老けはしたが、川辺に座り込み煙草吸うだけでキマッている。古い男の役がさすがにハマる。昔の太い型のスーツのシルエットもよく似合う。
相方演じるウディ・ハレルソンは『スリー・ビルボード』以来だが、こちらも老いぼれ掛けのヨレヨレの役どころをしっかり作り上げてきた。いずれも実在の人物に近づけたルックスなのだろう。

物語は、かのボニーとクライドが主役ではなく、彼らを追跡するために、知事(ベイツ)から駆り出された伝説のテキサス・レンジャーズ。老いぼれと現役刑事達に揶揄されながらも、再び銃を手に敏腕ぶりを徐々に発揮。追跡劇だから、話は一直線で分かり易く、途中、ボニーとクライドを捕え掛け逃す見どころ含め、ラストへとまっしぐらだ。

ボニーとクライドの顔は、ラストで蜂の巣にするまで、画面に鮮明に現れることが無い。レンジャーズの男達の目線と同様だ。かなり小柄なカップルだったんだね。当時の庶民の熱狂がいかに捜査を煩わせていたかも窺える。
2019/04/17

キングコブラの謎

ネトフリ再加入し、米映画『キングコブラ』(2016)視聴。以下、ネタバレあり。
まぁ、スリラーの趣向じゃないんだろうけど、プロットの弱い内容だった。主演にジェームズ・フランコ、クリスチャン・スレーター。



クリスチャン・スレーターは、数十年ぶりに見る思いだ。本作の役柄のせいもあり、若手アクション・スターの面影もない冴えない中年にみえた。
このスレーターとフランコがそれぞれゲイポルノ・ビデオの製作者で、未成年の美少年をめぐって業界の縄張り争いのような構図・展開となるのだが、フランコのカップルがスレーターを殺害する動機が弱くて、説得力が無い。
フランコはキレやすく、フランコの恋人も、少年時代に義理父からレイプされ、スレーターをまるで身代わりのような妄想で殺め、イカれたカップルとしかいいようがない。その後TVなどでスレーター殺しのニュースを観て動揺するシーンも無く浮かれてる。
かたや、渦中の美少年は、スレーター殺害事件に慄くあたりは、それなりの葛藤を表しているのだが、警察の囮捜査に協力後、何事も無かったようにふっ切れている。これらを観ていてどう受け止めたものか、人物の心理を探りたいという欲求に駆り立てられるほどの魅力が見当たらず、閉塞的なムードを感じるのみであった。演技自体、出来る人たちばかりなのに、何故作ったんだろう。実話に基づいたらしいが。