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2022/10/04

みゆきのラスト・ツアー

テニス観戦のためWOWOW加入中で、せっかくだからユーミンの最新ツアー放送も観るか、と視聴始めたのだが、だいぶ声が出づらくなっておいでですね。ファルセットはまだきれいだが、地声のほうが。ビジュアルが凝ってても辛いものがあり、映像の中でファンは喝采をおくっていたが、私は序盤で止めた。
彼女、安倍元総理の件でコメントしたのでしょうか? 政治家との交友関係は出さないほうが賢明だったと思うけど。特に日本会議系のイベント出演の件は私にはショックだった。

ユーミンより思い入れのある中島みゆきさんのラスト・ツアー『結果オーライ』のCDを先日レンタルしました。これはコロナ禍のため、ツアー途中で中止となったライヴの全プログラムを収録したもの。
彼女のアルバムをかつてはフラゲまでして聴いたものでしたが、作風が初期のフォークよりも泥臭く感じてきたことや、そしてやはり声の出がしんどそうに聴こえるようになり、チェックがてら一通り聴くだけになってきた。



本ライヴも、予想通りというか、序盤は縮緬ビブラートが目立つ不安定な発声で何曲か過ぎるが、次第に喉が温まってきて安定してくる。その辺はさすが舞台劇『夜会』で鍛えただけに、ピークの持って行き方を心得ている感じがする。「流星」がよく選曲されるのは、歌いやすいタイプなんでしょう。
ただ、ユーミンにしてもみゆきにしても歌詞の発音に無理をしているように思う。ユーミンは昔から"イ"のような狭い発声を喉が開かぬ状態のまま歌ってきて、ここへきて全体の発声が落ちてきたことで更にクセとして立つようになった。みゆきは、『夜会』の影響なのか小学生が歌うようなハキハキとした、役に成り切った歌い方がベタッと幼稚に聴こえるし、やはり喉に負担をかけてるのでは?と。

先日の楳図展で、'60-'70年代の作品が一番、と言う人がいたように、これくらいのキャリアがあるシンガー&ソングライターなら、作品数も相当なだけに、昔のほうが好き、という感想もあっていいでしょう。
2022/09/30

隣の女

▼楳図かずお大美術展より(於 あべのハルカス美術館)
20220929

今月は更新が滞りましたので、引き続き楳図展の話題など。上記のランドセルの展示物は、ご存知『わたしは真悟』に因んだ作品で、先に公開された東京会場では、まさに東京タワーを望むスペースに設置され、名場面を思い起こさせる見事なマッチングだったでしょうね。大阪のほうは、、、通天閣が望めますが、高さが全然違うし。

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楳図氏の年譜のなかで目に留まったのが、氏が不眠症で悩んでた時期に出会ったのが、有吉佐和子の環境問題を扱った小説『複合汚染』に登場する医師で、治療のきっかけになったという件。私の子供時代の漫画体験は、ほとんど楳図かずおと美内すずえでしたが、10代の終わりまで一貫して読んだ小説が有吉佐和子氏の作品でした。

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カドカワから発売されている『こわい本』が最新シリーズだけに、電子書籍の対応もクオリティ高く安心して読める。初収録作も随所に収録され、何冊か買い直して読んでいるところだが、ストーリー自体の面白さは勿論、描写の巧さには何度読み返しても舌を巻く。
第7巻に"闇"のテーマで収録された「隣の人」は、特にグロい絵は無いがゾッとする短編。隣の部屋に越して来た美しいが陰のある独身女性に、平凡な家庭生活を送るヒロインは、不思議に思いつつ我が幸せを噛み締める。
ある日、その隣の女が、今まで見せなかった明るい表情でヒロインを訪れる。惹き込まれるほどの魅力に二人の会話は弾み、いつの間にか夕時になっていた。
ふと公園で遊ばせたままだった幼年の息子を思い出し、慌ててヒロインが様子を見に行くと、息子は池に溺れて死んでいた…。隣の女は、恐らくヒロインの夫と過去に付き合っており、忘れられず隣に引っ越して来たのである。そして窓から子供の危険を察知し、わざと気を逸らすために訪ねてきたのだ。
ヒロインの夫の顔を確かめたいが、終始、新聞紙を読む姿などで見えないのがまた効くのだ。

2022/09/28

楳図かずお大美術展

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Kindleで再び楳図かずお作品に夢中になって、何となく先生のことをネット検索したところ、丁度近所の美術館で展覧会が開かれているじゃありませんか! それを知って早速行こうとしたその日がよりによって会期中、唯一の休館日で、次の日が大雨。それで本日、平日狙いでじっくり見てきました。(過去に難波のキリンプラザでも鑑賞したが、あれはいつのことだったか?)

目玉は数十年ぶりの新作が1コマずつ描かれた計101コマの連作絵画。この展示物以外は撮影OK。
▼『漂流教室』より
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幼稚園の年長か小1のころ、初めて出会ったのが少女コミック連載の『洗礼』だった。ちょうど新連載で、大女優若草いずみが楽屋に戻って化粧落とし、顔面のアザがクローズアップされるカラーページに、釘付けになったものだった。
好きなシーンは、谷川先生の入浴中に若草の娘で小学生のさくらが後から入ってくるところ。先生が惑って"ハァハァ"言ってたのが鮮烈。未だ漫画史において他に描かれた事の無いシチュエーションではないでしょうか? さくらがマセているのは当然、訳があるのですが、こういうウェットな少女、リアルに周りに居たよね。

その新作『ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館』はアクリルガッシュで描かれたカラフルな画。イエローやピンクの光沢が映える。やっぱり物凄い画力ですね。インパクトのある最新キャラクターもどこか懐かしい。技術的なことは解らないが、基本を重ねて、今や幾らでも応用が利く域なのだろう。
ちなみにこの美術展に足運ぶ前に、新作に関連する『わたしは真悟』をKindleで買い直してあらためて読んだが、原版使用していないのか、解像度が劣り、この作品ばかりはフィジカル商品のほうが正解だった。見開き絵が全部ズレていた。

さて、今夜は公式図録でもめくりながら、想いに浸ってみよう。楳図作品が今なおリアルタイムに鑑賞できて幸せ。

▼厳選したつもりの購入グッズ
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2022/09/26

猫の背に乗って

20220925

子供のころ親しんでいた楳図かずおの作品を、Kindleで再読始めました。
とある社会派のYouTubeチャンネルのエンタメコーナーで、現代漫画家のある妖怪モノを勧めていて、早速その作品をKindleで買って読んだのだが、作品の意図は汲めるものの画力が物足りなく感じて、楳図作品に会いたくなったのだった。

漫画作品は、タブレット型のパソコン(普段、楽譜に使用)で読んでいる。Paperwhiteだと白黒で、ディスプレイも小さい。カラーの扉絵や、見開き2頁分の絵が綴じ込みで切れることなく眺められて、その点は印刷物より見やすい。楳図作品をKindleで読むのが新鮮なのか一コマずつ丁寧に見てしまう。



手始めに買った『猫目小僧』(全2巻)は、傑作『おろち』の前身のような内容で、人間たちに渦巻く愛憎などを物陰から冷めた目で見つめつつ、いざ相手に危険が迫ると助けずにいられないキャラクターが共通している。
結構、ストーリーを忘れてしまっていて、初めて読むような感覚のなか、愛着あったシーンに再会。それは猫目小僧が傷を負い、仲間の猫たちを頼って、医者の元へ運ばれていく場面。猫の群れの背に、猫目小僧が乗ってスイスイ移動する画が可愛い!
全体的におどろおどろしい画風だが、小僧は幼児体型で丸こく描かれ、体育座りの姿も可愛らしい。

恐怖とユーモアが背中合わせに表現されていて、こけおどしでは終わらない味わい深さが。懐かしいけど、また新たな気持ちで堪能できた。他の作品も買うよ。
2022/09/22

シニフィエ(SACD)

20220921

大貫妙子さんのアルバムの中で元々持っていなかった作品をSACDで購入。高音質アルバム購入に際して、基本的にフォーマットにこだわりは無く、この商品が通常CD並みの割引価格に下がっていたので、ハイレゾのダウンロードよりお得じゃん、と。
とりわけこの『シニフィエ』(1983年作品)は、あらたにバーニー・グランドマンのリマスタリングが施されており、先にサブスクで試聴した時点で、仕上がり良さげに感じていた。

アレンジャーは坂本龍一と清水信之がメイン。打ち込みのサウンドがリマスタリングで豊かに鳴る。DAPでイヤホンして聴くと、こんな音が!と、細やかな発見があり楽しい。大貫さんの他のアルバムも高音質で揃えたくなるなぁ。
TVドラマの主題歌としてヒットした(1)「夏に恋する女たち」から(2)「幻惑」への流れが緊張感高い。(3)「SIGNE〈記号〉」の硬質なドライブ感は、吉田美奈子さんが歌うイメージが浮かんだ。中盤以降、ほがらかなタイプの曲が並ぶ。ラテン色溢れる「SIESTA〈ひるね〉」も楽しい。

▼SIESTA (Studio Live) / 大貫妙子
https://youtu.be/w6ngkUwB4_U